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     以下は「プロフィット日記2009」より抜粋しております。

-1011- ベースギターの塗装承りました…!

塗装は始めての経験ですが、私的には慣れ親しんだ物でもあります。昔バンドブームの時に少しだけですが私もベース嗜んでおりました(ってコードも読めない程の低レベルですが…)。

が、今回は当時の私にしては全く手の届かないレベルの品ですので(ギ、ギブソンです…)、私的にも綺麗に直してあげたいと思います(いや、いつもそう思ってますのでご安心下さい)。

ちなみに私が当時使っていた物は安価な物だったので(フェ、フェルナンデスです…)良くボリューム端子やジャック端子などが接触不良で壊れました(爆)。なので部品交換とかブリッジの移植とか良くやってまして、幸いにして分解は問題無いので下地から綺麗にやり直したいと思います。

状態としては、既存の塗膜がステッカー剥がし用の溶剤で侵されてしまっていまして、それだけでは無くエグれている部分もあります。また全体的に溶剤が飛んだ感じも見られ、スプレーの剥離剤が飛び散ったような感じです。痛いですね…。

が、完成時には新品同様に仕上げますので是非楽しみにお待ち下さい。
この度のご依頼、誠に有難う御座います!

-1016- ギブソン分解です。

被塗物が「木」の場合は、いつものような強制乾燥(80℃40分程度)は控えて、温度は控えて逆に長めに時間を掛ける事で対応しています(40℃〜50℃丸一日以上)。

急激に温度を掛けると、内部の空洞部分に溜まった水分が一気に気体に変化し、その体積は1000倍以上になる為に大きなブリスターが発生します。粗悪なFRPと一緒ですね(苦)。

ちなみに少しずつの温度上昇なら水蒸気は塗膜をすり抜けて蒸発していくので大きく膨れたりはしない(らしい)のです。そうです、水蒸気はパテやクリアーは通過します。顕微鏡で良く見ると表面には沢山の気孔があるので「液体」の状態では透らない程度の気孔でも、分子がバラバラな小さな状態の「水蒸気」の状態であればこの気孔を透ってしまうとの事です。なので「サフェーサー」なる下地用塗料で防水する必要があるのです(と学校では教わりましたが…)。


と言うことで、乾燥硬化は普段より長めに取りたいので、ちょっと早めに分解してサフェーサーまでの塗装を早めて、乾燥硬化の時間を長めに取っておきたいと思います。

-1017- ギブソン下地処理

ステッカー剥がし剤でやられてしまった塗膜は既に分子構造が崩壊しているので完全に除去する事が必須です。

が、局所的に削ると当然その部分は凹んでしまいますので、緩やかな傾斜になるような感じに削ります。ダブルアクションサンダー#120→#180→#240→#320で、手掛けアシレックススカイ中目(←商品名です)って感じですね。

研磨した面の傷が粗いままだと上塗りに影響が出ますし(「ペーパー目」ですね)最初から細かいといつまで経っても削れません。

表側も同様に処理します。
-1029- ギブソンギターサフェ入れ完了です。

掲載お待たせしました。実は一昨日から腰にいつもと違った痛みが発生し、昨夜は遂に痛みで寝れない始末でして(寝返りで脂汗が出る始末です…)、明け方に鎮痛剤(ロキソニンですね)飲用してようやく寝れました。なので本日の出社は昼からです。す、すいません…。
が、天気の回復と平行して体の調子も良くなってきたので、何とか多少は作業進めました。お待ち頂いております方々申し訳御座いません…。

画像はギブソンのベースで、結局ボディは殆どサフェーサー入ってしまいました。裏も同様になっています。

黒いブツブツはいつもの「ガイドコート」ですのでご安心下さい。サフェーサーのまま研いでしまうと「研ぎ忘れ」が発生したり、ちょっとした下地の問題も気付かない恐れがある為です。サフェ研ぎの際には必須作業ですね。

ギブソン本塗り ベースコート黒

ネックの部分は、表側に「フレット」なる金具が付く部分の「指板」がありまして、側面にもその木目模様があるので、そこは事前にマスキングしておいてベースコートの黒を塗ります。

それにしても艶消し黒もイケてますね…(惚)。

ベースコートの黒が終わったらその側面部分のマスキングだけ剥がします。そこは既に足付け処理も脱脂もしてからマスキングしてあるのでもう何も触れる事はありません。クリアーはここを一緒に塗ります(じゃないと段差が出来てしまいますので)。

ギブソン本塗り クリアー塗布

そしてクリアーを一緒に塗り、最後にネックのエッジ部分にマスキングしていたテープを剥がしてクリアーを馴染ませます。

フレットは外していませんが(と言うより私は外せませんので…)、外して塗って取り付けたのと変わらない仕上がりに出来たと思います。

と言うことで本塗りは完了ですが、まだ組み付けも磨きもあるのでもうちょっと時間掛かると思います。少し寝かしておきたいですので(素材が「木」なのでFRP同様、強制乾燥は避けた所ですので)。

完成までもう少々お待ち下さい!
-1058- ギブソンベースギター 塗装完了してます。

大変お待たせしました!ギブソン本塗り完了しております。こちらは元の状態に戻す感じで艶々の黒でご依頼頂いております。

オーナー様からは「ボディの方だけでネックは塗らなくて大丈夫です。段差が出来ても仕方ありませんので」と言われておりましたが、今回はネック(=棒状の部分)の部分でベースコート・クリアーをボカシて、塗装の切れ目が解らないように仕上げておりますのでご安心下さい。「ボカシ」の技術は自動車塗装では基本的な事ですので。

自動車ボディの場合、大体の車体形状(モノコックボディのセダンやクーペなど)はリヤフェンダーからルーフ(屋根)が繋がってます。どちらかのパネルだけを塗る場合は、このつなぎ目部分でクリアーをボカシます。当然肉眼で解るような仕上がりではありません。クリアーを徐々に薄めて厚みを薄くしていき、最終的に磨いて解らなくします。

画像では丁度見えませんが、ネックの上の方の辺りでボカシを行っています。

-1078- GIBSONのベース完成になります

お待たせしました!遂に完成です。

今日もちょっと現場が忙しくて、会社で最後のメールチェックして返信させて頂いたのが既に次の日になってしまいましたので、こちらは自宅に帰ってからアップしています。と言ってももう直ぐ2時ですね、深夜の(苦笑)。

と言うことで、木までエグれてしまっていたギブソンでしたが、この度無事元の姿に戻れたかと思います。

既に梱包してあるのですが、丁度良い箱がなんと自動車のフロントフェンダーが入っていた箱なのですが、これで入れるギターが「Fender」だったらいいオチかと思ったのですが…(微妙ですいません…苦)。

この度はありがとう御座いました!実物も楽しみにお待ち下さい。

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