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Pro_Fit Diary 【プロフィット日記2006】

ここではプロフィットで最近行った作業内容やお預かりしている被塗物を紹介させて頂きます。
作業進がそのまま掲載されるとは限りませんのでご了承下さい。

他にも以前のプロフィット日記をご覧になれます。

■プロフィット日記2005 …以前のプロフィットで、この頃は小物では無く「自動車板金塗装屋」でした。欧州車をメインに扱っていましたね。

■プロフィット日記2006 …こちらも以前のプロフィットの頃でここで一旦閉鎖となります。MINIのプチレストアもやりました。

■プロフィット日記2008 …プロフィットが「小物塗装」として再稼動し始めてからになります。まだ先が見えていない頃でした(笑)。

■プロフィット日記2009 …この年からは色々塗らせて頂きました。自動車部品以外のご依頼品が増えた年でもあります。

■プロフィット日記2010 …自動車パーツではテールランプの「スモーク塗装」が増えまして、メガネや自転車フレームなどのご依頼も増えた年でした。

■プロフィット日記2011 …テールランプの「レッドキャンディー+スモーク」が増えた年でした。自転車フレームも多いですね。

■プロフィット日記2012 …究極に忙しい夏でした。確か三ヶ月待ちの状態にまでなったかと・・・。

■プロフィット日記2013 …そして現在進行形のプロフィット日記です。相変わらず稚拙な文ですがご容赦下さい…。



■プロフィット旧社外記 …仕事とは関係ない個人的なブログのようなページです。2012年までがこちらとなります。

■プロフィット社外記 …現在進行中の社外記です。仕事とは関係の無い作業や趣味を紹介しています。フランクな言動にはご容赦下さい。


基本的に文章の見直しはしていません。乱文・誤字・脱字がひどいですがご辛抱下さい。スピードと量を優先しています。

ページ内での最新の情報は上段になります。下になると古くなり、「Next」のボタンを押すとさらに以前の情報をご覧頂けます。

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jpg画像 SLK本塗り前(img494.jpg) -494- SLK本塗り前

こちらも既に先週本塗りが完了し、現在は組み付け中の段階になっております。一部特殊なリベットがまだ届いておらず(純正部品です)、本日は作業が進行しておりません。お待たせして大変申し訳御座いません。

各部組みつけが完了後、ホイール組み換えとアライメント測定になります。完成予定としては今週末くらいをご予定下さい。代車がごオーナー様希望のオープンカーでは無いので(レンタカー会社に無いそうです)不憫な思いをさせて申し訳御座いませんが、何卒もう少々お待ち下さい。

2006/11/01
 
jpg画像 レンジローバー 各部品サフェーサー塗布(img493.jpg) -493- レンジローバー 各部品サフェーサー塗布

鋼板部分(ボンネット)にはウォッシュプライマー塗布(黄色い塗料)、バンパー等の樹脂部品にはプラスチックプライマーを塗布し、そしてプライマーサフェーサーを塗布します。これが先週金曜日の状態です。この後強制乾燥の後、週末で「寝かし」として、本日研磨。そして本日最終で「本塗り」となります(なりました)。ブースが止まったのはついさっきです…(午前0時)。

2006/11/01
 
jpg画像 レンジローバー ボンネット旧塗膜剥離(img492.jpg) -492- レンジローバー ボンネット旧塗膜剥離

こちらも掲載大変お待たせしております。現在既にボンネット・フロントリヤバンパー・ミラーは本塗り完了しております。と言ってもボディはまだサフェーサーが塗布された状態なので完成まではまだまだ時間が掛かると思いますのでもう少しお待ち下さい。

旧塗膜(新車塗膜)に発生していたチョーキング箇所を取り除き、この後プライマー&プライマーサフェーサーの塗布となります。

2006/11/01
 
jpg画像 ハリアーフロントフェンダ 板金完了(img491.jpg) -491- ハリアーフロントフェンダ 板金完了

画像はプライマー&プライマーサフェーサー塗布前の状態になります。本日朝から板金を始めて、一気にプライマーまで通しての作業となります。

ちなみに今回は下地で少し順番を変えています。
通常は、

・板金(叩き)完了
・プライマー塗布(スダンドックス レッドブラウン)
・パテ

になりますが、今回はレッドブラウンの前にエポキシパテを塗布しています。以前行ったマセラティではレッドブラウンの後にエポキシパテを塗布していますが、「エポキシ」の特性を考えると、レッドブラウンよりも前に行った方が良い結果(より優れた密着性)が得られると考えます(考えました)。
しかし今回は最終的なプライマー(&プラサフ)まで一気に終える事を考えての作業だったのでこのようになりましたが、パテ作業に時間が掛かると思われるケースではやはりエポキシの前にレッドブラウンを塗布したりもします。

このように作業時におけるケースバイケースな所もあり、全てがマニュアルに沿った方法では無いのが板金塗装だったりしますが、理論的に考えれば最終的な正解は見えてきたりもします。
しかしこれが逆にこの業界の「人が育たない」理由であったりもします。私が今まで見てきた感じでは、「親方」が行っている作業は「日替わり」だったりするのがこの業界の日常で、下に付く者はこれによりパニックに陥ります。真似しようにも出来ないので言われた事だけをひたすら数年続け、とりあえず「塗れる」所まで来て、そこからまた数年ひたすら上手く塗れるように精進します。そうすると色々な問題に気付くようになり(気付かない人も居ますし、気にしない方も居ます)、自分の行っている作業を見直しして色々と考えるようになります。

2006/11/01
 
jpg画像 ハリアー板金(img490.jpg) -490- ハリアー板金

そして穴を埋めた箇所の部分です。画像では既にエポキシパテが塗布された状態になります。

フェンダーミラーが固定されていた穴は溶接で埋められていたのですが、これは比較的良い状態だったので残す事にしました。と言うより、ミラーが付いている箇所は強度保持の為にフェンダー裏側に元々プレートがスポット溶接で固定されていて、ここを再加工するとなるとフェンダー交換となってしまう恐れがある為、現状を残しつつ裏側の処理を行います。
フェンダー裏側の補強板部分にはやはり防錆処理も何もされていない状況だったので、溶接箇所は錆が発生している可能性が高いと思われます。なので補強板とフェンダーの隙間には「浸透型エポキシプライマー」を選択し塗布します。しかし「塗布」と言うよりは「流し込むだけ流し込む」的な方法になります。と言っても塗布したいのは下側では無く「上側」なので、単に垂らしたりするだけでは塗布しきれません。
なので、まずはフェンダー内部の補強板付近を十分にマスキングを施し、床にはダンボールを大きめに敷きます。そしてヘッドライトが付いていた箇所から補強板目掛けてスプレーしまくります。反対側のタイヤハウス内部からもプレートの隙間目掛けて塗布します。塗布された面は「塗り過ぎ」によってグニュグニョとなるのですがそれもお構いなしに続けます。これを続けていると隙間にどんどんプライマーが入り込んでいって、ついには床にボトボトと零れ落ちます。そして十分に隙間にプライマーが行き渡ったら余分に付いたプライマーはウエスで拭き取ってしまいます。
物理的には錆を除去していないのですが、比較的錆の発生し難い半自動溶接での溶接と思われるので(私的見解90%)、フェンダー交換での作業を選択するよりもこの処理の方が結果的には車にとっては痛く無い作業と判断しました。もし今後の経過で何かしらの問題が発生した場合は対応させて頂きますのでご安心下さい(起きないと判断して行っているのでご安心下さい)。

ちなみに半自動溶接では「炭酸ガス」(二酸化炭素)を噴霧しながらの溶接となりますので(当店ではアルゴンガスを使用してますが観点は同じと考えて下さい)、溶接部はスポット溶接やロウ付けよりも比較的「酸化」し難い溶接になります(以前読んだ板金塗装の専門書に書いてありました)。

2006/11/01
 
jpg画像 ハリアーフロントフェンダ問題発生箇所(img489.jpg) -489- ハリアーフロントフェンダ問題発生箇所

こちらも大変お待たせしております。現在の状況としては、板金が完了しサフェーサーの塗布をした状態になっております。

おさらいとなりますが、以前の修理で問題が起きていた箇所の画像となります(ちなみに当店の作業ではありません)。左フロントフェンダーに新車時から付いていた「巻き込み防止」の為の小型のフェンダーミラーを取り外し、そこに残った穴を埋めた作業をされたとの事ですが、その後色々な問題が発生しています。

・粗いペーパー目
 パテ研ぎの段階で#80〜#120辺りのペーパー傷を残したまま次の作業に移ったと思われます。きちんと目消しを行わずにパテを被せていったりサフェーサーを塗ってしまったりすると簡単に発生します。納車時には無かったと思われますが、時間経過と共に発生したと思われます。

・細かいブツブツ
 これは「パテの巣穴」と思われます。これも納車時には無かったと思われますが、時間経過と共に現れて来ます。

・エッジマッピング
 フェザーエッジ部分の処理がおざなりにされて、その上にパテが塗布され、旧塗膜(新車塗膜)を侵しています。フェザーエッジ部がチヂレています。この後実際に研磨して下地を出してみると、下の塗料(新車塗膜)はブチブチと切れるように削れていきます。既に塗膜としては形成されておらず崩壊しています(いました)。

その他「バフ目」も酷い状態です。

しかし「言われて見なければ解らない」、または「気にしない」方も多いとは思います。勿論それはそれで良いとも思います。が、こちらのオーナー様的には「もう我慢の限界」との事で今回の御依頼となりました。
ちなみに「やり直し」は通常の修理よりも大きな費用になりがちです(実際になっています)。しかしせめてもの救いとして、以前塗られた塗膜は「剥がれる」気配はありませんので、こちらはご安心下さい。密着不良が絡んでくると、可能性のある全ての塗膜を剥がさなければならなくなるので、そうなると「フロントフェンダー交換」になってしまう事も考えられます。フェンダー交換の場合よりも剥離〜下地作成の方が費用が大きくなる可能性があるからです。どちらにしても痛い話なのですが…。

2006/10/31
 
jpg画像 EKワゴン 本塗り完了です。(img488.jpg) -488- EKワゴン 本塗り完了です。

既に先週金曜日には塗りあがっていたのですが、ちょっとバタバタしておりましたので掲載が遅れてしまいました。大変お待たせ致しました。

ちなみにこちらのカラー、てっきりパールが使用されていると思っていましたが、メタリックのみの塗色になります。マルーン系がベースとなり、それにメタリックは1種類のみ入ります。
そして調色していて気が付いたのですが、ボディ上部と下部では色が違います。所謂新車からの「隠蔽不良」です。先日掲載した「新車塗膜のフェザーエッジ」部を見てみると、ピンクのメタリックの下には黒っぽい塗料があります。これはサフェーサー的な物と思われ、さらにトップコートを隠蔽させ易くする為の「アンダーカラー」的な役割を担っているのですが、ボディ下部の方はこれが透けてしまっていると思われます。最近では良く見られる光景です(のでご安心下さい)。
正面からの見た目では殆ど感じませんが、スカシた時にボディ下の方が黒っぽくなります(なっています)。
結果としては、ボディ上側の方にはベースコートを塗布する必要が無い為、中間から下側辺りの所に合わせて調色を行っています。と言っても相手は(新車塗膜は)3コートパール又はキャンディー塗装のような状態になっているので非常に大変だったのですが…。

それではお渡し可能となりましたらご連絡させて頂きます。もう少しお待ち下さい。

2006/10/31
 
jpg画像 EKワゴン 本塗り前(img487.jpg) -487- EKワゴン 本塗り前

大変お待たせ致しました。EKワゴンは本日でほぼ完成となります。明日全体的にチェックしてお渡し出来る準備となります。
早速保険屋さんにも各書類を揃えて送付致します。

デントリペアーで凹み箇所は見た目ある程度直っていましたが、結果的には結構大きなサフェーサーの範囲となりました。よってドアパネルへのベースコートボカシが必要となりました。

2006/10/31
 
jpg画像 レンジローバー補修暦に起こっているトラブル(img486.jpg) -486- レンジローバー補修暦に起こっているトラブル

ちなみにこちらのレンジローバー、全体的に確認した所殆ど修復暦は御座いません。年式からすると相当程度の良い車体となります。逆を言えばそのせいでチョーキングが多量に発生していたりするのですが…。

唯一補修が入っている右クォーターパネルでは、激しいエッジマッピング(旧塗膜研磨際のチヂレ)とブリスターです。鋼板部分に発生するブリスター発生の要因としては、

・下地作業(パテ研ぎ)に水を使用した(水研ぎをした)
・内部に水分が残っていた
・エアーに水分が混入していた
・鋼板を露出したまま長時間放置した
・素手で触った(不純物付着。脱脂不良)
・錆(火を使用して極度に酸化した皮膜が残った)

などなどです。

これらをクリアーすればブリスターはそう簡単に発生する物では無い筈なのですが、適当にやれば発生したりもします。ちなみに「湿度が高い時期は仕方が無い」などの言い訳は全く通用しません。だとすると湿度の高い日は休業になってしまいますし…。

2006/10/28
 
jpg画像 レンジローバーボンネット旧塗膜(既存塗膜)状況(img485.jpg) -485- レンジローバーボンネット旧塗膜(既存塗膜)状況

こちらは屋根以外の塗装を御依頼頂いているグレーメタリックのレンジローバーになります。

塗膜表面は単に洗車傷が付いて艶が無くなっている訳では無く、塗膜自体が劣化して問題を起こしています。

既にフード(ボンネット)の下地処理は進行しておりまして、結果的にこの原因は「チョーキング」であった事が判明しております。これは90年前後のメルセデスなどで多発している物とはちょっと違い、劣化しているのはクリアー表面のみで留まっています。メルセデスなどで起きているチョーキング(クラック)の多くは下地から発生している(下地に紫外線が透過してプライマー層を痛めている)問題の為、場合によっては鋼板まで塗膜を削り落とさなければなりません。一度でも何かしらの補修でウレタン塗膜が新車塗膜に被さっていればこのような問題は起きないのですが…。後生大事に残していた(残っていた)新車塗膜が、逆に大きな問題へと発展してしまう非常に痛いケースです…。当店で以前行ったポルシェ944のケースがこれと同じです。

今回のレンジでは、チョーキングが発生している部分は#180〜#240のダブルアクションで削り落とし、勿論その部分にはプライマー・サフェーサーでの処理となります。

2006/10/28
 
jpg画像 BMW E46出庫していました(img484.jpg) -484- BMW E46出庫していました

実は掲載するのをすっかり忘れてしまっておりました。誠に申し訳御座いません…。

当日はあいにくの雨で、撮影が工場内となってしまいました。当日は雨の中遠方よりご足労頂き誠にありがとう御座いました。その後の報告のメールもありがとう御座います。

遅れましたが本日Jワイパー15枚入荷しましたので、後日送付させて頂きます。まだ保険協定が完了しておりませんが、お約束の見積書(作業内容書)も同封致しておきます。

話は変わりますが、実は先日新しく購入したデジカメを地面に落として壊してしまいました。なので急遽新しくデジカメを買ったのですが、未だ使い方が慣れません…。手ぶれしないのは良いのですが、感度を勝手に上げ過ぎてしまい画像が粗くなりがちです…(撮影している時は判断出来ていません…)。綺麗に撮れていなくて申し訳御座いません…。
ちなみに壊れてしまったデジカメは、私が個人的に入っている賠償保険にて修理費用が全額保障されていたりします。これは事業主向けの「休業補償」の保険にオマケで付いている保険で、免責3千円だけで最高20万円まで保障されたりします(減価償却はありますが)。他にはクレジットカード加入時に付帯している保険で、カードで購入した物は半年以内ならばこちらも保障されたりします。身近な所で、結構知らない内に色々な保険が付いていたりするのですが、どれも進んで教えてくれたりはしない物なので気付かない場合が多いと思います。皆様も身近な所をチェックし直してみては如何でしょうか。是非お勧めです。

2006/10/27
 
jpg画像 スピーカー塗装もしてたりします(img483.jpg) -483- スピーカー塗装もしてたりします

以前からプロフィット日記をご購読(と言う表現が正しいかどうか解りませんが)して頂いている方はご存知だと思いますが、例の「ピアノブラック」に仕上げたYAMAHA製名器のスピーカーボックスに装着されているスピーカー各々です。オーナー様はメルセデスのCLKに乗っている方ですが、オーディオ関係も非常に好きな方なのでこのような御依頼は結構多いです。スピーカーの他に50年前のレコードプレーヤーの部品の塗装も承っていたりします(そちらは結晶塗装です)。
前回の御依頼でスピーカーボックスが非常に美しい状態になったので、「それに付けるスピーカーもどうせなら綺麗にしたい」(どうしても綺麗にしたい)とのご要望により、今回の御依頼となりました。
御依頼内容としては、各スピーカー土台のアルミ部分の腐食の除去〜シルバー色への塗装と、ウーハー部の鉄製ネットの錆の除去〜黒への塗装、アンプボックスをスピーカーボックス同様の黒への塗装、などなどです。

実はまだ仕上がっておりませんが、予定では明日完了いたします。何卒もう少々お待ち下さい。

今回のように、「自動車以外の物に、自動車並の高美観と耐久性を」なんて事は私的に好きな作業です。老後(引退後)はこれを生業として行きたいと思っておりますし、実際既にそれ専門のHPが出来ていて公開していたりします。が、中身が薄っぺらいのでまだこちらでは紹介出来ません…。コンテンツが充実して恥ずかしく無い仕上がりに出来ましたら紹介させて頂きたいと思います。
「玄関の扉をベンツ仕様にして偉そうにしたい」や「アルファなロッソ(赤)の冷蔵庫でイタリアンに食材を保管したい」などのマニアックなご要望でもお気軽にどうぞ。私的にどれも嫌いではありませんので…。しかし「ひょうたん」は想像以上に大変だったのでしばらくは控えたいですが…。

ちなみに先日こちらの日記でもお話していたのですが、今週末の土曜日(28日)は、先日塗らせて頂いた「ひょうたん」計5点が飾られたギャラリーの催しに行かせて頂きたいと思っておりますので、誠に勝手ながら17時で営業は終了させて頂きたく存じます。ひょうたんもそうですが、各業界のデザイナーさんが行ったお仕事を見させて頂くのが非常に楽しみです。既に公開されておりますので興味のある方は是非足を運んで見ては如何でしょうか。

そして11月5〜6日にかけては、例の「LAND_Mini」を浜名湖の催しに出展しますので、月曜日は休業とさせて頂きます。こちらも迷惑をお掛けして誠に申し訳御座いません…。当日はランドミニ自走して行く予定だったのですが、ミニ屋さんの社長さんが肋骨5本折ってしまったばかりで長時間運転が難しいとの事ですので(それでもご同行して頂けて本当に有り難いのですが)、積載車にミニを載せて3人乗車で行って来ます。ミニ屋社長さんの療養も兼ねて温泉に浸かってくる予定で御座います。その間お預かりしている車両が進まなくなりますので誠に申し訳無いのですが…。せめて夢の中で作業を進めたいと思います(多分こうなりますので…)。

2006/10/27
 
jpg画像 SLK下地(板金)(img482.jpg) -482- SLK下地(板金)

オーナー様には既にメールでお伝えしておりましたが、左フロントフェンダーは補修暦アリです(事故暦とは違います)。

(10/30訂正です。左では無く右フロントフェンダーの誤りでした。すいません…)

今回の事故で損傷を受けたのは、フロントフェンダー前方部、茶色いプライマーが塗布された部分で、その少し後方のフェザーエッジ部分は以前の補修の時に出来た「研ぎスジ」と思われます。研ぎの時にあて板の角を当てて掘ってしった形跡です(研ぎ不良です)。なのでその辺りの塗膜を削ってみましたが、特に問題も無く全体的にも悪く無い仕上がり(良い仕上がり)なので心配される事は無いと思います。新車から乗り続けているオーナー様としては全く身に覚えの無い補修暦なので、恐らく(間違い無く)新車補修として塗られていたのでしょう。輸入車ではやはり良く見られる光景です(私も新車補修の工場には何度か見学に行きましたし…)。逆に私的には、軽く接触しただけで凹み・傷が出来てしまう重さ一d以上の物体が、遥か遠くの国から無傷で日本までたどり着く事の方が驚きだったりしますし…。しかしオーナー様にとっては非常にショックだと思います。心中お察し致します…。

2006/10/26
 
jpg画像 SLKの作業も勿論進んでおります。(img481.jpg) -481- SLKの作業も勿論進んでおります。

掲載が遅れておりますが、実は本日既に本塗り完了しております。なので途中過程の紹介とさせて頂きます。

つい3ヶ月くらい前に、左側面に鉄板が裂ける程の損傷を受けてしまった修理を承らせて頂いたのですが、その時に調色して出来た塗料はもうどこにもありませんので、今回も新たに調色します。が、その時に作成した「塗装カルテ」は存在しますので、今回は比較的スムーズに作業(調色)を進行する事が出来ます(出来ました)。

以前はやはりデータから中々色が出ず、確か3回くらい作り直したと思われますが、今回は違います。塗装カルテには「データ279だけど048267じゃないと出ない」と記載してあります。意味不明な文章ですが、私が書いた事なので私は理解出来ます(当たり前ですが…)。
暗号(?)の内容としては、
「カラーコード279のデータは色々あるけれど、その中でもパネルコード「048267」から作らないと色は出ないよ」
との事です。当時(と言っても3ヶ月前ですが)、調色に何回か失敗した後に、ようやくこのデータで色が出せた(調色を完了させて)事を表しています。今回これは非常に助かります。結果としては、調色作業は比較的早く一時間くらいで完了出来ました。ありがとう御座います(当時の自分に言ってます)。

2006/10/26
 
jpg画像 レンジローバー(グレーMet.)旧塗膜状態(img480.jpg) -480- レンジローバー(グレーMet.)旧塗膜状態

こちらも早速作業開始しております。とりあえずはいつも通り各付属品を外しつつ各部チェックをしております。

ボンネットはやはり酷い状態で、全面に無数の傷が付いたような状態になっています。クラックやチョーキングと呼ばれる問題です(この両者の定義が少々曖昧なのですが、塗装に関する各専門誌からの見解では下地から来ているのがクラック、表面のみの物をチョーキングと見受けられます)。

この問題を改善するには、やはり問題の起きている塗膜を削り落とすしかありません。ちなみに私が昔乗っていたアウディ80なる古い車体のボンネットで同じ問題が起きていて、当時(およそ5年前)テスト的に多少なり試してみました。
表面をダブルアクションサンダーで軽く削り、クラックを取りきらないままサフェーサーを塗布し、強制乾燥させます。硬化後はやはり表面にクラックが出ているのですが、一応埋まってはいます。それを研磨して平滑にします。この時点ではいつも通りの下地に出来ています。そしてその後もいつも通り上塗りを行い、塗り終わった時もいつも通りです。そして強制乾燥させると全面またクラックが出てきます。その後の時間経過の様子を見ていくと、結局また元の傷だらけの状態に戻ってしまいました。理論的に考えても当たり前の事なので塗装後の磨き処理もしませんでしたが、非常に哀れな状態でした。全てが意味の無い作業になりましたが、データとして残るので私的には必要な作業でした(お客様の車でテストする訳にはいきませんので…)。

2006/10/26
 
jpg画像 EKワゴン板金完了(img479.jpg) -479- EKワゴン板金完了

先日贔屓のデントリペア屋さんに仕上げて頂いたフロントフェンダー内の凹みで、その後の板金修正になります。
保険屋さん(アジャスターさん)的にはデントリペアの仕上がりを見て「これ以上何を板金するんですか?サフェーサーだけで十分じゃないですか」との事でしたが、私的には正規のラインには完成していなかったので追加修正致しました。別にお金を余分に請求したくて不必要な作業をしている訳では無いのですが・・・です。

研磨やパテ付けなどの合間の工程は省いていますが、順番に

・旧塗膜剥離(#120のダブルアクション仕上げ)
・レッドブラウン塗布(パテ塗布前工程としての防錆処理。STANDOX社製の専用プライマー)
・パテ塗布〜研ぎ完了(#120→#180→#240手研ぎの後、#240ダブルアクション仕上げ。サフェーサー塗布に備えて周りは#400ダブルアクション仕上げ足付け)
・ウォッシュプライマー塗布(DUPONT社製エッチングプライマー)
・プライマーサフェーサー塗布(STANDOX社製システムフィラー)

となります。プロフィット的に推奨する重防錆(防食)仕様の下地です。
最後のサフェーサーはいつもと色が違いますが、これはグレー色仕様なだけで性質は変わりません。白よりも上塗り時に隠蔽し易いのですが、研ぎ汁が美しく無いのでまた白Ver.に戻すかも知れません。

2006/10/26
 
jpg画像 レンジローバーもう一台入庫致しました。(img478.jpg) -478- レンジローバーもう一台入庫致しました。

本日(昨日)は遠方よりご足労頂きありがとう御座いました。この度の御依頼ありがとう御座います。

先日のボンネット交換のレンジローバーとは別に、本日新たに入庫したレンジになります。先日のレンジはグリーンメタリックですが(写真後方)、今回のレンジはグレーメタリックになります(前方)。
こちらのレンジもグリーンのレンジ同様、ボンネットが凄い事になっております。全面新車塗膜の劣化によるクラック(チョーキング)です。が、その他ボディ全体にも同じようにクラックが生じてきています。危険です…。
と言う事で、当初の予定とは大幅に変更し、屋根以外のボディ外板全てを塗り直す事になりました。ご検討・御依頼ありがとう御座います。

本日ボディ全面のチェックを致しましたが、やはり補修箇所が数点見られ、一部はブリスターが多量に発生しております。勿論こちらも併せて修正致します。
その他の作業としては、ドアピラー部の半艶黒の再塗装や、前後バンパー&左右ドアミラーの樹脂素地部分をボディ同様の艶々仕上げに致します。所謂「ボーグ仕様」になります。
ボディカラーこそ変わりませんが(色替え全塗装は例外を除いて承っておりませんし…)、次に対面する時には全く違う状態になっていると思います。楽しみにお待ち下さい。各作業工程も随時紹介させて頂きます。

2006/10/26
 
jpg画像 レンジローバー 中古ボンネット(img477.jpg) -477- レンジローバー 中古ボンネット

どう見ても今付いているボンネットより程度が良いです。良い品が見つかったと思います。おめでとう御座います。

実際にボディに装着されて今回のパネルとボディとの色違いが気になる所ですので、これについては後日掲載させて頂きます。車体でも一番目立つ(魅せる)ボンネットが綺麗になるのは、オーナー様にとっても非常に嬉しい事だと思います。楽しみにお待ち下さい。

2006/10/25
 
jpg画像 レンジローバー入庫しています(img476.jpg) -476- レンジローバー入庫しています

本日はご足労頂きありがとう御座いました。先日飛び込みでのご相談だったのですが、実は当サイトを見てのご来店との事でした。ありがとう御座います。

状態としては、ボディ全面にクラック(チョーキング)が発生おりまして、さらにはボンネット右側側面が膨らんで隣接パネルとのチリが大きくズレております。原因不明です。なので先日のアドバイスとしては、ボンネットの板金修正か交換しか無いとお話ししましたが、今回オーナー様自ら中古部品を取り寄せての御依頼となります。幸いな事にボディ同色の中古ボンネットを見つける事が出来たとの事です。

中古部品に関してはデメリットも多く存在しますので当店での御取り寄せはしておりません。が、オーナー様自ら見つけて当店に直送する方法は問題御座いません。ちなみに密着不良や型違い等で折角買った部品が使えない・返品不可等のトラブルの可能性がある事をご考慮下さい(以前これを経験したので当店取り寄せはお受付していないのです…)。

ちなみに今回は幸いな事に、非常に程度の良い一品を手に入れられたと思います。洗車傷は多少あるものの、比較的美しい塗膜でありますのでそのまま取り替えるだけです(実際には各部調整があるのでボルトオンのみではありませんが…)。

明日(今日)には装着完了する予定ですので、併せてオイル交換についてのご連絡をさせて頂きます。何卒もう少々お待ち下さい。

2006/10/25
 
jpg画像 保険屋さんの見解(img475.jpg) -475- 保険屋さんの見解

保険修理に限らず、板金塗装の修理費は「時間工賃」として算出されるのが基本となります。ある程度の決まり事はあるのです。時間が掛かっただけ貰える訳ではありません。それは手が遅い(作業が遅い)だけなので当たり前です。逆に早く仕事をこなせば儲かります。技能的に優れているのでそれも当たり前の事です。しかしそれだけで納まらない事があるのも事実だと感じます。
今回のEKワゴンのケースを例にすると、保険会社が基とする指数としては軽自動車の場合は作業工数が非常に低く設定されています。何が根拠になっているのか良く解りませんが(私的には世の中の平均値だと思いますが)、例えばフロントバンパーの脱着指数は0.3H(時間)=18分です。ちなみに今回私はフロントバンパー外すだけで40分掛かりましたが…。
これは「能力が低い」「不慣れな車種を扱うほうが悪い」と判断されるのは仕方の無い事ですが、実際に18分で脱着を行うとすると、バンパーを引っこ抜かなければなりません(今回の経験による私的判断ですが)。バンパー全体的にはクリップのみで留まっている非常にシンプルな構造ではあるのですが、要となるフロントフェンダーとバンパーの接合部では、強固なバンパーステー(プラスチック製)が存在します。装着時にははめ込むだけで良いのですが、外す際には硬い爪が食い込んでいる為、無理に引っ張るとバンパーの耳部分が引きちぎれます。最近良く見られる「自己粉砕型」、メーカーの罠と思われます(極めて私的見解です)。
なので結果的には、フェンダーライナー(フェンダー内部の泥除けパネル一式)を取り外し、そこから30cm先の上に見えるステー部を止める10ミリ(トーミリと呼びます)のボルトを(*)板ラチェで少しづつ回して(狭いので全然手が入りません)、フェンダーステーが緩んで爪部分のクリアランスが確保出来て初めてスムーズにバンパーを外せます。無理に引けば外れるのかも知れませんが、バンパー装着の際に立て付けが悪くなる可能性があるのでそれはしません。バンパーの立て付けに関しては、以前のレガシィ修理御依頼時でオーナー様のご意向は存じております(今回のEKワゴンは奥様所有車です)。なので時間が掛かっても選ぶ道は譲れません。
と言う事をアジャスターさんに申し上げても伝わる訳はありません。「18分じゃ到底出来ませんよ」と言っても、相手からすると金の亡者と思われても仕方ありませんし…。結局帰ってくる言葉は「ディーラーさんではこれでやってる」ですし…。
と言ってもアジャスターさんの心中もお察しするので特に私から強くも言いませんし、話が揉めても平行線にしかならない事も存じております。が、私としても慈善事業をしている訳ではありませんので行った分は頂きます(「時間が掛かった分」ではありません)。色々と報告書は作らなければならないのですが、この辺りの話がようやく纏まったので作業を進行する事が出来ます。

ちなみに前記した(*)の「板ラチェ」とは、板ラチェットなる工具の事で(正式名称は良く解りません…)、一般的には片方がスパナで片方がメガネレンチになっていて、メガネレンチの方がラチェット方式により回転します。自動車関係ではコマ数(ギア数)が非常に細かい物が主流ですが、ギアが無段階の物もあります。形状も平坦な物、先が少し角度が付いている物など各種様々で、狭い箇所では非常に重宝します。基本的には、最初と最後のトルクが掛かる場合には通常のメガネレンチを使用し、その後作業効率を上げる為に板ラチェを使います。板ラチェで無理をするとギアが破損します。8mm〜19mmくらいの各種を形状の違う2セット持っているといつでも安心出来ます(なので揃えています)。今回のバンパーステー部のボルトも板ラチェ無しでは外せません(ソケットが入るスペースは在りません…)。

2006/10/25
 
jpg画像 EKワゴン 本日より作業本格始動しております(img474.jpg) -474- EKワゴン 本日より作業本格始動しております

こちらも大変お待たせしております。

本日担当アジャスター様に度々のご足労を頂き(埼玉より来て頂いておりますので…)、色々と話を詰めて、ようやくの作業開始となります。

現状としては、凹んだ箇所のデントリペアを施した(施して貰った)状態です。
上部塑性変形(凹みの周りの尖った部分)の箇所と、フェンダーアーチの耳の部分がこれ以上直らないとの事で、やはり板金・塗装作業が必要となりました。担当して頂いたデント屋さんの技術は私も信頼している方なので(金額も相応ですが)無理は言えません。ここまで良く直して頂けたと思っております。本当にお疲れ様でした。無理を言ってすいませんでした…(デント屋さんに言ってます)。

2006/10/25
 
jpg画像 ハリアー入庫しております。(img473.jpg) -473- ハリアー入庫しております。

先日は雨の中わざわざご足労頂きありがとう御座いました。早速作業開始しております。

こちらのオーナー様、数ヶ月前にも一度ご来店頂きお車の状態を見せて頂きました。
左リヤフェンダーにちょっとした擦り傷を作ってしまい、それをどこかで修理されたとの事ですが、その仕上がりが気にいらないので何とかして欲しいとの事でした。状態としては、

・深いペーパー傷
・エッジマッピング(下地が縮れて地図の様になった状態。世間的に「パテ痩せ」と称されていたりもします)
・ラインズレ
・醜いマスキング際
・バフ目

などなどです。

併せて左フロントフェンダーには、巻き込み防止のフェンダーミラーを外して残った穴を塞いだと思われる箇所付近も、リヤフェンダー同様の問題が発生しております。

これらの仕事ぶりから、最も懸念される不具合として「密着不良」が考えられます。なのでその時(数ヶ月前)は一旦様子を見た方が良いとアドバイスさせて頂き、そして今回のご依頼に至ります。オーナー様的にもう我慢の限界との事です。心中お察し致します…。

蓋を開けて見ないと(問題のある補修塗膜を削らないと)解らない部分も多いですが、その内容についてはまた後ほど掲載させて頂きます。旧塗膜剥離の作業に入る場合は一気にプライマー処理まで行きますので、タイミングを見計らっての次工程の作業開始となります。とりあえずは部品を外しての現状確認となります。何卒ご辛抱下さい…。

2006/10/24
 
jpg画像 メルセデス500E出庫しました。(img472.jpg) -472- メルセデス500E出庫しました。

先日(先週末)はご足労頂き誠にありがとう御座いました。またその節は逆に色々とお気遣いを頂きありがとう御座いました。

オーナー様のブログからの情報によると、こちらの車両は生産からおよそ16年程経っているとの事ですが、現状有り得ないくらいの美しさを保っています。勿論それはオーナー様の努力による所が大きいと思われます(ブログによると日の出より前に洗車を始めている気がするのですが…)。お疲れ様です。きっと車も喜んでいる事と思います。

以前も記載しましたが、車は鉄とプラスチックの集合体、所謂「消耗品の塊」である事は否めませんが、手を掛けてあげる分は何かしらの形として帰って来てくれる物だとも思います。とても「単なる機械」としての存在に留まらない数少ないアイテムであると思います(私的見解では遺伝子に「狩猟の武器」としての位置づけが成されているのでは…とも思っています)。

購入してから出費も凄い勢いになっているような気がしますが、末永く載り続けられるように私も応援しております。
この度はありがとう御座いました。水曜日にはJワイパー15枚入荷予定で御座いますので、必要になりましたらお気軽にご用命下さい。

2006/10/24
 
jpg画像 LAND_MINI掲載されました(img471.jpg) -471- LAND_MINI掲載されました

先日届いた「ミニフリーク」なる雑誌に、「LAND_Mini」が掲載されていました。聞いていた話ではカラー2ページだった筈でしたが、4ページに増えていました。写真も綺麗に撮って頂き、流石プロのお仕事です。編集部の方々、誠にありがとう御座います…。やはり嬉しいです。
しかし面白いのは、今回の表紙を飾る「ARITA MINI」です。有田焼きの絵師がミニのボディに図柄を描いていて、その内容が詳しく載っています。私も以前TVで見た事がありますが、実際に各部デザインを細かく見れるのは非常に楽しいです。当店のお客様もご存知の方がいらっしゃって、横浜の陶磁器屋さんに飾ってある事を以前教えて頂きました。是非実物を見に行きたいと思っています。

2006/10/24
 
jpg画像 アウディA3 本塗り終了時(img470.jpg) -470- アウディA3 本塗り終了時

そして本塗り完了です。こちらは先週末の風景になります。

ベースコートは、損傷を受けた下部周辺のみで、その他はクリアーのみでオリジナルの塗色を残しています(当たり前の作業ですが…)。

A3のクォーターガラス周りはゴムになっている為、ここを浮かしてリフティングテープ(モールアップ専用のプラスチック製モール)を挟みます。これによりガラス脱着時と同じレベルの見た目に仕上げられます。リフティングテープは用途によって(モール隙間の広さによって)丁度良いサイズを選択出来るように色々な太さを用意しています。

前記したとおり、今回はリヤピラー部でクリアーのボカシを行っています。クリアーをボカした箇所は通常の2倍焼きます(強制乾燥硬化させます)。例えば、通常は60℃40分がマニュアル値になりますが、ボカシ際はこれを2ターン行います。

クリアーのボカシ目部分の磨き作業としては、私的な行い方では一旦そこはペーパー(#3000)で研いでしまいます(通常これを嫌う方も多いと思います)。
これにより、クリアーのボカシ目はちぎれた感じになってしまいますが、このボカシ際のクリアーの肌は非常に細かいラウンドなっている為、ポリッシュだけの処理では見た感じ「違う肌」として残ってしまうので、下のラウンド(旧塗膜の肌)を残しつつ、今回のクリアーボカシ際の細かい肌を研磨で慣らしてしまいます。
これによりボカシ際の「ラウンド」は旧塗膜(今回は新車塗膜)と一体化し、肌を見た感じでは違和感の無いボカシ際を作る事が出来ます。そしてその後は通常通りのポリッシュ(磨き)で仕上げます。

結果としては、クリアーのボカシ際は(私が見て)解らない状態に仕上がっておりますので、車両お渡し時にはオーナー様にもご確認をお願い致します。

明日、最終点検後に完成のご連絡をさせて頂きます。仕上がり楽しみにお待ち下さい。

2006/10/24
 
jpg画像 アウディA3も塗り終わっています。(img469.jpg) -469- アウディA3も塗り終わっています。

大変お待たせしております。本日各部品の組み付けも完了し、明日最終的な点検を行う予定です。お待たせして申し訳御座いません。

画像の通り、損傷部位としてはクォーターパネル(リヤフェンダー)アーチ部の最下部辺りで、ここに付属されるサイドモール(幅15cmくらい)も一緒に損傷を受けていました。
ボディ側には深い傷と一緒に若干の凹みも見られましたが、今回の程度であれば無理に火(スタッド溶植による引き作業)を使うよりもパテでの処理の方が車にとって良いと判断しましたので、旧塗膜研磨→レッドブラウン(パテ下用プライマー)→パテ→ウォッシュプライマー→プライマーサフェーサーとなっております。

今回の修理では、ある程度コストを下げての修理として、リヤピラー上部でのクリアーボカシとしております。このまま連続して「ルーフサイド」「フロントピラー」まで到達すると結構な費用が加算されてしまうので抑える事にしました。デメリットとしては、後にクリアーのボカシ目が目で見えるようになってしまう可能性がありますが、メリットとしても以下の事項が挙げられます。

@クォーターガラス脱着不要(モールアップ処理)
Aフロントピラーモール脱着不要(変形時は要交換)
B左側面である事
C色的にボカシ易い塗色。

などなどです。

Bの「左側面である事」は、これは右ハンドル車の対角線にあたり、比較的損傷を受け易い箇所である為です。ここは気をつけていてもどうしても擦ってしまいがちな箇所です。所謂「死角」になります。右ハンドルで右後ろであれば、今度比較的損傷を受ける可能性が低くなる為(プロフィット調べ)、その場合であれば理想通りフロントピラーまでの塗装をお勧めしていました。

Cの「ボカシ易い色」としては、メタリックorパールになります。今回が濃色ソリッドカラーの場合だと、やはりクリアーのボカシはお勧めしていませんでした。

これらの事から無用に大きな費用にならないような修理方法を推奨させて頂きました。クリアーのボカシ際も解らないレベルに出来ておりますのでご安心下さい(ボカシ際を解らなくする仕上げについては後述致します)。

2006/10/24
 
jpg画像 BMW そして本塗り完了です。(img468.jpg) -468- BMW そして本塗り完了です。

そして完了です。大変お待たせ致しました。

今回のような2パネルのクリアーの塗り方としては、

【1コート目】
フロントドアを一枚塗り終わってからリヤドア一枚を塗る。クリアーの繋ぎ目としては、ドア間の継ぎ目より若干ずらす。今回はリヤドア前方辺り。

【2コート目】
一気に左から右へ流します(逆も可)。ドア前方から、リヤドア後方まで一気に繋げて、上から下に移動していきます(逆も可)。
上から下に塗り始める場合と、下から上に塗る場合はその時の気分だったりします。

しかし実際には「気分」では無く、パネルの形状や塗る範囲、マスキングの方法など色々な要素が絡み合うので、塗る本人のイメージ(経験)によるケースバイケースという事です。
1コート目と2コート目を同じ道筋で塗ってしまうと重なり合う箇所が同じになってしまい塗膜厚のバランスが悪くなりがちです。結果、肌が不均等になってしまうと思われます。なので私的には、1コート目にはわざと塗り難い運行順序を選択し、2コート目には塗り易い(動き易い)順番で行うのが好きです。例えば、フロントフェンダー一枚であれば、1コート目は下から塗り始めて上で終わり、2コート目は上から下で終わります。
その他、塗装範囲が比較的多きくなる場合や、車のデザインなどにより色々と立ち回りを変えていきます。なので聞かれても説明が難しい所もあります。なので私がまだ見習いだった当時、上司(所謂親方)に「どうして今日は下から塗り始めたんですか?」と聞いても、「今日は下から塗りたい気分なんだよ」としか返答が無かったのです。自分が塗れるようになって初めてそのような言葉の意味が解ったりします。

2006/10/21
 
jpg画像 BMW E46 本塗り前(img467.jpg) -467- BMW E46 本塗り前

大変お待たせ致しました。E46の作業は殆ど完了しております。明日最終的に各部清掃〜点検をして最終的な完成を予定しております。
作業内容の選択としては、前述した通りドア二枚の塗装となりました。損傷を受けていたフロントドア内でのベースコートボカシ部分の範囲が少なくなった為、リヤドアへベースコートをボカシ、クリアーは通常通り一枚塗装します。下地範囲としては少ない方なので、時間的には早い段階で完了したと思います。お約束通り月曜日にはお渡し出来ると思います。

画面内右下の小さな画像はリヤバンパー下部の損傷で、今回の左ドア部修理と一緒に承っております。こちらは実費作業分となっており、クイックスポットでの対応となります。

2006/10/21
 
jpg画像 BMW E46 部品入荷しています(img466.jpg) -466- BMW E46 部品入荷しています

ちなみに今回は左フロントドアのみの傷になりますが、隣接するパネル(左リヤドア)にサフェーサーの範囲が近くなってしまった為、リヤドアも併せて塗装となります。オーナー様にはこの可能性もお話していたので私の判断として選択させて頂いております(現在海外出張中との事です)。

今回要交換となった部品は、左フロントドア水切りモールとサイドモール、同じくリヤ分もです。水切りモールは挟まっているだけなので上手くいけば綺麗に外れるのですが、殆どの場合固着してしまって簡単には抜けないので、外す際に曲がったりします。多少の曲がりであれば元に戻した時に真っ直ぐになったりするのですが、保険修理であれば迷わず交換となります(します)。
サイドモールはゴムのリテーナーにクリップが止まっているだけなので、比較的簡単に脱着・再利用が可能なのですが、今回の飛び石傷がどこまでの損傷なのかが不明だったので、念の為に前後ともに交換と致します。

本塗りは明日を予定しております。進行次第また掲載させて頂きますので、完成までもう少々お待ち下さい。

2006/10/19
 
jpg画像 BMW E46 左フロントドア飛び石傷除去〜フェザーエッジ作成(img465.jpg) -465- BMW E46 左フロントドア飛び石傷除去〜フェザーエッジ作成

およそ5ミリの飛び石傷があった箇所で、そこを削りフェザーエッジを形成します。

中心白く見える箇所は鋼板では無く「プライマー」で、新車塗膜の物になります。今回の飛び石傷では鋼板まで達していませんでしたので、このような「寸止め」となります。むやみやたらに塗膜を剥がしたりする必要は無いと考えます。
その次にあるグレーの部分が「サフェーサー」で、その周りの濃いグリーンが「ベースコート」と思われます(私が塗った訳では無いので確定は出来ません…)。そしてその周りがクリアーです。

傷部分の研磨は#180で、それを#240で目消しし、さらに#400で広げます。ここで行っている作業はダブルアクションサンダー空研ぎによる研磨で、傷の在った中心から緩やかに傾斜しています。これが「フェザーエッジ」の状態で、この研磨された範囲無いにサフェーサーを塗布します。
そしてこの削り落として不足した塗膜分をサフェーサーの充填により補います。おおよそ200〜300ミクロンくらいの膜厚になるように塗布し、その後研磨して平滑にします。

2006/10/19
 
jpg画像 メルセデスおまけ画像(img464.jpg) -464- メルセデスおまけ画像

画像左側のパネルが今回塗ったトランクリッドで、右側が既存塗膜(塗装暦在り)の右クォーターパネル(右リヤフェンダー)になります。

この塗色(ノーティカルブルー:カラーコード929)のカラーデータ(STANDOX提供)はやはり豊富に種類が揃えてあるのですが、その中から見てもどうも今回合わせた塗色(旧塗膜)とはメタリック感が違いました。どうみてもデータ上に入っているメタリック粒子よりも粗い(大きい)物が使用(多用)されています。なのでそれに合わせた原色メタリックを入れています。段階で言うと、一番粗い粒子から一つ下の粒子です(原色メタリックは8段階あります)。

調色の段階でメタリック粒子を粗くした場合は、足せば勿論粗くなるのですが、勿論全体のバランスは壊れます。なので作り直しです。しかしそれによってある程度の癖が解っているので、次に作る場合は他の原色を少なくしたり多くしたりも調整します。足すのは簡単なのですが、抜くのは非常に難しいのです。
例えば5%混入のホワイト原色を1%まで少なくしたい場合は、その他に入っている原色(今回は7原色使用)を5倍に増量しなければなりません。これは在り得ません…。なので作り直した方が早いのです。
これを面倒がって、出来ない筈の色をいつまでも調色し続けても無理が生じます。なので私の場合は、600g欲しい場合は最初は200gからスタートします。それで行けそうと感じたらさらに200gを継ぎ足して調色を進行します。もしそれが途中で駄目になったら、それは下色として使います。残る200gの時は流石に3回目なので各原色間のバランスも把握出来ているので成功(完成)させる可能性は非常に高くなります(今回はこのケースです)。本塗りの際には、失敗した400gを下色として隠蔽させる為に使い、最後に完成した色を使えば問題ありません。
もし200gの段階で相当良い状態になった場合は、残る400gをデータカラー(目調色無し)の状態で下色とします。
「失敗は許されない」では無く、「失敗を糧として次のステップへ」を行う事で良い状態に近づける事が出来ます。

2006/10/19
 
jpg画像 メルセデス500E ほぼ完成(img463.jpg) -463- メルセデス500E ほぼ完成

大変お待たせしております。トランクの修理を承らせて頂いておりますメルセデスになります。
オーナー様のブログでは車が無いのに結構盛り上がっているご様子なのでこちらでも紹介させて頂きます。

写真は調色ライト(人工太陽灯)で照射した状態になります。なのでちょっと眩しいです…。

2006/10/19
 
jpg画像 SLKも入庫しました(img462.jpg) -462- SLKも入庫しました

こちらはつい最近、左ドアとリヤフェンダーが避けてしまう程の損傷を受けて修理を承らせて頂きましたSLKになります。
今回は、車両を止めていて隣の車に擦られてしまったとの事です。損傷を受けたのは右フロント部になります。この度のご贔屓ありがとう御座います(申し訳御座いません…)。しかし心中お察し致します…。本日はご足労頂きありがとう御座いました。

いつも申し上げておりますが、「以前自分で修理した箇所」を拝見させて頂く機会がある事は本当に有り難い事であります。何かしらの問題が起きていれば対応させて頂きますし、何より自分の作業の見直しになります。そして何も問題が起きていなければ自分の行った作業に初めて安心する事が出来ます(今回は早過ぎる段階なのですが…)。そして仕上がりにもある程度は満足して頂けた事と思う事が出来ます。作業者にとって、会社にとっても満足出来る少ない機会で御座います。本当に感謝しております。

作業は保険アジャスターさんが立会いをしてからになりますので、明日か明後日以降からとなると思います。オーナー様は代車として「オープンカー」をご要望でしたが(100%対物事故の場合は結構わがままが通用したりします)、レンタカー会社には在庫していないとの事で「プリウス」となりました。私も車両移動の為に少し運転しましたが、アイドリングしているかしていなか判断出来ないあの静けさには少々怖い思いをします。
今後プリウスのようなハイブリッドカー全盛の時代となり、高燃費化の為にはボディ重量を軽減する為に樹脂製のボディパネル(既に多く採用されています)、最終的にはソーラーカーのような全面太陽電池ボディの市販車両も出ると思います。溶剤規制から樹脂パネルは生成時に混合着色される「着色樹脂」が採用されたりと、いずれは「自動車塗装屋」の必要無い時代が来ると思います。そう遠く無い将来だとも思いますので、塗装屋としては色々と考える所もあります。
私的には「自動車の塗膜」はやはり特別なものではあると思いますので続けて行きたいですが、環境の為であれば無くなる(無くす)事も必要なのだとも思います。出来る事ならば山の中でひっそりと続けて行きたいのですが…(これは違法ですね)。

2006/10/17
 
jpg画像 AUDI A3も入庫しました(img461.jpg) -461- AUDI A3も入庫しました

本日はお忙しい中ご足労頂きありがとう御座いました。入庫の際に一緒に来て頂いたお友達の方もありがとう御座いました。

損傷としては、左クォーターパネル(リヤフェンダー)下部の深い擦り傷になります。若干凹みがありますが、幸いにして(全然幸いでは無いのですが…失言すいません…)サイドシェルには損傷が及ばなかった為、クォーターパネルとモールの修理・塗装となります。

それではこちらも作業進行しましたらまた掲載させて頂きます。完成まで今しばらくお待ち下さい。

ちなみに車体後ろ左側に置いてある「DUPONT」のバケツは、実は手作りです。バケツ自体は¥100ショップで購入した物で、「DUPONT」のロゴはカッティングプロッターでカットしたシートを貼り付けています。これの他に「SATNDOX」バージョンのバケツがあります。
これらのバケツは「下地用」と「磨き用」として別けられています。塗装下地用の粗いペーパ(#320〜#1200)を使用していると、その研磨粒子がバケツの中にあるので、そのバケツを磨き工程で使うと塗膜を傷付けてしまいます。なのでこれらは別ける必要があります。若い頃はこれを一緒にしてしまい、磨き時に「拭くとどうも傷が付く」と感じていたのですが、このように分ける事で全て解消する事が出来るようになりました。
またバケツの「背丈」は低くなければいけません。車のドアを開けた際にバケツが当たってしまう高さだとドアが傷ついてしまう恐れがあります。なので¥100ショップで売っているくらいの物が丁度良かったりして、色も「スタンドックスブルー」に近いので私的には結構気に入っています(もう2年以上使ってます)。安価な物でもちょっとした工夫でそれらしく見えて長持ち出来る事は良い事だと思います。ちなみにコミキのは各イエローバージョンです。

2006/10/17
 
jpg画像 BMW E46 入庫しています。(img460.jpg) -460- BMW E46 入庫しています。

こちらも先日は遠方よりのご来店・ご足労頂きありがとう御座いました。
先日のアルファは千葉より、EKワゴン(オーナー様はレガシィ)の方は埼玉より(実家は横浜との事です)、今回のBMWも千葉になります。皆様遠方よりご贔屓頂きありがとう御座います。

こちらのE46のオーナー様は、およそ2年前よりこちらのサイト(プロフィット日記)をご愛読して頂いていたとの事で、初めての御依頼ではありますが、常連のようでもあります。恐らくこのような形で御依頼頂く方は多いと思うのですが、何かしらの事故により「ついにこの時が来てしまったか…」との事でのご来店は少々心苦しい所でもあります。「人の不幸で飯を食っている」感があるのはやはり否めませんし…です。

今回の御依頼は、左フロントドアに出来てしまった5mmの飛び石傷です。「側面に飛び石?」と思われる方もいらっしゃいますと思いますが、私も以前横からの飛び石により運転席のガラスが割れる惨事を経験しました(しかも相手はパトカーで…)。先方に(お巡りさんに)事情を説明しても中々受け入れてはくれなく、終いには「狙撃されたのでは?」くらいに思ってしまいましたが、実際に起こりえる事故であると認識しています。
塗装範囲としては左フロントドア一枚を予定していますが、御依頼の形としては車両保険の使用となります。5ミリの傷で保険を使用するのは少々勿体無いとも思いますが、オーナー様が計算した所、それでも保険を使用した方が安価に済むとの事ですのでこちらを選択されました。計算方法としては「免責費用」「保険料割り増し」などによりますが、これは一般の方にとっては少々難しいと思いますので(わたしもそうです)、このような場合には保険会社、又は保険代理店の方に直接相談するのが宜しいかと存じます。丁寧にかつ正確に教えて貰える筈です。

それでは作業進行しましたらまた掲載させて頂きますので、愛機が無い間の不都合をお掛けしてしまいますが、せめてこちらのプロフィット日記を楽しんで頂ければ幸いです。

2006/10/17
 
jpg画像 EKワゴン入庫しています(img459.jpg) -459- EKワゴン入庫しています

先日は遠方よりのご来店・ご足労ありがとう御座いました。
こちらの車両は、以前レガシィの修理を承らせて頂いたオーナー様の奥様の愛機になります。
隣の車両が車庫入れの際にドアを開けたままバックしてぶつけてしまったとの事です。フロントフェンダーに大きな凹みが出来てしまっております。
損傷としては傷が無く綺麗に凹んでいる為(オーナー様にとっては綺麗では無いのですが…失言すいません…)、デントリペアによって対応しようかとも考えております。既に贔屓のデント屋さんに連絡しておりますので、保険アジャスターさんの確認が取れたら見て貰おうと思っております。
また進行しましたら掲載しますのでそれまでもう少々お待ち下さい。

2006/10/17
 
jpg画像 工具紹介(非接触温度計)(img458.jpg) -458- 工具紹介(非接触温度計)

被塗物と工具は全く関係御座いません。所謂「ヤラセ」です…。被塗物のメルセデスはベースコートの一回目なので染まりきってない(隠蔽しきっていない)状態でムラに見えるだけですのでご安心下さい。
ベースコート毎で自然乾燥させて溶剤分を抜く訳なのですが、この時間(フラッシュオフタイム)は暇を持て余したりします。この時間を利用して塗装カルテなどを作成するのですが、他に埃っぽい作業が出来ないのでネタとして撮影していたりします。一応ホコリが被塗物に付かないように離れて、そして下側に位置しているので仕上がりには影響無いようにしております。ネタに使用して申し訳御座いません…。

この「非接触温度計」はその名の通り、計りたい物質に触れる事なく温度を測れます。板金塗装業としてはあると非常に有り難いアイテムです。温度を計測する時に一緒にレーザービームが照射されるので、計る位置も解り易くて重宝します。ブースで焼く時(強制乾燥する時)であればブース自体の温度調整により使う必要は無いのですが、赤外線ヒーターなどで炙る(業界だとこう表現します)場合には適正な温度を掛ける必要があるのですが(炙り過ぎるとパテが剥がれたりします…ヒーターの場合は120℃くらい簡単にいきます…)、赤外線ヒーターの場合はその時の気温によって温度が相当変わるので注意が必要です。

2006/10/17
 
jpg画像 メルセデス500E本塗り完了(img457.jpg) -457- メルセデス500E本塗り完了

そして本塗りです。

実は本日いつも使っているデジカメを忘れてしまい、古いタイプのデジカメでの撮影となっております。画素数が足りなくサイズが小さくて申し訳御座いません…。明日は忘れずに持ってきますので、良い写真撮って改めて掲載したいと思います。

ちなみに今回はトランクを半開きにしてマスキングしていますが、この場合トランクルーム内の電灯が付きっぱなしになります。ロック部にスイッチが付いているタイプの車種では手動でロックを掛けてしまえばランプが消えますが、このメルセデスのタイプの様にスイッチがトランク側に付いている場合はロックを手動で掛けても消えません。このままだとバッテリーは上がってしまいます。このような場合は、ルームランプの電球を外すか、配線を外せば対応出来ます。今回はトランクトリム(内張り)を取り外しているのでランプのコネクターが簡単に外せるので後者を選択しています。
しかし中にはどうしても電球が消せないケースもあります(今はどのケースなのか思い出せませんが…)。その場合はバッテリー充電器を繋いでおきます。充電器は100Vの為常時電源が供給出来て、バッテリーに流す電流量も調整出来るので、電球が消費するだけの電流を流してあげれば過充電になる事はありません。
結構昔の車であれば「バッテリー端子を外してしまう」選択出来るのですが、最近の車両はバッテリーを外すだけで「警告ランプ」が消えなくなってしまい、キャンセラー(専用のコンピューター)を繋いで解除しなければならないケースが多いです(メーカーの策略かと…)。またナビゲーションやオーディオの設定も初期化してしまう恐れがあるので簡単にはバッテリーを外せません(バックアップ機能が付いている物も多くはありますが)。
ちなみに車体修理(板金)の際の溶接などの場合には、車両のコンピューターが壊れてしまう事を防止する為にバッテリーを外す必要性が出てくるのですが、外さなくても可能にする(PC破損を防ぐ)アイテム(工具)もあります。毎回バッテリーを外す手間を考えれば、万が一コンピューターを飛ばしてしまう事を考えれば必須アイテムだと思います(言うからには持ったりします…あからさまな紹介ですいません…)。

2006/10/17
 
jpg画像 メルセデス500E本塗り前(img456.jpg) -456- メルセデス500E本塗り前

こちらも大変お待たせしております。本日本塗りまで完了しております。画像は本塗り直前の状態になります。

トランク側面のリヤナンバーが付いている箇所のプレートも今回併せて塗装します(画像内には写っておりませんが…)。トランク側面に見える黄色い部分には先日こちらの日記で説明した「ナッター」が4箇所カシめてあります。メルセデスのトランクに採用されているナッターは一般的な汎用タイプとはちょっと違い、純正部品としてちゃんと取り寄せる事が可能です(必要です)。取り外す場合はドリルでモンで(穴を開けて)抉らないと外れないので結構痛い作業になります…(これはリベットも同様で、このような所が「付けるのは簡単だけど外すのが大変」なので余り多用されるのは好きではありません…)。なのでここはプレートが付けば見えない箇所なので、今回取り外す必要は無いと判断したのでマスキングで行っています。そして本塗りです。

2006/10/17
 
jpg画像 ダッヂステルス ヘッドカバー完了(img455.jpg) -455- ダッヂステルス ヘッドカバー完了

掲載大変お待たせ致しました。既に完成しておりますステルスのヘッドカバーです。オーナー様が気にしてらした凸部の仕上がりに重点を置いての掲載になります。画像右側が今回施工した物で、左側は見本としてお預かりしているヘッドカバーです。

ご来店頂けるのは週末辺りとの事ですので、現物見れるのを楽しみにお待ち下さい。仕上がり気にいって頂ければ幸いです。

2006/10/16
 
jpg画像 ひょうたんが展示されるギャラリーのご案内(img454.jpg) -454- ひょうたんが展示されるギャラリーのご案内

ひょうたん塗装御依頼の方より許諾を頂きましたので、案内状のご案内をさせて頂きます。ここに行けばひょうたんが見れます。ひょうたんばかり纏めてこちらの日記に掲載してしまうと何屋だか解らなくなってしまうので、ひょうたんに関してはある程度間隔をあけて紹介したいと思います。

私的に美術館や博物館は大好きですが、正直な所、絵画などは見ても良く解りません…。その場の雰囲気や高い天井、建造物自体が好きだったりします。
なので、今回のような何かしらのテーマがあった展示品のあるギャラリーの方が個人的には単純に楽しめるのでは無いかと思います。お時間のある方は是非足を運んでみては如何でしょうか。

尚、10月28日(土)の17時より関係者の方々の集まりとなるそうで、そちらにお呼ばれしておりますので、当日プロフィットは17時閉店とさせて頂きます。不都合をお掛けして申し訳御座いません。
当日はギャラリー内の写真を撮ってくる予定ですので、そちらの内容(展示されているひょうたん)もこちらの日記で紹介させて頂こうと思っております。楽しみにお待ち下さい。

2006/10/15
 
jpg画像 アルファ147 マフラーエンド部完成図(img453.jpg) -453- アルファ147 マフラーエンド部完成図

こんな感じです。

マフラーエンド周辺は、輪っか状のゴムでボディから吊下がっているのですが、どの部位(3点)も垂直では無く斜めになっているので、一つ位置をずらすと全ての位置がずれてしまいます。今回はオーナー様より、二段階調整可能の輪ゴムを用意して頂いたのですが、それでも微調整が難しいところがあったので、結局一部純正の輪ゴムを利用しての数通りの位置調整を試みました。
2段階調整の出来る輪ゴム3個と、純正輪ゴムの使用を織り交ぜて、多分162通りの位置決めが可能となります(眠くて頭が回りません…)が、その中でも早い段階で(と言っても数十回は試していたりするのですが…)良い位置が見つかったのは非常に幸いでした…。

2006/10/15
 
jpg画像 アルファ147 出庫しました(img452.jpg) -452- アルファ147 出庫しました

本日も遠方よりご足労頂きありがとう御座いました。いつもご贔屓ありがとう御座います。雨の日に走らないアルファ147で御座います(と、お伺いしております)。

今回の御依頼としては、ひび割れたFRP製社外品リヤバンパーの修理と、マフラーエンドへの遮熱板の取り付けです。

非常に難しかった箇所としては、マフラーエンドに取り付けた「遮熱板のデザイン」と、その「位置決め」でしたが、オーナー様に喜んで頂けたようで何よりです。

2006/10/15
 
jpg画像 ひょうたん色々(img451.jpg) -451- ひょうたん色々

大きいひょうたんから小さいひょうたんまで、合計5個の御依頼となりましたが、一つあたりに掛かる時間はおおよそ20時間くらいです。勿論仕事として採算が合う訳はありませんので、仕事が終わってからなどの業務時間外での作業が前提となります。画像一番右のひょうたんのように「全面にパテを付け、その後研ぐ」を5回くらい繰り返し、さらにスプレーパテ〜研ぎを3回くらい繰り返してで微妙なラインを成型します。恐らく材料費で既に赤字です…(同業者の知人に宣告(指摘)されてます…)。

しかしこれらにはそれなりに得る物があるので良いのです。先ほど掲載した通り、指摘には生涯車を塗り続ける事は難しいと考えておりますので、今の内に被塗物を車に限定しないようにして勉強しておきます。また今回のように、色々な方面(自動車以外)の方々に被塗物を見て頂ければ新たな繋がりも出来ると思います。先日記載した通り、仕事を請けるのは恐怖でもありますが、今回のようなケースでは「固体である以上塗れない物はありません。そしてその用途で剥がれ無いように出来ます。経年数変化も起きないように心掛けます」と豪語したりもします(今回御依頼時にそう言いました…)。「背水の陣」は結構好きだったりします(と言っても塗った事の無い素材もまだまだ数多くあるのですが…)。

2006/10/15
 
jpg画像 ひょうたんに穴が…(img450.jpg) -450- ひょうたんに穴が…

パテを付けて削ってラインを出すのですが、当然研ぎ過ぎれば「穴」が開きます。想像以上にひょうたんの外皮が薄いので正直ビックリしました…。
鉄やアルミのように溶接で塞ぐ訳にもいかず、表からファイバーを貼り付けたりしたら余計丸くするのが大変です…(勿論代替品など御座いません…)。なのでひょうたんの内部に樹脂を注いで対応するとします。
表面から穴をガムテープで塞ぎ、中にポリエステル樹脂を注ぎこんで壁を作成します。が、内部に入れたポリエステル樹脂は結構な量だったので「自己反応熱」が相当高くなり、ひょうたん外皮に多量にあると思われる「気孔」から一気に空気が表面に排出され、付けたパテが浮き上がってしまいます。所謂「巨大なブリスター」が全面に発生します。なのでこの後パテを全て剥がしてのやり直しとなってたりします。ポリエステルの反応熱は結構高く、素手で持てない程の熱さになります。水を掛けると気化してしまう程なので、100℃を越える温度です。FRP製の社外バンパーなどで良く見られる「型崩れ」はこれが原因であったりもします。

結果としては、ひょうたん内部に樹脂を入れる事で、ひょうたん下部に重心が出来て「起き上がりこぼうし」みたいに自立し易くなり、展示物としての用途としては丁度良かった模様でオーナー様には評判が良かったです。その他のひょうたん(計5個)にも採用されたりします。まさに怪我の功名だったりします…。

2006/10/15
 
jpg画像 ひょうたんにパテ付け(img449.jpg) -449- ひょうたんにパテ付け

これは先ほどの品と違う「カットモデル」としてのひょうたんです。付いているのは自動車の板金に使うポリパテです(スタンドックス)。

ひょうたんは元々「縁起物」で、魔除けなどとしても古来から重宝されていたりします。なのでひょうたんに絵を描いたり塗ったりするのはその業界では一般的な事で、その方面の方からすると、「ポリパテ」の使用は邪道な方法なのかも知れません。が、解っていてやっているので特に問題ありません。水筒としての用途などで人間の口に直接触れる場合としては、「膠」(にかわ)や「との粉」、「漆」などの天然物(天然樹脂)を使う必要があるかも知れませんが、今回の用途としては「展示作品」になりますので、全て自動車補修で使う(化学)合成樹脂の使用での対応となります。
ちなみに天然物を使えと言われればそれも対応します(出来ます)が、コストは掛かります。国産物の漆は50ccで1万円くらいしたりしますが…(一応調べてみました。中国産はこれに比べて結構安かったです)。

2006/10/15
 
jpg画像 「ひょうたん」の塗装依頼(img448.jpg) -448- 「ひょうたん」の塗装依頼

以前お世話になったお客様(VWパサートワゴン修理)で、デザイナーの方がいらっしゃいましたが、今回のひょうたんの塗装はその方と同じ職場の方からの御依頼になります。パサートワゴンの方に「どうしようかな」と相談した所、私の所に白羽の矢が立ちました。「タカハタサンだったら塗ってくれるよ」との事だそうです。なので今回確かに塗らせて頂きました。
自分的には仕事上で「無理です」とは言わないように意識しています。断ってしまえばそれ以上自分は成長出来ませんし、やり遂げれば得られるものは相当大きいとも解っています。但し商売的にこれをやると駄目なのも解っているのですが…(作業に入ってから痛感したりします…。いつもの事なのですが…)。

御依頼内容としては、「自然界に存在するひょうたんを、有り得ないくらいの人工物的に」との事です。簡単に言うと、凸凹した形状のひょうたんを「ヘルメット」の様に仕上げろとの事です(決して命令された訳ではありません。自分に言い聞かせての表現です)。

ひょうたんの上下はそれぞれが見た目は丸く見えるのですが、塗装屋の観点からすると「円」では無く「かぼちゃ」並の異型をしていると感じます…。

2006/10/15
 
jpg画像 BMW745出庫しました。(img447.jpg) -447- BMW745出庫しました。

先日はお忙しい中ご足労頂きありがとう御座いました。

当日(金曜日)御来店頂いた時は既に夕方で辺りも暗くて、その時に写した写真はやはり綺麗に撮れていなくて使えませんでした…。なので夕方に写しておいた画像での掲載とさせて頂きます。車体後方部が暗くて写らなかったので、前方のみ切り取っての掲載となります。

こちらのオーナー様、飲食店やらなにやら色々経営しているとの事で、先日面白い話を聞きました。飲食店は、「安い」「美味い」「居心地が良い」であれば良い店なのは当たり前ですが、どれも経営を圧迫してしまう要因なのだそうです。安くすれば利幅が減って、美味しくすれば材料費が掛かって、居心地が良ければ回転率が下がる…です。飲食店に限らずどの業種も当てはまるとも思います。
私的には自分(私)が経営には相当向いていないのは解っておりますが、それでも何とかやって来れたのは多くの方々のご支援のお陰で御座います。塗装自体は生涯続けていく予定ですが、いつまで自動車を塗り続けられるかは解らない所です。場数を踏めば経験値は上がりますが、仕上がりのレベルは歳と共に落ちていくものだと考えていますし…。それに気付かない事が最も恐ろしい事だと思います。それくらい自動車の塗装は特別な事だと感じています。

と、随分後ろ向きな内容ですが、実際には相当前向きに仕事をしているのでご安心下さい。ちなみに「自動車以外の塗装」としての仕事(ご依頼)の件で、ようやく公に出来る時が来ましたのので後ほど紹介させて頂きます。某ギャラリーに展示される品々です。


この度のご依頼誠にありがとう御座いました。車両お渡しの時に、「明日レクサスに行って来ます」との事でしたが、オーナー様の御眼鏡に適う車種はあったでしょうか。複数台所有は羨ましい限りです…。

2006/10/15
 
jpg画像 メルセデスベンツ500E サフェーサー塗布(img446.jpg) -446- メルセデスベンツ500E サフェーサー塗布

サフェーサー塗布が完了した時点で、黒くて細かい点々はガイドコートです。缶スプレーの黒で適当に塗っているだけですが、たったこれだけの事が仕上がりに大きく影響されます。高い個所や低い個所、パテが付いている個所であれば巣穴が残っていたとしても早期に発見出来ます。

「研ぎ」の注意点としては、「パネルに押し付けない」事になります。研ぐと言うよりも、上っ面を跳ねるような感じで力を入れないように注意します。なので業界では「切る」と表現したりします。切れないペーパーで力任せに研いでもラインは出ません。切れなくなったら早い段階でペーパーを新しい物に替えます。サフェーサーの硬度にもよりますが、今回このトランク一枚の研ぎに使用したペーパーは、

#320・・・1枚半(2つ切りの使用なので三回分)
#600・・・1枚半(同様)
#800・・・半分
#1200・・・4分の一

となります。結構景気良く使っている方だと思います。昔、上司(所謂親方)に良く言われた事では、「材料をケチるとろくな事は無い」です。もちろん無駄に使う事はコスト・環境面で大きな問題になりますが、必要な所で必要な物を必要なだけ使わないと結局失敗に繋がり余計なコスト(時間)が掛かってしまいます。以前勤めていた時に(当時は塗装屋専門です)、板金屋さんから上がってくるパテのペーパー目が結構キツイ(粗い)ので「何番で終わらせています?」と聞いた所、「#120だよ。でも切れなくなったペーパーで終わらせてるから#240くらいの目になってるでしょ?」と言われました。 …全然なっていませんよ…。
感じ的には細かい仕上がりっぽく見えますが、実際には#120の目が沢山隠れて残っていたりします。また、#80からいきなり#180に飛んでも#80の粗いペーパー目が残っていたりします。板金屋さんがハショる(手を抜く)と、塗装屋さんに負担がまわります。そんな事から、会社内で板金屋さんと塗装屋さんが仲が悪いなんて光景は結構見られたりします…。

2006/10/14
 
jpg画像 ダッヂステルス ヘッドカバー結晶(ちぢみ)塗装済み(img445.jpg) -445- ダッヂステルス ヘッドカバー結晶(ちぢみ)塗装済み

大変お待たせしております。本体は既に塗り終わっておりまして、残すは文字凸部の研磨になります。オーナー様的に、結晶塗装の「目」の仕上がりを気にしておられましたが、私的には美しい「目」が出たと思います。仕上がり楽しみにお待ちください。

一応おさらいとしての説明となりますが、結晶塗装の「結晶目」は、

・硬化速度
・硬化温度
・膜厚

によって大きく変わります。時には結晶目が出ない事もあります。そうなると剥離からやり直しです…。膜厚が付きすぎるとチジミ過ぎて、「ちぢれ塗装」となり、クシャクシャになります。最初の頃はこれが多かったです。これもやり直しですが…。
また通常の塗料材料よりも「ゲル化」が早く、全部使い終わる前に塗料が駄目になってしまう場合も多いです。これを無理やり使ってもも到底ちぢれません。難しいのは焼きあがって(硬化して)からでは無いと失敗か成功か解らない所にあります。「焼き物」っぽくて楽しいのですが、失敗した時は全然楽しく無いのですが…。

2006/10/14
 

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