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Pro_Fit Diary 【プロフィット日記2006】

ここではプロフィットで最近行った作業内容やお預かりしている被塗物を紹介させて頂きます。
作業進がそのまま掲載されるとは限りませんのでご了承下さい。

他にも以前のプロフィット日記をご覧になれます。

■プロフィット日記2005 …以前のプロフィットで、この頃は小物では無く「自動車板金塗装屋」でした。欧州車をメインに扱っていましたね。

■プロフィット日記2006 …こちらも以前のプロフィットの頃でここで一旦閉鎖となります。MINIのプチレストアもやりました。

■プロフィット日記2008 …プロフィットが「小物塗装」として再稼動し始めてからになります。まだ先が見えていない頃でした(笑)。

■プロフィット日記2009 …この年からは色々塗らせて頂きました。自動車部品以外のご依頼品が増えた年でもあります。

■プロフィット日記2010 …自動車パーツではテールランプの「スモーク塗装」が増えまして、メガネや自転車フレームなどのご依頼も増えた年でした。

■プロフィット日記2011 …テールランプの「レッドキャンディー+スモーク」が増えた年でした。自転車フレームも多いですね。

■プロフィット日記2012 …究極に忙しい夏でした。確か三ヶ月待ちの状態にまでなったかと・・・。

■プロフィット日記2013 …そして現在進行形のプロフィット日記です。相変わらず稚拙な文ですがご容赦下さい…。



■プロフィット旧社外記 …仕事とは関係ない個人的なブログのようなページです。2012年までがこちらとなります。

■プロフィット社外記 …現在進行中の社外記です。仕事とは関係の無い作業や趣味を紹介しています。フランクな言動にはご容赦下さい。


基本的に文章の見直しはしていません。乱文・誤字・脱字がひどいですがご辛抱下さい。スピードと量を優先しています。

ページ内での最新の情報は上段になります。下になると古くなり、「Next」のボタンを押すとさらに以前の情報をご覧頂けます。

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jpg画像 LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成 C(img424.jpg) -424- LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成 C

そして「タッカー」でシートを固定します。タッカーとは、ホチキスの大きいバージョンのような物で、ソファーに布を張るときや(良く下側に打ってあります)、バイクのシート布の固定にも使われていたりします。最近では家を作る時にも多用されています。画像の物はハンドツールですが(電動もあります)、沢山打っても疲れないのでDIYでも重宝するはずです。結構安いと思います。

2006/09/29
 
jpg画像 LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成 B(img423.jpg) -423- LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成 B

先ほど作成した土台にシートを被せます。以前ホームセンターで買った縞鋼板模様のビニール製シートが余っていたので使用します。「縞鋼板」とは、良く階段などに使われる表面に滑り止めの模様が付いた鋼板です。見た目も格好良く、それでいてクッション性・滑り止めになるので今回のような使い方に適しています。裏側は黒で、表がシルバーになっています。画像では先ほどサフェーサーを塗った板に寸法を合わせて、裏返しにした紋鋼板状シートをカットしている所です。

2006/09/29
 
jpg画像 LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成A(img422.jpg) -422- LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成A

使用する木材が「無垢材」であればそれも良いのですが、今回手元にあった材料はコンパネ(合板)なので、何かしらの加工をして見た目を良くしなければなりません。ボディカラーに合った布があれば良かったのですが、残念ながら手元に無かったので他を選択します。
とりあえずはモクの防腐処理をします。前記した通り、ミニのトランクルームは雨漏れし易いので、木のままだと腐ってしまいます。そうなると鉄より相当厄介です。
刷毛塗りしているのは自動車用のプライマーサフェーサーで、これでも一応防水効果はあるので今回はこれで対応します。極めて邪道ではありますが、いつも言う「知っていて間違った行為をする」はこの様なケースの事を指します。知らないで木にそのまま(布などで)目隠ししてしまう方がよっぽど悪だと考えます。

2006/09/28
 
jpg画像 LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成(img421.jpg) -421- LAND_MINI トランクルーム内設置土台作成

普段は仕事上では「木」(モクと呼びます)は扱いませんが、仕事外では日常的に使うので工具も普通に揃ってたりします。板金塗装屋さんでは比較的普通に見られる光景です。モクの在庫も沢山あったりします(使いたい時に材料が手元に無いのが嫌いです)。

トランクルーム内のフロア(床)は、スペアタイヤがスッポリと入る形状になっている為、そのままボックス状になったウーハーを置くと安定しません。また、ミニのトランクルームは非常に雨漏れし易いので、直接フロアーにウーハーを置くのは危険です…(私物であって、一時的に装着している訳ですので…)。なのでウーハーボックスを置く「土台」を作成する事になります。

とりあえずはダンボールで型を作り寸法を測ります。それに合わせて板をカットします。ちなみに今回装着するスピーカーはこちらのサイトに紹介されてます。

2006/09/28
 
jpg画像 LAND_Mini 追加作業・・・(img420.jpg) -420- LAND_Mini 追加作業・・・

最初から引っ掛かっていたのですが、リヤガラス越しに見えるスピーカーがどうにも…。90年代前半のイメージを非常に強く感じられる一品です…。
なので急遽これの対策として、私物のスピーカーに変更する事にします(しました)。手持ちで空いているスピーカーとしてはa/d/s製の物があったのですが、途中何を勘違いしたのか、「スペアタイヤが外に付いたお陰でトランクルームが広くなったので、それを是非アピールしたい」と思い立ち、工場内で使用中のBOSEのスピーカーセットを装着する事にしました。キューブ状の小さなスピーカー左右と、ウーハーの3点がセットになったものです。ウーハーが(ミニに対して)結構大きいのですが、サイズを測ってみると丁度トランクルーム内にギリギリ納まりそうです。

2006/09/28
 
jpg画像 リヤナンバーブラケット作成完了(img419.jpg) -419- リヤナンバーブラケット作成完了

そして装着です。ナンバープレートは無いので、先日作成したプロフィット仕様のプレートを取り付けます。アルミプレートをナンバーと同じサイズにカットし、つや消し黒を塗ってカッティングシートを貼っています。DIYでも十分可能です(以外とアルミ板が高いです。こちらは特別に無償で作って貰いました。ご協力感謝です)。
配線も無事完了し、ナンバー灯も無事点灯しました。ついに公道を走る準備が出来ました。

2006/09/28
 
jpg画像 工具の紹介(ナッター) C(img418.jpg) -418- 工具の紹介(ナッター) C

そして完成です。この様に「動かないボルト」が簡単に作成出来ます。見た目も非常に美しいです(反面、失敗して空回りするナットは非常に醜いです…)。

2006/09/28
 
jpg画像 工具の紹介(ナッター) B(img417.jpg) -417- 工具の紹介(ナッター) B

画像はナットを打ち込んだ後の状態の裏側になります。ナットの根元が膨らんでいるのが解るでしょうか。ナットを穴に挿し込んで、ナッターを掴むとエビナットが縮みます。ナットが縮む時に逃げ場が無くなって膨らみます。膨らむと穴がキツクなって固定されます。しかし「絶対空回りしないように」と、力一杯ナッターを引くとナットのねじ山をナメてしまうので丁度良い加減で行う必要があります。

2006/09/28
 
jpg画像 工具の紹介(ナッター) A(img416.jpg) -416- 工具の紹介(ナッター) A

丸いアルミ製の筒状の物が「エビナット」(ブラインドファスナー・ブラインドナットなどと呼ばれています)です。身近に使われている場所としてはやはりナンバープレートの土台です。リベットの様な使い方(取り付け方)で、ナットの役割を果たします。
タッピングビスであればバンパーなどのプラスチック部品でもそのまま打ち込めますが、ナンバープレートを止めるボルトの場合だとそうはいきません。裏側に手が入らなければバンパーを外さなければなりません…(有り得ません…)。外車の場合、ナンバープレートのサイズが日本と本国でサイズが違う為、これを解消する為に日本専用サイズのナンバーブラケット(土台)を付けたり、直接ナンバーを付けられるようにナッターを使用したりします(勿論新車時からです)。

使用方法としては、工具(ナッター)の先端が「ネジ状」になっているので、これにエビナットをねじ込みます(エビナットの筒の中もネジ切ってあります)。ナットも、ナッターの先端も各サイズが用意されているので、用途によって変えて使います。
画像左にある黒い部品がリヤナンバーブラケットで、穴が三つ開いていますが、真ん中の穴をナッター仕様にします。穴のサイズもナットに合わせて開ける必要があります。大き過ぎるとナットが空回りしてしまいます。ジープラングラーのオーバーフェンダー取り付け部のナットがいつもそれで苦労します…(その場合、裏側をバイスグリップで固定しなければボルトは取れません…)。

2006/09/28
 
jpg画像 工具の紹介(ナッター)(img415.jpg) -415- 工具の紹介(ナッター)

同業者さんであれば良くご存知の「ナッター」です。板金屋さんには必要不可欠な工具ですが、一般的には余り知られていない工具な気がしますので紹介させて頂きます。

先日、例の企画制作車両「LAND_Mini」を取材したいとの連絡が入り、近いうちに公道を走る機会が訪れるのですが、すっかりやり忘れていた事がありました。リヤのナンバープレートの取り付けです。車検切れの状態なのでナンバーが無いのは当たり前なのですが、付ける場所がありません…。本来付く場所はスペアタイヤが付いたのでナンバーが付く場所がありません…。実際にはナンバーは付くのですが、法律上リヤナンバーには「灯り」が必要な為、「ライセンスランプカバー」を装着しなければなりません。この土台としては既に製作済みだったのですが、デザイン上どうしても付く場所が無かったのです…。結局の所、折角作った梯子の下段辺りに付ける事となり、本日その作業を急いで行う事となります。その作業で必要不可欠な工具と材料が「ナッター」です。手動工具なので興味のある方は是非手に入れてみて下さい。自動車以外のDIYでも重宝する工具です。王道はやはり画像にある「ロブスター」のメーカーですが、頻繁に使う訳で無ければ安価な物もホームセンター或いは輸入工具屋さんなどで売っていると思います。使い方は後述致します。

2006/09/28
 
jpg画像 塗膜中のパール(img414.jpg) -414- 塗膜中のパール

先日作業した現行型のジャガーの塗膜を至近距離で撮影してみました(作業自体は業者様からの御依頼なので日記の掲載はしていません)。

特別な撮影方法をしている訳では無くマクロモードで撮影しただけなのですが、塗膜の中はまるで宇宙が存在するかのように見えます。光っている粒子は「パール顔料」です。デジカメの「マクロモード」は拡大している訳では無いので、これらのパールは肉眼でもこのように見る事が可能です。

ちなみに塗料で使う一般的な「パール顔料」とは、珪酸塩鉱物である「雲母」に酸化チタンをコーティングして出来ています。この酸化チタン(二酸化チタン)の膜厚により、透過・反射が変わり色味も変わります。色の「波長」の違いによるものです。なのでパールの素材自体は同じ物なのです(違う物もあります。後述します)。
例えば「夕焼け」は赤く見えますが、これは遠くに沈む太陽から自分の目まで届く色の波長が「赤」であり、その他の色は届いてきません。だから赤く見えます(学校でこのように習ったのですが…)。
海が青く見えるのは、反射してくる色の波長の「青」が多く、その他の色は海底に沈んで(透過して)いきます。だから目に届く「青」の波長で、そう見えるそうです。

なぜこのような話になったかと言うと、今日知り合いの同業者さんから「ベンツのホイールを修理したいのだけれど」と電話があり、ホイールリム部分の「ヘアライン模様」の部位について話しました。ご存知の方は解ると思いますが、そのヘアライン(細い傷状のライン)部分は「虹色」に見えます。アルミ素地にクリアーが塗ってあるだけでどうしてそうみえるのか全く解りませんが、私的な考えでは前記したような「色の波長」が関係しているのかも知れないと以前より考えていました(全く違う技法かも知れませんが…)。何にしても修復は難しいと思います…(私も経験ありませんので…)。
見た目は非常に美しく仕上げているので私も好きなデザインですが、「直さないで買って下さい」にする為に、メーカーも色々と工夫を凝らしているのかと思ってしまったりもします。
もしご存知の方が居れば是非ご教授頂きたく存じます。

ちなみに画像のパールは、
・グリーンパール
・ブルーパール(細目・中目)
・レッドパール
・イエローパール
で構成されていると思います(私が調色した塗料ではそれらを入れています)。
ちなみに「レッドパール」は「着色パール」の部類に入り、これは酸化チタンの他に着色を施しているパールです。詳しくは私も解りませんが、恐らくゴールドパール同様「酸化鉄」を利用しているのだと思います。この色、実際にはデータ上でパールは2種類しか存在(使用)していません。どう見ても色々入っているのですが…。なので「肉眼」での観察は大切な事だと思います。ちなみに塗膜顕微鏡だと拡大し過ぎて逆に見えなかったりします(経験済みです)。



2006/09/26
 
jpg画像 マセラッティヘッドカバー結晶塗装完成(img413.jpg) -413- マセラッティヘッドカバー結晶塗装完成

大変お待たせ致しました。昨日先方(業者様)に発送しておりますので、本日中に到着していると思われます。この度の御依頼ありがとう御座いました。
以前塗らせて頂いたマセラティとは違う形になりますが、エンブレム周りは同じようなデザインになっていて、この辺りにメーカーさん(デザイナーさん)の拘りが見受けられます。
私的な見解ですが、実用品質的に日本車に敵う自動車メーカーは世界中探しても見当たらないと思います。反面、余り実用的では無い所に結構なお金を注ぎ込んでいたりするのが外国車に良く見られる気がします。オーナー様にとってはそんな所がお気に入りなのだとも思いますし、日本車に余り見られない所でもあると思います。特にこのように考えさせられるのが、ボディに付いた「バッジ」や「エンブレム」だったりします。仕事上これらを取り外す機会が多いので良く観察しますが、プラスチック製の物、金属製の物、良いメッキや悪いメッキ加工、外車では手の凝った七宝焼なども珍しくありません。日本車も昔は手の凝ったものが付いていたのですが…。少し残念です。(ちなみにトヨタ2000GTのエンブレムは超レア品で、先日ヤフオクで8万円で取引されていたりします…)

2006/09/26
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 18.(img412.jpg) -412- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 18.

そしてついにクリアーです。この時点で朝の7時でしたが…。

何度か紹介していますが、ベースコート(今回は茶色)を塗布してからは決められた時間内にクリアーを塗布しなければなりません。ベースコートとクリアーとの間の密着性の問題です。これは塗料メーカーにより多少異なりますが、私的には12時間が限界だと感じています。理論的には遅れれば遅れる程「密着性」は悪くなるので、今回(当時)のように最後まで作業を連続して完了させなければならないと考えます。

ちなみにこの時点では「ようやく側面が終わった…」段階で、後日「上面のピンストライプ」の塗装を行います。チェッカー柄と一緒に行えば作業時間は相当短縮出来たと思うのですが、流石に集中力が続かないのです…。単にマスキングして塗るだけであれば何とかなるとは思いますが、ブース内ではホコリを立てずに動き回り、マスキング中も塗面には皮膚が触れない様に気をつけたりと、色々と気を使う事が多過ぎてストレスが多いのです…。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 17.(img411.jpg) -411- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 17.

こんな感じです。1マスは30mmの正方形に見えますが、3次元のボディに合わせているので実際には微妙に台形な感じだったりします(肉眼では解らないレベルですが…)。そうしないと正方形に見えません。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 16.(img410.jpg) -410- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 16.

剥がしてます…。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 15.(img409.jpg) -409- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 15.

ようやく升目の上段の塗装まで完了です。いよいよ養生(マスキング)を剥がします。これが最も楽しい瞬間です。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 14.(img408.jpg) -408- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 14.

そしてまた剥がします。これも解り難いのですが、画像でボディに張り付いているテープの下に、ベージュ色にペイントされた升目が隠れています。今度は上段の升目のマスキングに入ります。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 13.(img407.jpg) -407- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 13.

画像だと解り難いのですが、今さっき塗った部分をマスキングしています。寸分の狂いも無く元に戻さないと美しい升目の並びにならないので結構大変な作業です。これが最も疲れた作業でした…。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 12.(img406.jpg) -406- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 12.

そしてようやく本塗り再開です。この時点で3時くらいだったと思いますが、結構楽しかった記憶があります。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) 11.(img405.jpg) -405- 2年前の企画物(スーツ風MINI) 11.

こんな感じです。苦労した割りには升目の数が少ないのですが…。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) I(img404.jpg) -404- 2年前の企画物(スーツ風MINI) I

そして間のテープを剥がします。剥がしたテープは「マスキング」の為では無く「位置決め」の為のテープです。
ここで横方向に30mmのマスキングテープを走らせ、30mm幅の「高さ」の位置を決めます。ついに升目の出来上がります(下段のみですが…)。

2006/09/22
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) H(img403.jpg) -403- 2年前の企画物(スーツ風MINI) H

とりあえずこんな感じになります。「これがどうやってチェッカー模様になるのか…」と聞こえてきそうですが…。

単に30mm幅のマスキングテープを密に並べているだけに見えますが、これも微妙な調整をしながら貼っていかないと、正方形で在る筈の升目が「平行四辺形」になってしまいます。3次元の怖い所です(やってみると解ると思います…)。

2006/09/21
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) G(img402.jpg) -402- 2年前の企画物(スーツ風MINI) G

そしてチェッカー柄の「升目」の為のマスキング作業にはいります。横に引いたストレートのラインは、チェッカー升目の下段のマスキングになります。

チェッカー模様を描くケースでは、マスキングテープを大きく貼って、それをカッターで刳り抜いたりする技法がありますが、私的には「塗膜にカッターを入れる」事が痛い感じがしてしまうので、一
つ一つをマスキングで行う事としました。
「チェッカーフラッグ模様のマスキングシートを貼れば簡単なのに」と周りから色々とアドバイスを頂きましたが、それでは100%無理です…。実際にやってみれば解ります…。

私からの条件として、事前に「升目は30mmで」と決めていたのですが、これの理由としては「30mm幅のマスキングテープ」を使って作業を効率化したい狙いがありました。実際上手く活用出来たと思います。

2006/09/21
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) F(img401.jpg) -401- 2年前の企画物(スーツ風MINI) F

画像では「基礎となるライン」を決めている所ですが、所謂「ヤラセ」です。各関係者様より「画像撮っておいて下さい」と命を受けたので、セルフタイマーを利用して「それらしく」作業している風景を撮っています。

画像ではメジャーを使ってラインの位置決めをしていますが、実はこれは全く無駄な作業です。どのプレスラインを目安にしても、「目盛り」で計るとラインは曲がってしまいます。さらにミニは右と左でプレスラインの幅などが全く違うので(確か誤差±5mmくらい)、メジャーで計って左右の位置決めをしようとすると全く違うラインになってしまいます・・・。
また、ドアのプレスラインに合わせようとすると、実際に引いたラインは後ろが下がって前方が上がってしまいます。
なので、スタート地点と最終点をある程度決めて、それを左右同じようにして(同じだと駄目です…)、本当に見た目だけでラインを決めます。
結果的には、片方ラインを引いて、反対側を引いて、さらに最初に引いた方を修正して、反対側も修正する。これを繰り返していくと、良い感じの位置が段々見えてきます。結局この「ライン決め」だけで3時間を費やし、この時点で既に夜中の1時です…。

2006/09/21
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) E(img400.jpg) -400- 2年前の企画物(スーツ風MINI) E

室内などが塗り終わったら、ドアを取り付けていよいよ本塗りです。当たり前ですが、ドアは完全に立て付け調整を済ませておきます。後で調整したら側面に描いたラインがずれますので…。

ベースは焦げ茶色です。ここまではいつもと変わらない作業です。
当日は、元請の社長さんやらアパレル関係のデザイナーさんやら広報の方やら総勢5名くらい来て撮影もしてたりしました。そのような理由から「営業時間中には出来ない」と考え、ブースに入ったのが(塗り始めたのが)20時くらいです。ベースコートが塗り終わったくらいに皆さん帰られました(画像がその時です)。それが22時くらいだったと思います。そこからが孤独な作業の始まりです・・・。

2006/09/21
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) D(img399.jpg) -399- 2年前の企画物(スーツ風MINI) D

いきなり作業が飛んでしまいますが、途中下地処理等の作業は勿論行っています。
今回の目玉としては、側面にチェッカー模様のストライプを入れる(塗る)作業がある為、本塗り時にはドアが付いた状態になっていなければなりません。ボディとドアを別々に塗って、付けてみたら「ラインがズレた…」なんて想像するだけで恐ろしい事です。なので先にドアの内側や室内、ホイールハウスなども塗っておきます。外側の本塗り時には相当のストレスを抱えた作業になる筈なので、事前に出来る事はやっておきます。

2006/09/21
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) C(img398.jpg) -398- 2年前の企画物(スーツ風MINI) C

今週は現場的に結構忙しいのですが、内容的に業者様からの御依頼の車なのでこちらのプロフィット日記には掲載しておりません。その為に「2年前の企画物」をネタとして放出してたりします。ユニオンジャックの塗装と似た作業なので思い出しました。普段は行わない内容なので、常連の方々は息抜き的にどうぞ。

画像は各付属品の取り外し風景です。ミニが長年多くの方に愛されて来た理由として「DIYし易い」があると思います。現在の車両は「クリップ」が主流となり、外せば壊れるケースが多いです。アウディのドアトリム(内装)などは非常に硬く、外すとクリップが数個壊れるので、「外す=部品交換」を前提にしておかなければならなかったりします。ドアのサイドモールはクリップ式で裏側から摘めば綺麗に取れる物もありますが、未だに「両面テープ」で付いている車種も多いです…(VW系もそうですね…)。これを無理に剥がすとドアパネル自体が「波々」になってしまって、簡単に取り返しの付かない事態になったりもします(見習いの頃に経験済みで、在り得ない位のお叱りを受けたりもしました…)。
その点ミニはネジやボルトが見える箇所に多用されているので(ドアトリムはクリップなのですが簡単に外せます)初心者でも何でも簡単に外せます。オーナー自らが弄る楽しさを味わえる代表的な車だと思います。しかしミリとインチがやたらに混合しているのが不思議なのですが…。

2006/09/21
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) B(img397.jpg) -397- 2年前の企画物(スーツ風MINI) B

そしてこちらがデザイナーさんより至急された原案です。ボディ側面にはチェッカー模様のストライプ、ボディ上面は後ろから前までピンストライプな感じになります。

このように「2次元」なデザインであれば、見た目簡単そうにも見えますが、これを自動車のボディの「3次元」に置き換えると、それは大変な作業です…。「真っ直ぐ見えるライン」は、実際には真っ直ぐでは無く、「真っ直ぐ見えるように」マスキングしなければなりません。一本ラインを引くのも実は大変だったりするのに、上面にはそれを平行に13本、側面は四角の升目を真っ直ぐ…。この時点では結構安易に考えていたりしますが後に事の大変さを知ります。

2006/09/20
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) A(img396.jpg) -396- 2年前の企画物(スーツ風MINI) A

このミニ、この時点ではオーナー様が決まっておらず、所謂「企画物」として作成される車でした。作成に関しては、ミニ屋の社長さんとアパレルメーカーのデザイナーさんと、家具関係のデザイナーによるコラボレーションな企画です。当店は単なる下請けで御座います(が、前記した通り特別に掲載OKの条件を頂いております。通常元請さんからの御依頼作業がこちらの日記やHP上に掲載される事はありません)。

通常車の上に直接「物」を置くことはありませんが、今回(当時)色々な画像材料が必要だった為、車に申し訳ないと思いつつ丁寧に物(色見本帳)を置かせて頂いております。通常お客様の車の上に「物」を置いたりはしませんのでご安心下さい。

今までも異業種のデザイナーさんが参入して「色」や「デザイン」を決める事が何回かありましたが、一般的なデザイナーさんが取り扱う「色見本」はDICだったりします。印刷系でしょうか。しかし「塗装」となると角度による色の見え方「フリップフロップ性」が非常に強いので、DICを見本として渡されると結構大変です(と言うより再現出来ません…)。染料と顔料の違いでしょうか…。
なので、塗装の色見本としてはRALカラーなどが有効になります。数年前、いつもお世話になっているオートサプライヤーさんより紹介頂き、カラー見本帳とデータを手に入れる事が出来ました。なので企画物の時などはこれを良く活用しています(画像にある見開きの見本帳は違います)。

2006/09/19
 
jpg画像 2年前の企画物(スーツ風MINI) @(img395.jpg) -395- 2年前の企画物(スーツ風MINI) @

およそ2年前、私が都筑店に居た頃に行った仕事で、こちらの日記に掲載されている「No.391」のミニが完成するまでを紹介してみようと思います。

色替えの全塗装の受付は現在もしていないのですが、業者さんからの御依頼で時々行うケースがあります。お預かりしてから一ヶ月以上手を付けなかったり、完成まで半年掛かってしまったり、本来望む仕上がりが出来なかったりと、色々な理由があるので一般には受付を停止しています(同色で外側のみのオールペンは通常作業として承っています)。
これも例外として受け付けたのですが、正直後悔しました…(色々な理由で…)。しかしその時の条件として「HPなどへの記載OK」の承諾を頂いたので、このような場(プロフィット日記)で紹介する事が出来るので、請けて良かったとも思います(既に終わった事なのでこう言えるのですが…)。

毎日一つずつでも紹介していきたいと思いますので、是非楽しみに(暇つぶしにでも)ご覧下さい。とりあえずは入庫時の状態です。屋根とボンネットにチェッカー模様のステッカーが貼ってあります(勿論剥がします)。

2006/09/19
 
jpg画像 Mono Union Jack(img394.jpg) -394- Mono Union Jack

先日ボンネットに塗装したモノカラーのユニオンジャックと同様に、ちょっとした小物(ミニのトランクに付いているライセンスランプカバー)も塗装してみまいた(していました)。白黒写真じゃなく、ちゃんとカラー写真で撮ってます(念のため…)。

長い方の横幅でも20cmくらいしか無いのでマスキングが少々面倒ではありますが、通常のユニオンジャック(白・赤・青)を作成した時に評判が良かったので今回の作成に至ります。ちなみに元請さんにミニ屋さんがいらっしゃいますので、事故修理の時に交換になってしまった部品達です(在庫計6個。後ろから追突されるとこの部品が良く当たって損傷してしまい交換に至ります…)。単純にリサイクル的な事でもありますが、新たなデザインで生まれ変わる事により、以前よりも脚光を浴びれて部品も喜んでいる事でしょう(極めて私的な思想です…)。
これも11月に行われる催しに出展される一品です(まだ2つしか出来ていませんが…)。

2006/09/19
 
jpg画像 マセラッティヘッドカバー旧塗膜(img393.jpg) -393- マセラッティヘッドカバー旧塗膜

当店に持ち込まれた時の結晶塗装の殆どはこのような状態になっています。旧塗膜が剥がれかかっています。
これは塗料の性質から考えると実は当たり前の事で、アルミ素地に直接上塗り(結晶塗装)をしても十分な密着性は得られません。「プライマー」が無いからです…。
今まで見て来たヘッドカバーでは、NISSANのRB26(GT-Rのエンジン)のみプライマーが入っていて(塗装されていて)、あれは確かに旧塗膜剥離に手間が掛かります。恐らく日産さんも「特別なエンジン」との位置づけにより、特別に「プライマー」の塗布を製造ラインの塗装工程に入れたのでしょう(極めて私的見解です…)。

ちなみに当店で行う結晶塗装時には、素地調整として燐酸処理かサンドブラスト処理を行い、十分な下地を作成してからプライマーを塗布し、そして上塗り(結晶塗装)を行いますので、新車時(純正塗装時)の様にペリペリと剥がれる結果にはならない様にしています(データ取得は7年目に入ります)。

仕上がりましたらまた掲載したいと思いますので楽しみにお待ち下さい。

2006/09/19
 
jpg画像 マセラッティヘッドカバー到着しています(img392.jpg) -392- マセラッティヘッドカバー到着しています

各部品、本日無事到着しております。この度の御依頼ありがとう御座います。このマセラティのロゴは、私的に非常に好きなデザインであります。
しかし今回の様に塗装が剥がれてしまうと、エンジンルーム内での「魅せるロゴマーク」も非常に残念な状態であります。是非今回の御依頼で、オリジナルの状態に復元したいと思います。

今回の作業依頼の流れとしては、先日オーナー様より電話でのお問い合わせを頂き、現在某ショップに愛車が入庫中との事で、恐らくエンジンOH(オーバーホール)のついでにと、ショップでの部品取り外し〜搬入(発送)となります。

2006/09/19
 
jpg画像 以前装着したホイールの画像(img391.jpg) -391- 以前装着したホイールの画像

2年前に仕上げたミニにも今回と同じ様なホイールの塗装をしました。正確には、「2年前に仕上げたホイールと同じ様なデザインの物を今回仕上げた」ですが…。
この時はたしかボディの焦げ茶色(ダークブラウン)と同色でホイールを塗ったと思いますが、今回はちょっとアレンジしてレッドパール2種を入れて英国っぽさを強調してみました。

画像のミニは以前も紹介しましたが、両サイドに30ミリのマス目チェッカー模様と、ボディを縦に走るピンストライプ(確か3ミリ幅くらい)が13本入ったデザインでの受注でした。この時の連続塗装時間の自己記録は未だ更新していません(したくもありませんが…)。確か夜の8時くらいから始めて、最終のクリアーが塗り終わったのが朝の5時でした…。
その間食事も取らず、タイベック(塗装用の白いツナギ)も着込んでしまったので外出も出来ませんし…(着替える時にホコリが立つので塗装中に脱げません…。見た目は真っ白でまるで危ない人なのでそのままの姿で公の場(コンビニ等)にも出られませんし…)。

2006/09/15
 
jpg画像 ホイール焼き上がりました(img390.jpg) -390- ホイール焼き上がりました

実際に焼いている訳では無く、強制乾燥して硬化させています。塗装屋はこれを「焼きあがった」と表現したりします。

これも所謂「塗り過ぎ」っぽく仕上がりましたが、本来の生業である「修復」とは違う内容の塗装なので、これはこれで良しとします。まさに垂れんばかりの艶々仕上げです(実際には4本ともどこもタレてはいませんので念の為…です)。

このままの状態だと、まだちょっとシマった感が足りませんが、これに黒い淵の「タイヤ」が装着されると、リムの「赤」が非常に映えたデザインに仕上がります。

2006/09/14
 
jpg画像 マジェスタ完了しております(img389.jpg) -389- マジェスタ完了しております

大変お待たせ致しました。マジェスタ完了しております。
ボディ全体のポリッシュにより、今回塗装していないパネルも塗膜本来の深みを取り戻した事と思います。
ちなみにデジカメが先日壊れたのですが、リコー社の修理サービスセンターが新横浜に存在したので即日修理で対応して頂きました。光学レンズASSYで交換してくれたので、写真の写り方も綺麗になった気がします。関係者の方ありがとう御座いました。

それでは引き取り時、楽しみにお待ち下さい。

2006/09/14
 
jpg画像 ミニ用アルミホイール 本塗り完了(img388.jpg) -388- ミニ用アルミホイール 本塗り完了

タイヤが付いていないと引き締まって見えませんが、こんな感じです。
塗装時のホイールの状態としては、以前ランチアストラトスのホイールを塗った時に開発した「宙吊り轆轤方式」を採用します。単に長ネジ(主に建築用資材で、今回は約2メートルのネジ)の下に穴を開けた鉄板を通してボルトで固定しただけですが、ボルトの調整によりホイールの高さが調整出来て、しかも轆轤(ろくろ)のようにホイールを回せるので、脱脂・マスキングなどの作業が楽になります(塗装時は回しません…)。
この方法により、ホイール裏側も一緒に綺麗に塗れます。長ネジはホームセンター(コーナン)でも1メートル¥100くらいなので(多分です…)、是非DIYでもご活用下さい。ホイールは横にして塗るとナイアガラ(極端なタレ)になる可能性が大きいのでお気をつけ下さい。全ての肌を艶々に仕上げるのは見た目以上に難しい作業だと思います。

2006/09/13
 
jpg画像 アルミホイール リムを赤に塗装(img387.jpg) -387- アルミホイール リムを赤に塗装

簡単そうに見えますが、結構面倒な作業ではあります。ベースのブラウンパールのみの単色であれば数十分で終わるベースカラーの塗布ですが、2トーンにする為のマスキングやら塗装の準備やらで2時間くらい余計に時間が掛かってしまいます。
リムの塗り分ける部分に目印が無いので、「ちょっと貼っては離れて見て」を繰り返します。

ちなみにリムの赤はフェラーリの赤です。実は以前、これと同じ仕様にホイールを塗った事があり、その仕上がりが非常に良かったので今回はそれと同じ仕様のデザインにしています。

2006/09/12
 
jpg画像 ミニ用アルミホイール塗装(企画物)(img386.jpg) -386- ミニ用アルミホイール塗装(企画物)

傷のあった箇所は下地処理をし、早速本塗りです(オーナー様よりご依頼を請けている作業では無いので途中工程の紹介は省いております)。
とりあえずはベースとなるカラーを塗ります。濃いマルーン系に赤パールを2種入れた、英国らしい深みのある塗色です。
今回はこれにリムを「赤」にしてアクセントを付け加えます。ちょっとした演出ですが、想像以上に効果は大きいです。

2006/09/12
 
jpg画像 今月は比較的仕事量が少ないので・・・(img385.jpg) -385- 今月は比較的仕事量が少ないので・・・

今年の夏は比較的仕事量が少ないので、現場以外の事を色々と進行させて頂いております。実は別ブランドとしてもう一つプロフィットのHPが立ち上がっていたりしてます。まだ公開出来ませんが、やはり「高機能塗装」を謳ったサイトではあります(先ほど紹介したユニオンジャックの塗装はそちらの部類に入ったりします)。楽しみにお待ち下さい。

私的には、現場作業が少なくなってもあまり忙しさは変わりません・・・。「こんな時こそやらなければ…」と、今まで溜まっている色々な計画を進めなければなりません。前記した新しいサイトもそうですが、現場作業でもそのような事は多々あります。構想から3年以上手付かずの計画もありますし…。

とりあえずは、目下参加を計画しているミニの催し「ジャパンミニディ」内のフリーマーケットに出品する品々の頭数を揃える為に動きます。公式サイトではまだ紹介していない様ですが、オープニングのフラッシュ(ページ中央「GO」)は面白いので是非どうぞ。エンジンの掛け方が最初は解りませんでした…。→コチラ

工場奥、ブース裏の物置的な場所に数年前から保存していたホイール4本を取り出します。どれもミニの純正アルミホイールです。事故に遭って交換となった傷だらけのホイールを集めた訳ですが、歪がある訳でも無いので長く大切に保管していた物です。今回数年ぶりに日の目を浴びて、さらに新たな姿となって復活する予定です(と言っても既に塗装済みなのですが…)。

2006/09/12
 
jpg画像 モノカラーユニオンジャックペイント完成(img384.jpg) -384- モノカラーユニオンジャックペイント完成

先週末に知り合いの板金屋さんが遊びに来て(仕事が終わった深夜ですが…)近所に夕食を食べに行き、今週は私があちらの工場にお邪魔しに行って夕飯をご一緒して…と、日記が更新出来なくてすいませんでした。マジェスタは、本日タイヤ交換と四輪アライメント調整が完了し、明日最終的なポリッシュと完成検査の予定となります。お渡しは明後日以降となりそうです。お待たせして申し訳御座いません。
入庫した時は何か違和感を感じてしまう状態ではありましたが、現在は本来の姿を取り戻していると思います。完成・お渡しの時を楽しみにお待ち下さい。

先週作成していたモノカラーのユニオンジャック柄のミニのフード(ボンネット)は完成しております(コミキの担当している物はもう少しですが…)。ご来店頂いた方はご存知だと思いますが、純正カラーのユニオンジャックのボンネットも存在しています。6年前くらいに塗った物です。
今回のようなデザイン的な塗装物は、いつも行う「修復」とは仕上がりが全然違います。図柄がある事が勿論大きな違いではありますが、それとは別に相当違う点が多数存在します。第一に、いつも大切にしている「肌」ですが、「元の形に戻す」を理想としていつも行っている「修復」の観点からすると、点数にして0点です。マスキングによる塗り分けにより、ベースコートの段差が出来ている為、その段差をよりスムーズに仕上げる為にボンネット前面ペーパーを入れて(ペーパーにより研磨して)磨き込んだ仕上がりとなっています。所謂「死に肌」です。鏡面っぽくて素人目には非常に美しく見える仕上がりですが、新車時本来の「肌目」が全く残っていません。なので、本来であれば再度下地処理の後、クリアーのみコートして塗り肌を作り上げる必要があります。しかしこれはその様な仕事(依頼)では無いので、その様な事はしません。出展する場所が(ミニの)フリーマーケットを前提にしているので、価格設定を抑える事が最も重要な事と考えます(自己満足的な一品を作りたいのであれば最初から仕事中に作っていたりはしませんし…)。ミニ屋さんに相談した結果、当日は「定価」での出品では無く、出来るだけ安く販売してあげた方が喜んでくれる、との事です。なるほど、ですね。




とても人に見せられる状態ではありません。

2006/09/12
 
jpg画像 マスキング全て剥がしました(img383.jpg) -383- マスキング全て剥がしました

何度やってもこの時が楽しく嬉しい瞬間です。マスキング時に仕上がりのイメージは出来ていても、実際にデザインとして目の前に現れた時には今までの苦労が報われます(実際どの仕事もそうですが、日常的では無い作業なのでちょっと感激度が高いです)。

そしてこの後クリアーを塗ります。

2006/09/09
 
jpg画像 Monoユニオンジャック 二色目(こげ茶色)(img382.jpg) -382- Monoユニオンジャック 二色目(こげ茶色)

先ほど塗ったグレーが指触乾燥したら、その部分をマスキングします。

【指触乾燥】=触って大丈夫な状態。マスキングしても問題無い状態を「テープフリー」とも呼びます。「完全乾燥」とは意味が違います。ベースコートの時点で完全乾燥してしまうと、後のクリアーコートが食い付きません(密着しません)。剥がれてしまいます。

茶色が塗り終わったら全てのマスキングを剥がします。この時が最も楽しい気持ちになります。日常このような作業はしないので(元の状態に近づける「修復」が生業ですので…)、自分的には相当楽しい瞬間であります。

2006/09/09
 
gif画像 ぶつ切り塗装はスプレー方向に気をつけましょう(img381.gif) -381- ぶつ切り塗装はスプレー方向に気をつけましょう

今回のように、塗装パネル内で塗膜が「ぶつ切り」になる場合には、後の仕上がりを考えてスプレー方向に気をつけます。簡単に図解にしてみたので自家塗装などに参考にしてみてください。

通常パネル内で塗装を「ぶつ切り」にするケースは殆どありませんが、今回のようにデザインを塗装によって行う場合はマスキングテープで色分けをしたりします。ここで気を使ってあげると、塗膜の「段差」が美しく仕上がります。逆に適当に塗ってしまうと、塗膜のエッジがガタガタになったり、段差が大きくなったりして、美しい仕上がりにはなりません。「後で磨くからいいや」では寂し過ぎます・・・。

塗装の世界では、マスキングテープの厚みですら相当の厚みがあります。なのでこれを利用して、マスキング際の段差がスムーズに仕上がるようにします。「正解図」のように、マスキングテープ側から斜めにスプレーをすると、マスキングエッジ部には塗料が入り込まないので「際」がボカした感じになります。逆にマスキング際に向かってスプレーしてしまうと、エッジ部に塗料が溜まり、テープを剥がした際にガタガタとした仕上がりになったり、極端な段差が出来てしまいます。最悪のケースだと塗料が一緒に剥がれます。

モデルカーの塗装や、絵柄を描くカスタムアート的な塗装であれば、下色が透けた仕上がりでもOKなので「塗膜」自体を薄くすれば済むのですが、「完全な隠蔽」を基本とする塗装では、ある程度の膜厚が付いてしまうのは仕方ありません。なので「膜厚を確保しつつ美しい仕上がり」にする為に、スプレーする方向などを気にしながら行う事が必要となってきます。
これの応用で、マスキングテープを厚めの物にしたりもします(和紙タイプでは無くPP製のテープになります)。

2006/09/08
 
jpg画像 「MONOカラーユニオンジャック」 本塗り開始(img380.jpg) -380- 「MONOカラーユニオンジャック」 本塗り開始

途中で紹介が止まってしまっていましので再開致します。ミニのボンネットをモノカラーのユニオンジャック(英国旗)柄に塗装する企画商品です。

マスキングが終了し(久しぶりだったので2時間を要しました…)、ついに本塗りです。

既に別工程で塗装済みの、ベースとなるホワイトの部分を全てマスキングテープで覆い、この時点でグレーと茶色を塗って、最後にクリアーをコートします。

画像ではグレーの部分を塗っています。茶色の部分はマスキングしていません。茶色を塗る時にグレーの部分をマスキングするのです。
自動車の車体で、上と下が二色に塗り分けられている場合の塗装の仕方は、やはり最初はマスキングをしないで、二色目の時に最初に塗った方をマスキングします。そして全部剥がしてクリアーを塗ります。日本車の2トーンに良く見られます(メルセデスなどはボディでは無く、サッコプレート(プラスチックカバー)の色が違うだけです。2トーン配色は1色の場合よりも絶対的な安定感が増すので良く採用されています。

2006/09/08
 
jpg画像 「ウェブショップ」が新しくなりました(img379.jpg) -379- 「ウェブショップ」が新しくなりました

自家塗装向けのプロツールを紹介している「プロフィット販売商品」のページが新しくなりました。使い易いカート形式になっています。隠れウェブマスターの一人(3人くらい居ます)、kinopi氏に以前より土台を作って頂いていたのですが、この度ようやく形になりました。いつもお世話して頂きありがとう御座います。

小さい物は送料が殆ど掛からない「クロネコメール便」での対応もしていますので、ストレーナーやペーパーなどにご活用下さい。5千円以上お買い上げの方に「3Mハンドブック」を差し上げておりますので、先日お買い上げ頂いた方々にはこれから送付させて頂きます。楽しみにお待ち下さい。

2006/09/08
 
jpg画像 工具お買い上げ頂きありがとう御座いました。(img378.jpg) -378- 工具お買い上げ頂きありがとう御座いました。

ご来店頂いた事のある方は見たことがあると思いますが、当店事務所一階に飾ってあった工具セットです。まさか売れると思っていなかったので、びっくりしています(しました)。お買い上げありがとう御座いました。34GTRの他にハーレーも所有しているとの事で、今回インチ工具を手に入れるのに丁度良かったそうです。いつも本業の仕事(塗装)は断ってばかりですいません・・・。

私がプライベーターだった頃(自動車関係の仕事に従事していなかった頃)には、こんな金額でミリ・インチの工具は手に入れられませんでした・・・。しかもメッキ加工済みで…。せいぜいトヨタ純正工具で、緑色の両開き工具箱が主流だったような気がします。

品質的にも値段の割りに良いので、プライベートでの使用であれば羨ましいくらいのセットだと思います。ショート・ミディアム・ロングのソケットがミリとインチで揃っているくらいですし…。
DIYへのご活用、応援しております。この度はありがとう御座いました。


自動車とは全然関係ありませんが、またYouTubeで面白いものを見つけたので紹介します。

@・・・NIKEのCMで、ちょっと前に放送していたサッカーのテーマの作品ですが、色々なバリエーションが在ったのは知りませんでした。私的にはBGMのプレスリーのリミックスが好きです。


2006/09/08
 
jpg画像 マジェスタ左側 本塗り完了(img377.jpg) -377- マジェスタ左側 本塗り完了

そして本塗り完了です。丁度塗り終わった時にオーナー様が様子を見にこられたので、仕上がりはブースの窓越しから既に拝見済みとなります。

本日は知り合いの板金屋さんが遊びに来て、隣でコミキ(うちの従業員です)と「SATA」のHPを見ています。塗装風景を動画で紹介しているページがあるらしく、妙に盛り上がっています…。
後日調べて紹介したいと思います。

マジェスタは分解した部品が多いので、組み付けにまだ時間が掛かりそうです。残す作業としては、新品のタイヤとホイールを組み付け、4輪アライメントテスターに掛けます(これらは外注依頼になります)。
タイヤの到着にちょっと時間が掛かりそうなので、完成は来週になるかも知れません。不都合おかけしますが、何卒もう少々お待ち下さい。仕上がりも楽しみにお待ち下さい。

2006/09/07
 
jpg画像 右側面本塗り完了(img376.jpg) -376- 右側面本塗り完了

ちなみに色はソリッドの黒です。深みがあって、赤味のある黒です。
黒も色々あります。私的な経験では、外車は青味の黒が多く、日本車は赤味の黒が多い気がします。近年は特に青味の黒が多い気がします。青くても黄色かったり赤かったりと…。また鮮やかな黒と濁った黒もありますし・・・。色々あります。

2006/09/07
 
jpg画像 マジェスタ右側面 本塗り前(img375.jpg) -375- マジェスタ右側面 本塗り前

こちらが実費分の右側面です。購入時よりあった違和感のある歪と肌の修正の為に今回ご依頼頂きました。結局、元の肌の調整だけでは対応出来なかったので(出来ない程酷かったので…)、サフェーサーにて下地を作り直します。

2006/09/07
 

My Memory(It's Free!)