塗装専門店プロフィット
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 ここでは”自分で塗装したい!”という素人の方でも塗装が出来るように簡単に説明いたします。
 恐れ入りますが、意味が解らない専門用語はこちらでご確認ください。

自家塗装で一番必要なことは、「時間的余裕」「根気」「やる気」だと思います。あせらずにがんばってください。
困った事がありましたら「プロフィット相談掲示板」までお気軽にどうぞ。

塗装前準備

  

まずは塗りたい色を用意します。車と同色にしたい場合は車の車体プレートの”COLOR”の所に書いてある番号と同じ物を缶スプレーで探します。車体プレート(コーションプレート)は国産車の場合はエンジンルームに付いている事が殆んどです。外車の場合は結構難しいですね。例えばアウディ・VW系はリヤトランクのスペアタイヤのある場所に白いシールが貼ってあります。どうしても解らない場合はディーラーに聞いてみてください。期待を裏切るくらい親切に教えてくれます(笑)

国産車の場合は普通にカー用品店に 揃っていると思います。最近は色番号からオーダーメイドで缶スプレーに詰めてくれるサービスもやっている所があるので調べて見てください。どうしても手に入らなければご相談下さい。塗料のみであれば小売可能ですし、スプレー缶の場合は最低ロット数12本であれば専門の業者さんに作成して貰う事も出来る場合があります(コストが非常に掛かりますが…)。

脱脂

スプレー缶式

まず塗る物を脱脂して油分を出来る限り取り除きます。

傷や凹みがある場合は、ペーパーで空砥ぎか水砥ぎ(#120から#800)で削ってしまいましょう。油分を取るものはシリコンオフと言う溶剤を使いますが、恐らく手元に無いと思うのでここでは中性洗剤(キッチン用洗剤ママレモン等)などでいいと思います。 

パテ付け

 凹んでいた場合は市販のパテ(ポリエステルパテを推奨)を使って下さい。最近はオートバックス等のカー用品店で普通に売っています。もし大量に使うのであれば「塗料屋さん」の門を叩いてみましょう。明らかに個人客を相手にしないような店舗でも、熱意が伝われば普通に売ってくれる筈です。カー用品店で売っているポリパテは300グラムくらいで¥1,000くらいしますが、プロユースの物だと3キロで¥3,000くらいの安価な物もあります。保管状態さえ気を付ければ一年以上持つと思いますので絶対お得です。

水砥ぎした場合はよく乾かしてからパテを付けて下さい。ペーパーをかけた所以外にパテを付けても十分に密着しませんので気を付けて下さい。

傷処理

 深い傷がある場合もペーパー(研磨紙)で砥いで消しましょう。邪道な技ですが、研ぎきれない深い傷の場合は市販のポリパテやラッカーパテで良くしごいて埋めてください。

パテ研ぎ

研ぎ専用当て板各種

 パテを付けた場合はペーパーでラインを出します。#80から#180のペーパーに当て板(その辺に転がっている表面が平らになっている木片などで)をあてて、荒いペーパー(#80から#120)から細かいペーパー(#180から#320)へと順に仕上げます。ラインがわからない時は軍手をするとわかりやすいでしょう。荒いペーパーを使えばラインは出やすいですが、荒いペーパー目を消すのは結構大変なので、自家塗装の場合は控えめにしましょう。

仕上げパテ

 ポリパテが仕上がって、パテの表面に巣穴がある場合はそれもパテで埋めておきましょう。 これはラッカーパテでも結構です。
チューブ式のものが¥1,000くらいで売っていますのでそちらが便利です(下段の「巣穴埋め」の欄に画像があります)。

乾燥(硬化)

パテを削る場合、出来るだけ水を使わないようにしましょう。耐水ペーパーしかない場合は仕方が無いのですが、パテを水砥ぎした場合はよく乾かして水分を残さないようにしましょう。ブリスターや密着不良の原因になります。ドライヤーなどで強制的に乾燥させるのも良いでしょう。

サフェーサー塗装

パテが付いているところや#240までのペーパー傷を付けた所はサフェーサーを塗ります。サフェーサーはパテを総て覆わなくてはいけないので、パテを付けた周りにも足付けをする必要があります。上塗りに影響の無い#600〜#800くらいが丁度良いでしょう。

自家塗装の場合、サフェーサーは市販の缶スプレーのラッカーサフェーサーで良いと思います。塗るコツは、きちんと下のサフェーサーが乾いてから塗らないといつまでたっても溶剤が抜けなくて乾かなくなるので、あまり厚塗りしないで3回から5回くらいに塗りわけましょう。
 ちなみに下地の状態が良ければサフェーサーを塗る必要はありません。足付け処理のみで上塗り(本塗り)をするのが普通です。

マスキング

 

サフェーサーを塗らなくても良い部分はマスキングします。新聞紙などをマスキングテープ(意外にマスキングテープは高いので、この場合はセロハンテープでも良いと思います)で養生します。単体のパーツなどで色を全部入れる場合は、サフェーサーを全部塗ったほうが綺麗に仕上がると思いますし、上塗りの練習にもなると思いますのでお勧めです。

巣穴埋め(拾いパテ)

チューブ入りラッカーパテ

 

サフェを塗った後、パテの所に巣穴がある場合はラッカーパテ(なければポリパテを本当に薄く塗る事)で、よくしごいて埋めてください。

サフェーサー研ぎ

  

サフェを水砥ぎします。ペーパーは#600から#1000くらいで、平らなところは当て版をあてて行った方が綺麗にラインが出ると思います。ラインが出ている場合は手で軽くなでるくらいの研磨で結構です。削りすぎてパテが下から出てきたらもう一度塗り直しましょう。

 

全体の足付け

左が食器洗い用キッチンスポンジ
右の二つは足付け専用の3M社のスコッチブライト。使用用途によって番手(荒さ)を変えて使い分けます。

 

全体に足付けをします。細かい傷をつけることで表面積を多くして塗料の密着を良くさせる為です。#1200〜#1500くらいのペーパーで水砥ぎでも良いですが、曲面や細かい所にはペーパーが入れにくので、不織布製の足付け専用具「スコッチブライト」を使うと良いでしょう。身近な物で代用出来る物としては、台所にある食器洗いのスポンジの裏に付いている、ちょっと固めの部分がスコッチブライトと似た性質の物です。これに洗剤を付けて、軽く細かい傷(#1500)がつく程度に擦れば、足付けと脱脂が一緒に行えます。ちなみに食器洗いスポンジの裏のスコッチは結構粗めの物になると思いますので、余り強く擦ると深い傷が付くので優しく使いましょう。


良質な下地(旧塗膜)であれば剥離する必要はありません。上から塗り重ねてOKです。

 中性洗剤を併用する事により、入り組んだ個所の不純物の除去・脱脂が行えます。
 本来は洗浄剤と研磨材が混ざった「ウォッシュコンパウンド」なる製品を使いますが、代用品として台所用洗剤でも十分効果があります。作業後は真水で洗い流し綺麗に拭き取ります。
 水気は塗装の大敵なので、エアーで吹き飛ばす(エアーブロー)かドライヤー・ストーブなどで良く乾かしましょう。ちなみにコンプレッサーが無い場合は、パソコンの埃を吹き飛ばすエアーのみのスプレー缶などもお勧めです。

マスキング

塗り易い環境を作る事も大切です。

  

マスキングが必要な場合はここでやっておきましょう。塗りたくない部分との「みきり」がきわどい場合は丁寧に時間を掛けて行いましょう。紙は新聞紙で良いと思いますが、クリアーを塗る個所は浸透する可能性があるので2重にしておく事をお勧めします。大きい範囲であればビニールシートを掛ける方が簡単です。身近にある物であれば、ビニール製(炭酸カルシウム性)のゴミ袋を開いて使うとある程度の面積を簡単に確保出来ます。
 マスキングは重要な個所でなければセロハンテープやガムテープなどでも代用出来ますが、際どい「みきり」の個所はやはり専用のマスキングテープの使用をお勧め致します。

脱脂

スプレー缶式

 

塗りたいものを脱脂します。塗面に油分(シリコン)があると塗料は簡単に「はじいて」しまいます。脱脂専用のシリコンオフ溶剤があれば良いですが、自家塗装をする場合持ち合わせが無いと思いますので、代わりに塗料用シンナー(ラッカーよりもかなり弱い、いわゆるペンキ用シンナー)など、ラッカー系よりも弱い溶剤での脱脂でも大丈夫です。ここでラッカーシンナーを使うと、ラッカーサフェを溶かしてしまうので使わないで下さい! 


 少量の使用であれば、液体タイプよりも缶スプレータイプのシリコンオフの方が使い易い場合もあります。また複雑な部位には「拭き取り」よりも「洗い流し」の方法を使った方が有効な場合もあるのでお勧めです。

塗装(本塗り)準備

 

まず色を塗るセッティングをしましょう。出来るだけ埃がない所(屋内が望ましい)で行います。水が撒ける所なら周囲の地面を濡らして下さい(埃をたたなくする為)。

でもラッカークリアーを使う場合は湿度に注意して下さい。湿度による「白化現象」、いわゆる「カブリ」が生じて、塗膜表面が白く濁る現象が起きます。ウレタンクリアーでも起きる場合がありますが、両者とも乾燥後に磨けば取れる場合が殆んどです。余りに酷くなると塗り直しが必要になる場合もありますが、家庭用電気ストーブや石油ストーブを周りに置く事で回避出来る場合もあります(火事には注意!)。自家塗装であれば湿度の低い晴れた日での作業をお勧めします。

エアーブロー

 

この場合も通常はコンプレッサーの設置が必要ですが、前記したエアーのみのスプレー缶で代用出来ます。被塗物(塗る対象の物)に付着した埃を吹き飛ばす必要があります。さらにその後「タッククロス」なる専用の粘着性のウエスで拭き取ればさらにゴミの付着を防止出来ます。

塗装開始 ベースコート

 

 色を塗る場合、最初はパラパラと(自家塗装では恐らく油分ではじくため)全体にまんべんなく塗ってください。ハジキが出た所はドライコート(パラパラと塗ること)で良く乾かしながら、塗料を優しく乗せる様にすれば埋まります。本当はドライで吹くと艶引けの原因となりますが、この際はOKとします。淡いメタリックカラーの場合は色ムラに注意しましょう。注意した所で出来てしまうムラは仕方が無いでしょう。シルバーなどはかなり難しいと思います。

拭きムラはメタルの並び方による物なので、これを回避する為には揮発速度の遅いシンナーでの希釈が必要になりますが、主にシルバー系などのムラになりやすい色は缶スプレーの時点で乾燥が遅めに設定されています。気付いた方居ますか?

クリアー塗装

  

ベースカラーが乾いたらクリアーを塗ります。市販のラッカークリアーでも良いかと思いますが、2液性のウレタンクリアー(ニ液反応硬化型)の缶スプレーも売っているのでそれが良いかと思います。乾燥に時間はかかりますが、艶や強度、膜厚など全然違います。塗るコツとしては、最初はパラパラと様子を見て、一気にウェットに塗ります。垂れる寸前くらいが一番良い艶が出るので、これも肌をよく見ながら塗ってください。ラッカークリアーの場合はベースカラーを溶かしてしまうとムラになってしまうので、極端なウェットコートは避けた方が無難です。最初は何コートもパラパラと塗って下さい。

乾燥(硬化)

市販のハロゲン投光器で代用も可

 

丸一日以上かけて乾燥したら磨きます。ウレタンクリアーの場合、多少熱をかけると塗膜の硬化が全然早いです。しかし熱のかけすぎには注意しましょう(80℃を超えると危険です)。目安としては60度で40分です。ラッカークリアーでは膜厚が薄く、強度も柔らかいため磨きはお勧めできませんがウレタンクリアーで塗った場合を説明しますので、それを参考にやってみて下さい。ちなみにラッカークリアーを厚塗りした場合は、塗膜の中の溶剤が完全に抜けるまでに一ヶ月以上を要する場合もあります。気を付けて下さい!

 本来は専用の「赤外線ヒーター」などがありますが、これの代用品としては「「ハロゲン投光器」がお勧めです。専用のスタンドも最近では安く売っているのでこれは便利です。気温30℃で30cmの距離で60℃の熱量が確保出来ます。

磨き(ゴミ取り・肌修正)

  

ウレタンクリアーの磨きは、まずゴミの付いたところ(おそらく全面だと思いますが)を#1500から#2000で水砥ぎします。大きいゴミは当て板を使わないと出っ張りが残りますので、四角い消しゴムなどを使って#1500で水砥ぎをすると平らになり易いです。細かいゴミは#2000でかるく手で削ります。また全体の肌(艶)が悪い場合には#2000のペーパーで整えます。最終的に#3000くらいのペーパー(バフレックス等)があればそれで#1500から#2000のペーパー目を消してください。後のコンパウンド掛けが凄く楽になります。

磨き(ポリッシュ)

3M ハード1(極細目)
3M ハード2(超微粒子)

  

中目〜細目コンパウンドをウエスにつけてペーパー目を消します。ペーパー目を全部消したらそのコンパウンドのバフ目(細かい傷)をさらに細いコンパウンドで消します。さらにその磨き傷をもっと細かい超微粒子コンパウンドで磨き消します。

ウエスはネルシャツなどに使われている柔らかいネル地がお勧めです。塗装したパネルの角は塗膜が薄く、更に力が掛かり易く下地が出やすいので慎重に磨いてください。 磨きのコツは、荒いコンパウンドから細かいコンパウンドへと各行程を念入りに仕上げてから移行していく事です。


以上で終了ですが、いつも本職でやっていると必要な材料がいつも周りにあるので、自家塗装をやった時の不憫さなどを忘れてしまいがちです。以上の説明では不充分だと思いますが、わからないことがあったら相談掲示板にお書き込み下さい。また、板金塗装に必要 な材料や工具など一部小売販売もしていますので宜しければご覧下さい。→プロフィットウェブショップ
私が普段行っている仕事内容と比べるとかなり手を抜いた邪道な工程ですが、自家塗装だと必要な材料も道具も揃ってないと思いますので、満足できる仕上がりを求めるよりも楽しみながら出来る事が一番大事だと思います。がんばってください!

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