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-272- LAND_MINI 外装装飾品到着
到着と言っても、先日コミキが持ってきてくれたのですが…。彼の親戚の方が金属加工屋さんで、日曜日にいきなり呼び出されて手伝って作って来てもらいました。本当にお疲れ様です。有難う御座います。 溶接は「TIG溶接」で、やはりその筋のプロの方は仕上がりが違います(削った箇所はコミキの仕事だそうですが…)。
加工屋さんは本当に忙しかったらしく、ステーを取り付ける時間が無かったそうで、「後は自分でやってくれ」的にステーのみ受け取りました。それはこちらで溶接するとします。ここまででも十分なくらいありがたい事です。
2006/07/08
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-271- メルセデスCLK 出庫
こちらは昨年リヤ周りを修理させて頂いたCLKです。今回は板金塗装とは別件での入庫となりますので内容の紹介は無いのですが、修理後の状況が気になったので眺めてみました(ついでに写真とりました)。 そのときの状況としては、後ろからトラックに追突されて左右のリヤフェンダーが歪み、クォーター交換も十分ありえる損傷だったのですが、板金修理での対応として作業させて頂き、現在の状態は良好だと思います(トランクとリヤバンパーは交換しています)。
損傷を受けた車をどのような方法で修理をするかの判断は、多くの場合オーナー様ではありません。希望は伝えたとしても、最終的な判断はこちら側(現場の人間やフロントマンなど)に委ねられるのが普通です。 このCLKのように「クォーターパネルの交換をせずに板金で修正」とした場合、 ・「どうしてその様な方法をとったのか」 ・「そしてそれがどのような結果をもたらすのか」 などの責任を負わなくてはなりません(しかしコスト最優先での希望の場合は難しい所があります。なのでお受付出来ないケースもあるのです)。 「部品交換よりも板金修理の方が会社的には儲かるから」なる理由では車が可哀想過ぎます…。 私の理想としては、車にとって極力ダメージの無い修理方法を選び、そしてその理由と修理内容をオーナー様に伝え、そして良い結果を提供し、そしてそれが持続し続ける事だと思います。 なので自分が修理した箇所が良い状態を保っていてくれれば、それは非常にうれしい事です(「板金塗装屋冥利につきる」と言いたい所ですが、職人っぽい言い回しで言いたくない所でもあります…)
この度はご贔屓有難う御座いました。是非末永く乗り続けてください(オーナー様ちょっと他の車に興味があるみたいですが…)
2006/07/07
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-270- フェラーリ328 ほぼ完成
後ろ周りがオレンジっぽくなっておりますが、撮影上の問題なので心配しないで下さい…。上手く撮れなくてすいません…。赤は難しいです…(まだ新しいデジカメ使いきれておりません…)。ちょっと出ている間に車両移動が完了していたので屋外で撮影する機会を逃してしまいました…。すいません…。
ちゃんと調べた訳では無いのですが(知り合いの板金屋さんに聞きました)、4つあるテールランプ、一個が8万円くらいするそうです。4つ合計で32万円ですか…。
リヤパネル内に貼ってあるエンブレム・バッジは全て交換だったのですが、「GTS」のみ国内在庫が無く、現在バックオーダー中です。なのでとりあえずは古いのを付けておきました。黒枠に白の墨入れがされたようなバッジで、上の「328」に比べるとやはりグレーっぽいです。少しの間(恐らく1ヶ月くらいです)何卒ご辛抱下さい。
美しい写真が撮れたらまた掲載させていただきます。完成楽しみにお待ち下さい。
2006/07/07
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-269- DATSUN3100ヘッドカバー結晶塗装完了
大変お待たせ致しました。ヘッドカバー塗装完成です。以前同じようなダットサンのヘッドカバーを赤の結晶塗装でご依頼頂き、今回は黒でのご依頼です。いったいどのような車に付くのでしょう…(当方解りません…)。
日記掲載用の画像は通常殆どが手を加えずに(ナンバーは勿論修正しますが)、撮影時のサイズから70%程小さくする程度での仕様にしていますが、今回のような「斜めの直線ライン」がある場合、このラインが細かい凸凹になってしまいがちです。これに関してはちょっと前に「隠れウェブマスター」の内の一人、キノピー氏に「縮小したサイズの按配が悪いからだ」とご教授頂き、今回のような場合だけはちょっとだけ手を加えています。なので「ぶっつけ本番」的な撮影が多く、今回は外で撮影してみました。美しい結晶目は出た(出来た)と思います。入金確認しましので後日発送準備致します。到着&仕上がり楽しみにお待ち下さい。ご贔屓有難う御座います。
2006/07/07
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-268- アルファ147 ボディポリッシュ&コーティング60%完了
本日でボディ全体のポリッシュが完了しました。この後、各部清掃や細かい箇所の処理になります。全体的には60%くらいの段階になります。 作業者はコミキで、昨日の15:00から開始し、本日は一日中回し続けていました(ポリッシャーをです)。私の仕事も一段落したので途中から参加し、21:00で本日は一旦終了です。全体的にあった細かい無数の傷も除去出来て、塗色本来の深みとパール感が蘇っております。今回は塗装作業は承っていないのでカラーデータの中身は解りませんが、肉眼で見た所「ブルーパール」「グリーンパール」「レッドパール」など、結構凝った塗色みたいです。スカシはバイオレット掛かった鮮やかな赤味が出ているので、ポリッシュ前とは違った印象を受けるかと思います(これは写真では伝わりませんが…)。
今回はボディポリッシュ以外の依頼として、キャリパーの塗装とホイール交換(先日塗装したホイールです)を行います。ホイールのデザインが変わる事により、スポーク部の隙間から見えるキャリパーにも手を加えたいとのオーナー様のご希望です。車に興味の無い方からしてみると「そんな事にお金掛けるの?!」と思われがちですが、デザインが変わったり車体が美しくなれば、やはりオーナー様にとっての満足度は高いと思います。
その後の作業も掲載しますので楽しみにお待ち下さい。キャリパーは赤への塗装です。
2006/07/07
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-267- アルファ147 作業開始しております
先日はご足労頂き有難う御座いました。本日(昨日)より作業は開始しております。
こちらは先日アルミホイールの塗装で掲載していたオーナー様の車両で、そのホイールはこのアルファに履くご予定との事です。今回のご依頼は、車体全体に付いた磨き傷の除去「ポリッシュ」になります。 こちらの車体は最近手に入れたばかりとの事で(既にポルシェを所有しています)、今回の洗車傷は前オーナー様の時に付いたそうです。反射率が低下し、色の深みとパール感の鮮やかさが消えてしまっています。 まだまだポリッシャーは周り続けますので、完成まではもう少々お待ち下さい。
2006/07/07
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-266- フェラーリリヤバンパー 艶消し黒塗装
そしてリヤバンパーの艶消し完了です。
「艶消し」の作成の仕方としては、「クリアー」を艶消しにする場合と、「黒」自体を艶消しにする方法があります。後者はソリッドのみの方法で、今回はこちらを選択します。
黒の顔料分としては、先日掲載した「1コートソリッド」(スタンドックス商品名「2Kエナメル」)を利用します。それに「艶消し剤」なる樹脂を混合し、そしてハードナー、シンナーをいつも通りに混合します。この「艶消し剤」の比率によって、グロスレベル(艶具合)が変わるのです。 たとえば今回の仕様としては、
主剤(2Kエナメル黒原色)・・・30% 艶消し剤(画像右上のmix606)・・・70%
上記にいつも通りハードナー(硬化剤)が50%で、シンナーは5%程度に抑えます。
その他の黒い部分は「半艶」にするので、比率は1:1にします。
今回のような「全艶消し」の事を「フラットカラー」、「半艶消しを」セミグロスなどと呼びます。
グロスレベルの調整は条件により変わり易く、ハードナーの硬化速度、シンナーの揮発速度・希釈率、そして塗装環境や塗り方によって大きく変わったりします。
2006/07/05
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-265- フェラーリ 艶消し黒部分塗装前
バンパーはロッソ(赤)の部分を一旦完了させ(硬化させ)続けて黒い部分を塗ります。その他の部品も一緒に塗りますが、バンパー以外は「艶消し黒」では無く、「半艶の黒」なので、塗布する塗料はちょっと配合を変えています。
バンパーの黒い部分のような「アール」の付いた箇所のマスキングは、通常使うマスキングテープとは違った物を使用したりします。所謂「ラインテープ」です。 通常のマスキングテープは「紙質」の物であり、ラインテープの多くはプラスチックやビニールっぽい素材で出来ています。これにより、 ・美しい直線 ・美しいアール ・鋭い見切り それぞれの用途にあったマスキングが比較的簡単に出来るようになります。今回は普通のマスキングテープも含め3種類の使用ですが、幅の使い分けまで含めると8種類使用してたりします(確認して自分でも少し驚いてたりします)。一種類のテープでもマスキングは可能ですが、仕上がりと時間効率を考えれば色々な種類を使い分けた方が結果的には良くなったりします(当たり前の事なのですが…)。
【今日の業界用語】(←勝手にいきなり始めました)
「ノンポリ」 所謂「ノンポリッシュ」の略で、ポリッシュしない事を指します。塗装の理想としては「ノンポリ」が勿論究極なのですが、私的な考えではこれはあり得ない考えています。結局の所、作業する本人の考え方であると思います。 安易にやり直しの効かない「塗装」を、より自分の理想に近づける事の出来る唯一の後作業では無いかと考えております。塗装は「塗装」だけでは完結しないとも思います。 「これのどこを磨くの?」と周りが言ったとしても、塗った本人や磨き専門の人(会社によっては作業分担制があります)から見れば気に入らない箇所は解っていたりもしますし。それを許せるかどうかの問題だと思います。勿論環境(会社の方針)もありますし。
2006/07/05
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-264- LAND_MINI
完成まではまだまだですが、ちょっと外に出す機会があったので撮影してみました。 装着しているホイールは無くなります。外装装飾品はまだ肝心な物が付いていません。既に到着はしていますが、取り付け位置等まだ加工が必要で、塗装も必要です。現段階ではまだ60%くらいの出来具合です。
2006/07/05
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-263- フェラーリ ボディポリッシュ
工程としては、 ・上面 ハードEX(細目)ウールバフポリッシュ ・全体 ハードEX(細目)スポンジバフポリッシュ ・全体 トライザクトフィニッシュ(微細目)ウールバフポリッシュ ・全体 トライザクトフィニッシュ(微細目)スポンジバフポリッシュ
・全体 トライザクトフィニッシュ エクストラファイン(超超微粒子)スポンジバフポリッシュ ・全体 トライザクトフィニッシュ エクストラファイン(超超微粒子)スポンジバフダブルアクションポリッシュ
となります。基本的にはコンパウンドを荒い目から細かい目に順番に行いますが、バフによっても切れ方(研削力)は変わりますし、傷の付き方も変わります。 そして今回は新しいコンパウンドを導入してのシステムです。メーカーは全て3M社製品です。
コンパウンドの使用で注意する事は、記載されている「粒子」の目を真に受けない事です。今回一番最初に使用しているハードEXには「細目」と記載されていますが、同じ3M製品の「ダイナマイトカット」も「細目」の記載です。両者は全然違う性質であり、後者の「ダイナマイトカット」はその名の通りある意味「危険物」的な攻撃力(研削力)を持っています。自分が塗ったものでは無い塗膜に対してのこれの使用は危険過ぎます。 なので、DIYで磨きを行う際には、市販されている「超微粒子」など安易な記載に気をつけましょう。コンパウンドは研磨粒子だけで構成されている訳では無く、媒体の溶剤がキツイ物もあります(私はこれが嫌なので結果として3M製品で統一してたりします)。
ちなみに今回使用したトライザクトシリーズは良い感じがします。塗装したパネルの磨きもいつもより楽な工程で出来た気もします(これは新しい製品に対する思い込みもあると思いますので、現段階では言い切れません)。今後3ヶ月くらいで様子を見ていきたいと思います。
ちなみに作業者はコミキですが、3Mの磨き講習に行って「コンパウンド使用による人体への悪影響」を学んでから、いつも防毒マスクを着用してたりします。粉塵が相当体に悪いみたいです…。同業者の方気をつけましょう…。
2006/07/05
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-262- フェラーリ ボディポリッシュ前準備
「前準備」と言うより「下準備」と呼ぶのが普通ですね。作業者はコミキです。 今回は保険作業とは別にボディ全体のポリッシュ&コーティングも承りましたので(許諾有難う御座います)、本作業(板金塗装)と平行してボディのポリッシュも開始します。
ポリッシュの内容としては、深い傷は取り除きませんが(今回の塗膜状況上、下地が露出する可能性がある為)、全体的についた無数の洗車傷を取り除きます。これが塗膜の反射率を低下させ、色の深みを無くしてしまいます。
ポリッシュの下準備として、ポリッシュが掛かってはいけない部分(艶消し黒の部分やゴムなど)と、隙間に入ってはいけない部分を養生します。 ちなみに「養生」とは、体を休める事では無く「マスキング」の事を指します。何故か業界ではこう言うのですが、もしかしたら私が勘違いしているのかも知れません…。見習いの時は「おい、これ養生しとけ」と言われたのですが…。
2006/07/05
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-261- フェラーリ エンジンフード&バンパー本塗り完了(ロッソ部)
そして本塗り完了です。肌は当時のフェラーリな感じでテロテロに仕上げています(日常このように塗ったりはしません)。
ここで一旦焼いて(60℃40分強制乾燥硬化させて)、後日他の部品と共に「艶消し黒」を塗ります。
本日は既にブース内雰囲気温度は34℃に達し、クリアーのハードナー&シンナーは今年初めての組み合わせとなりました。
今までは ・スタンドックスクリスタルクリアー ・15−30ハードナー(15℃〜30℃使用での目安です) ・15−25シンナー
そして本日は ・スタンドックスクリスタルクリアー ・25−40ハードナー ・25−35シンナー です。
このように、ハードナーやシンナーは気温に合わせて選択する必要があります。なので気温差の激しい「季節の変わり目」は、塗装の具合が変わり易いので、それを考慮して作業(塗装)する必要があります。
全体の作業としては半分くらいまで来ています。仕上がりまでもう少々お待ち下さい。
2006/07/03
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-260- フェラーリ エンジンフード&バンパー本塗り(ロッソ部)
本日はエンジンフードとバンパーのロッソ部(赤い部分)を塗装します(しました)。 こちらは各部「艶消しの黒」が塗られていますが、その部分も一緒に赤に塗ってしまいます(完全に隠蔽する必要はありません)。 元々、赤い部分と艶消し黒」の境界部に大きな段差が出来ていて、さらにその部分がペロペロと剥がれている箇所もあった為、この部分も一緒に処理し、塗装してしまいます。これにより段差は一旦無くなり、そして新たに艶消し黒で塗ります。極力段差の無い美しい仕上がりにします。
2006/07/03
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-259- メルセデスC36AMG完了しております。
修理箇所はフロントバンパー右前になります。
新しくなったデジカメの使い方がいまいち解りにくかったのですが(機能が増えたため…)、ちょっと解るようになりました。いつもり綺麗に撮れたと思います。
それでは明日のご来店お待ちしております。道中お気をつけてご来店下さい。仕上がりも楽しみにお待ち下さい。
2006/07/03
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-258- 「FLASH」作成計画
画像はコンパウンドの試供品です。タイトルとは全く関係ありません…。 ついに出ました。私の贔屓する「3M」社からの新製品、「超超微粒子コンパウンド」です(ベタな「超超」の文句が少し残念な所ではありますが…)。
3M社では以前より「トライザクト」なる画期的な研磨粒子が使われたペーパーがありましたが、この度その技術(研磨粒子)をコンパウンドに応用したと思われます(写真左の2本。右3本は他メーカーの物で未だ未使用です)。実際このコンパウンドを使用した所良かったので、この度本ボトルを発注しました(既に納品済みです)。今後の使用感でまたレポートしたいと思います(まだまだ解らない部分もあります)。
以前、当ウェブサイト冒頭のフラッシュ画像を「いい加減作り治さなければ…」と記載しておりましたが、案の定中々進みません…。その後動画も簡単に取れるデジカメも手に入れたので、今度はショートムービーのようなフラッシュを作りたいと思っていた所、とても勉強になるフラッシュを見つけました。ルイヴィトンのサイトで、特にその中の「クラフツマンシップ」のページが凄いです…。さらにその中の「ウォッチ」はありえないです…。こんな感じで創れれば良いのですが…(到底無理ですが…)。
Yoshiiboさん、何とか出来ないでしょうか…(某「隠れウェブマスター」さんの一人です)。
2006/07/02
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-257- そしてフェラーリ本塗り完了
そして無事完了です。ベースコート(色)は途中でボカシ、クリアーは一枚入れる(塗る)「2コートソリッド」です。
こちらのフェラーリの「肌」は、所謂「塗り肌」では無く「磨き肌」が正規の物なので、綺麗に塗れたとは思いますが、後日行うポリッシュでは「塗り肌」を削り落とし(イメージ的に悪いですが大丈夫です)、比較的ツルツルな「磨き肌」にしてしまいます。特に上面(今回はエンジンフード部ですね)は「テロテロ」に仕上げてしまいます。 若い頃は毎回「テロテロ」を目指してしまい(これは間違いです…)、上司には「親のカタキみたいに塗りやがって」、なんて事も言われたものです。これに気づくまでに3年掛かりました…。
ちなみにクリアーは塗り過ぎると艶が引けます(艶が無くなります)。イメージ的には「塗れば塗るほど艶々になる」と思われがちですが、ある一定の膜厚を越えると、所謂「溶剤篭もり」になり、その塗膜中の溶剤分が一気に抜けすぎて塗膜表面に多過ぎる気孔(肉眼では見えません)を発生します。これによって塗膜表面が荒れてしまい、結果「艶の無い」仕上がりになってしまいます。この「気孔」の親玉みたいなものが所謂「ワキ」と言われるもので、目で見える程のピンホールを無数に発生させてしまいます。 稀にクリアー(または2Kエナメル)を「3コート」以上行う時がありますが(通常は2回)、この場合フラッシュオフタイム(塗装間の乾燥待ち時間)はコートが増える毎に「倍」にしなければいけないと考えます。通常はコート間で「10分待ち」くらいですが、さらに塗る場合は「20分待ち」、その次は「40分待ち」となります。さらにその次の「80分待ち」では、恐らく「チヂレ」ますので、ありえません…。なのでこの時間を短縮してしまい、結果として「ワキ」が発生したり「艶引け」を起こします。なので「塗装はむやみやたらに厚塗りをしても良いことではない」と考えます。 「適正な膜厚」の範囲で美しい塗り肌を作る事が大切だと思います。
2006/07/02
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-256- フェラーリ本塗り直前(マスキング直後)
「マスキングは美しく」がモットーですが、ちょっと乱れています。エアーブロー(車体周りのホコリを飛ばす為、勢い良くエアーを吹き付ける作業)をした後に写真撮り忘れている事を忘れてしまい、慌てて撮りました。なのでマスキング紙が乱れています。台風時に髪型が乱れてしまう感じです…。
2006/07/02
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-255- フェラーリ調色
本日無事ボディの塗装は完了しております。早いようですが、完成まではまだまだです。一日1ターンであと二日を本塗りに要し、その後磨きを経て組み付けになります。来週一杯は掛かると思われます。
そして塗装の種類ですが、このフェラーリであれば本来の塗装は「1コートソリッド」が新車時の塗装に準じた方法でしたが、今回は「2コートソリッド」で行いました。 1コートソリッドとは、その名の通り「1コート」の塗装です(スプレーは2〜3コートします)。ちょっと伝わり難いですよね…。各特長と内容を箇条書きにしてみます。
【1コートソリッド】 ・ベースコートを塗らなくても良い(塗っても良い)。 ・クリアーの中に最初から顔料が入っている(感じ)。 ・クリアーと同じように硬化剤を混合して塗る。 ・これ単体でクリアーと同等の艶が出る ・通常2〜3回のスプレーを行う。 ・顔料分が直接塗膜表面である為、退色し易い ・作業性が良い(作業が早い) ・材料費が安く済む(ベースコート分が要らない為) ・1コートソリッド専用の塗料原色で調色をする(デュポンは例外) ・ポリッシュの際、バフの色が変わるので気分が悪い。 ・基本的にクリアーよりも柔らかい(材料品質が選べない) ・(ポリッシュなどによって)塗膜が薄くなると下地が透ける。 ・調色し易い(クリアーコートによる屈折率色変化が無い) ・基本的に「ブロック塗装」(クリアーコートも可能な為、ボカシも可能)
【2コートソリッド】 ・ベースコートを塗る(通常2〜4コートくらい) ・その後クリアーを塗る。 ・クリアーに顔料が保護されている為、退色し難い。 ・時間が掛かる。 ・材料費が多くなる。 ・強固な塗膜が作れる(材料品質に左右はされる) ・クリアーの膜厚により色味が変わる(淡色系が主で、今回の赤であればそんなに変化は感じません) ・ベースコートのボカシが出来る為、隣接パネルとの大きな色違いを回避出来る。
などなどです。 今回「2コートソリッド」にした大きな理由としては、「・ベースコートのボカシが出来る為、隣接パネルとの大きな色違いを回避出来る」になります。いつもの通り、隣接パネルで色が違います。 今回は、左リヤドア(左側面)の方が「鮮やかな黄色味」の赤で、右クォーター(右側面)の方が「濁った黄色味」となっています。なのでそれぞれ色を作る必要があります。一色で行おうとすると、どちらかは色が違ってしまうのです…。なので、それぞれのベースコートを使い分けボカせば、隣接パネルと違和感無い仕上がりに近づける事が出来ます。ベースコートはパネル一枚塗り潰している訳では無く、「ボカシ」を行っています。作った2色もそれぞれボカして、違和感無く組み合わせます。
「オリジナルにこだわったから、色違いは仕方ない」と言い切るのも良いのかも知れませんが、私的には美観・耐久性が優れるのであればオリジナルに拘る必要は無いと思うのですが…。 ちなみにオールペンだったら1コートソリッドで行うと思います(勿論オーナー様のご意向を優先します)。しかし自分の車だとしたら2コートソリッドにすると思います。ちなみに今回の車両はこれまでに色々な補修暦が混ざっていて、2コートソリッドの部分もあれば1コートソリッドの部分もあります。 何にしても、車にとって良いと思われる作業を心掛けておりますので何卒ご安心下さい。
2006/07/01
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-254- 知的所有権(著作権)の申請
今回あまり意味も解らず申請してみたのですが、申請自体は案外簡単でした。小泉純一郎さんも推奨しているとの事です。最近では大企業も「特許」を取るよりもこちらに移行しているらしいとの事で、興味のある方は是非お試し下さい。
2006/07/01
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-253- LAND_MINI カンガルーバー設計
リヤハシゴと同じくして、フロント部のカンガルーバーのモデルを作成します。 作成途中で「ゴツ過ぎる…」事に気づき、大幅なデザイン変更もありましたが、とりあえずはこんな感じで決定です。実際にカンガルーを跳ねる訳でも無く、ファッション性のみ追求です。
この後、実際に金属製の製品が手元に届き、それの取り付け寸法を決定し、最終的な設計図も完成します。量産が出来るのです(しても意味が無い気もしますが…もしかしたら爆発的に売れるかも知れませんし…その為に知的所有権の申請もしたのですし…)(←独り言です)。
2006/07/01
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-252- LAND_MINI リヤハシゴ設計
LM_MINIの外装装飾部品の一つとして「リヤハシゴ」があります。恐らく使い道は無いのですが…。
形の決め方としては「実車合わせ」で行う為、もう一台のミニ(こちらも借り物です)で寸法をとります。この「寸法取り」には、加工のし易い「塩ビパイプ」を利用します。エルボー(L型のジョイント部品で、業界ではこう呼びます)とチーズ(T字型の部品)を組み合わせて行くと、画像のようなハシゴが出来ます。途中ちょっとした角度付けにはドライヤーで簡単に曲がります。 このようにして実車にくみ上げ、その後寸法を設計図として書面に仕上げ、これを鋼材加工屋さんに渡して作成を依頼します。作業自体はかなり楽しいです。
2006/07/01
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-251- ピンボケですが…
先ほどのプレートをルーフキャリアに装着します。思いっきりピンボケてますが…。
LM_MINIは工場内の奥まった所に追いやられてしまいましたので、後日外に出した時に色々と撮影したいと思います。楽しみにお待ち下さい。
2006/07/01
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-250- LANDMINI キャメルプレート作成
当初は既製品のシールをプレートに貼るだけの予定でしたが、どうにもデザインを間違えてしまった為、急遽「自家製プレート」の作成となりました。
プレートはヤフオク(ヤフーオークション)で購入です。2ミリ厚のアルミ板で、250mm×500mmで¥3,000くらいでした。鋼材業者さんから買うよりは高く、ホームセンターで買うよりは安く、と言った感じです。とにかく早く欲しかったのです。
そのプレートを切断&加工し、イエローに塗装します。そしてカッティングプロッタでカットしたデカールを貼り付けるだけです。DIYでも十分可能です(カットはフリーハンドでもいけると思います)。
仕上げにクリアーを塗布したりすると高級感溢れたりもするのですが、今回はしません。イメージ的にこうなのです(意味不明ですいません…。今回は企画物なので直感的な衝動で動いてたりします)。
2006/07/01
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-249- フェラーリ328 サフェーサー塗布&研磨
損傷を受けていた範囲よりも大げさに下地処理を行っているように見えますが、余り気にしないで下さい(オーナー様に申し上げております)。塗装は「下地」こそが大切でありますので、その「下地処理」が必要な部位が当初よりも広いと判断しております。無用な作業をしている訳ではありませんのでご安心下さい。
なので、結局バンパーはほとんど一本、エンジンフードも広範囲になっております。ボディの左クォーターパネルは、この後「ダクト」部前方に傷を発見しましたので、さらに下地処理の範囲は広がっております。
本塗り時の段取りとしては、ボディを最初に終わらせ(塗装のみでその後の磨き&組み付けは後です)、次に艶消し黒の部位、そして外したパネル(ロッソ部)を塗ります。合計3ターンです(ブースファン稼動から停止までが1ターンとなります)。
本塗り直後の掲載、楽しみにお待ち下さい。
2006/07/01
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-248- ピアノ風 スピーカーボックス 本塗り完了
そして本塗り完了です。ピアノの様な仕上がりになったでしょうか…。尖ったエッジが非常に美しいです…。 といっても、平面のラインは凸凹ですが…(元からです)。
自動車の板金塗装に従事してしまうと、世の中の物はほとんどが凸凹に感じてしまいます。身近な物では鏡とガラスくらいが平面なラインです。平らそうな机の天板も実際には凸凹なのです。 塗装屋になって、ようやくラインが取れる(解る)ようになった時は、身近な物のラインを良く観察していました。お風呂に入りながら「風呂釜のライン」を取って毎日練習していたものです。
平面ラインの取り方(解り方)の習得方法としては、手のひらの「感覚の取り方」のコツさえ解ってしまえば簡単なのですが、それまでが大変です。それは人から教えて貰って出来る事でもありませんので…。私は半年くらい掛かりましたが、それまでは泣きそうになるくらいな思いをしました…。「なんでこんなのが解らないんだ?!」との上司の罵りは今でも忘れられませんが、そのお蔭で今があるのだとも思います。中には一生それが解らない人も居たりしますので…(実際に身近に居ましたので…)。
とにかく「ライン」が取れるようになれば、「研ぎ」は非常に楽しい作業になります。数ミクロンの厚みも手のひらで感じ取る事が出来ます(そうなる事で世の中の物が凸凹に感じてしまうようになってしまうのですが…)。
スピーカーの仕上がり、車(CLK)と共に楽しみにお待ち下さい。
2006/07/01
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-247- スピーカーボックス サフェーサー塗布
既に製品として出来上がっている(塗装されている)物なので、恐らく「目止め」は行われていると思われますが、「ピアノの様な外観に」とのご依頼なので、木目は一切無くしてしまう必要があります(元々は木目を活かした艶消し黒薄塗り)。
全体を#240くらいで研磨し、いつも通りのプライマーサフェーサーを塗布します。この辺りは鉄やアルミ・樹脂(プラスチック)と同じ方法で行います。今回は特に木材専用の工法で行いません。と言うより、木材専用の材料も無いですし、自動車用塗料はそれ以上に高品質な材料だとも思いますし(家具向け塗料よりも耐候性が高いです。無意味なのかも知れませんが…)。
この後、40℃以下の低温で長めに乾燥硬化させます。いつも通り60℃以上で強制乾燥させてしまうと、木材表面の気孔から一気に空気が放出され、サフェーサー表面は穴だらけ泡だらけのブリスターだらけになってしまったりします(これは既に若い頃に苦い経験済みです…)。
この後の処理もいつもと同じく、表面を研磨して平滑にします。 今回のご依頼内容としては「ピアノのように」なのですが、これに限らず「いかにも人工的」な感じを強調する場合、「エッジ」の作成が要となります。通常自動車の外観ではありえない、「尖った」形の鋭いエッジに仕上げる必要があります。エッジの効いた「直角」は、いかにも人口的な風合いに仕上がるのです。これは自動車のボディには見られないラインです(と言うより、逆にエッジに自然な丸みを帯びさせるのが自動車プレスライン部処理のセオリーですし…)。
2006/07/01
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-246- C36AMG 塗装完了
塗装方法としては、部分的な塗装「クイックスポット」での対応となります。クリアーのボカシ部分はナンバーブラケット(ナンバープレートの土台)を外した裏の箇所なので、これであればボカシ目が発生したとしても目立たない部位になります(シルバー自体は反射率が高い為にクリアーのボカシ際は元々目立ちませんが)。
あと、プレスラインを利用してのクリアーのボカシ方法としては、今回は3M社の「ソフトテープ」を利用しています。今回はプレスラインのエッジが緩やかなアールになっている為、いつも行う「マキシテープ」(マスキングテープの端を織り込んでペラペラとさせる方法。正式名称では無いと思いますが…)よりも、ソフトテープの方が綺麗にボカせるからです。 ソフトテープとは、断面が丸い帯状のスポンジに糊が付いた物で、本来の使用方法としては、パネル隙間のマスキングに使う物です。が、その様な使い方をしても余り綺麗には出来ません…。なので私が使う用途としては、今回のように「エッジボカシ」を行う場合のみです。
明日一日を乾燥硬化の時間とし、月曜日の午前中に磨きを行う予定です。完成までもう少々お待ち下さい。
2006/06/30
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-245- メルセデスC36AMG入庫しています
先日はわざわざご来店頂き有難う御座いました。本日無事本塗りまで完了しております。
損傷箇所はフロント部なのですが、写真が上手く撮れなかったので後方からの画像での掲載となります。それでもあまり綺麗に撮れていませんが…申し訳御座いません。
損傷箇所としては右フロントバンパーの角で、軽く擦った程度なのですが、大き目の飛び石傷も含め、塗装はバンパー半分くらいの範囲となりました。
2006/06/30
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-244- キャメルトロフィーとは・・・
結構前に、LANDROVER社の「DISCOVERY」なる車両で、「キャメルトロフィー仕様」みたいな限定車が発売されました。結構マニアが多いです。しかしこれがディーゼル車だった為、規制に引っかかって今日では余り見かけません。なので、それをROVER社の「MINI」で再現しようと思い今回の企画に至りました。 「CAMEL TROPHY」の内容については以下のサイトを見ると参考になると思います。
↓日本語なので内容が解り易いです。 http://www.geocities.jp/bk117sat/camel1.html ↓かなり凄い人達です。 http://www.camel-trophy.nl/html/dom_d_thenissey.html
企画車両のコンセプトとしては、
・キャメルトロフィーマニアが見て喜んで貰えるように ・とにかく独創性のあるMINIの創作。 ・造る側にとって楽しめる内容(センス良く上品な感じで)
などなどです。
2006/06/30
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-243- フェラーリ エンジンフード補修暦
エンジンフード(リヤにあります)は以前の補修暦により、全面退色してしまっています。彩度の高い赤味(鮮やかな黄色い赤味)が飛んで(退色して)しまっています。耐候性の無い余り良くない塗料なのでしょう。 そしてその時はフードを外さずに塗した為、奥側の方は肌が変です。塗り肌が悪く、磨きも悪い感じです。なので今回で全て払拭したいと思います。 保険で適用されるのは範囲が限られてしまいますが、今回ついでに治した方が良い箇所も見られましたので、こちらはオーナー様の実費負担となってはしまいますが、快く許諾を頂きましたので作業する側にとっては気持ちよく仕事が出来ます。有難う御座います。
2006/06/30
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-242- フェラーリ382 各部品取り外し
本日部品取り外しはコミキの担当で、彼の感想としては「タカハタさん、フェラーリってネジちゃんと止まって無いんですね」でした。各箇所緩んでいたり、付いていなかったり…との事です。なので組み付け時に正規の状態に近づけておきます。 ちなみに、リヤゲートの中にボルトを一個落として、それを拾う為に「フレキシブル磁石」なる工具を使って拾った所、一個の筈が5個くっついてきたそうです。オーナー様にとってはとても笑える話ではありませんが…。
2006/06/30
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-241- ネジの塗装
こちらは企画車両「LAND_MINI」のオーバーフェンダー取り付けに使ったネジで、艶消し黒に塗装しています。 当初はリベットで止まっていましたが、先ほど記載したとおり「外し難い」デメリットがある為、こちらはタッピングビス(ネジ)に交換します。 汎用ネジはこんな感じ(@)でホームセンターなどに売っていますが、ユニクロームメッキなシルバー色をそのまま使うと非常に違和感が大きい。自動車の車体にこのようなネジは普通付いていませんし…。 付けてから筆指し(タッチアップ)しても良いですが、それだと美しくありませんし、簡単に剥がれます。なので金属表面を足付けし(スコッチ#320程度)、プライマーを塗り、この場合の艶消し黒は缶スプレーでも良いのできちんと塗ります。スナップオンなどの良い工具の使用であれば、ドライバーとネジとの「アタリ」が良いので、塗装が簡単に剥がれたりする事はありません。少し傷が付いたとしたら、十字穴の箇所のみタッチアップで対応すれば解らない仕上がりになります。リベットの場合も同じくです。 ネジの塗装に使う「土台」は、最初はペラペラの鉄板だった筈ですが、塗り重ねていく内にありえない厚みになりました…。昔勤めていた会社から(勝手に)持ってきた物で、経験がそのまま地層になっていたりします。 身内(元同僚or上司)が見れば「あ、あれか!?」と気づく事でしょう…。
2006/06/29
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-240- スペーサー(純正品…)
ミニのドアはこのような金属製の「スペーサー」により、「チリ」の調整が行われていたりします。結構普通の事です。フェラーリも多用されていますし、最近見た所としては、アウディのガラスチャンネル(ピラー)の調整としても使われていたりします。特に裏技的な事では無く、メーカーが認定して使用されていたりする物です。部品図に載ってたりもしますし…(実際に取り寄せるよりも作成してしまったりするのが業界では普通なのですが…)。
2006/06/29
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-239- リベッター&ナッター
現在入庫中のフェラーリ328も「リベット」が多用されています。確かに付ける時は楽なのですが、外す時は結構面倒です。DIY的でもありません。VOLVOはリヤバンパー脱着の際にはリヤホイール&タイヤを外さなければなりませんし…(外す時はアングルドリルで可能ですが、付ける時は…です)。ちなみにフロントバンパーの場合はタイヤを切れば(ハンドルを目いっぱい回して角度を付ければ)リベット外し&打ちは可能です。
工具の仕舞い方としては人によって多種多用だと思いますが、私的には「関係工具一式」を持ち運べる方が作業し易いと感じています。なので画像内のように、リベット&ナッター(ポップナット)関係の工具一式は箱に入れて、作業する車の側まで持っていってしまいます。リベットは数十種類もあったりします。
「ポップナット」とは、自動車車体修理(板金塗装業)では非常にメジャーな材料なのですが、一般的には余り知られていないかも知れません。こちらに見つけました。 身近な場所としては、フロントバンパーのナンバー取り付けビスを打ち込む箇所に使われていたりします。非常に便利な物ですが、諸刃の剣として、「空回り」してしまう状態になっているものも良く見受けられます。JEEPのラングラーのオーバーフェンダー取り付け部のナッターは5本に一本は空回りしてしまったりするのでで、その場合裏側をバイスクリップ(掴み固定の出来るペンチ)で固定しないと外せません。人間痛い思いは良く覚えていたりします…。
2006/06/29
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-238- 使用ツール紹介
最近の車両の電装結線は「専用カプラー」がメインとなっているのですが、基本構造が昔から変わらないミニのような車両だと、未だに「ギボシ端子」などを多用したりします。それに限らず、後付けの社外品パーツなどが装着された車両も多いので、伝送系の小物は常備しておく事は自動車関係の現場では普通の事です。しかも「会社的」と言うより「個人的」に揃えている人は多いです。
画像は私が中学生の時に買った汎用4段工具箱で、今でも活躍しています。当時の私としては大枚の¥5,000くらいはした物なので、お蔭様で今でも大事に使い続けています。最近はホームセンターで非常に安い工具箱も揃っていますが、出来の良い物は粗暴な扱いをしても(日々の現場使用は仕方無いのです)やはり壊れ難いです。現場の人間として何より怖い事は、「今使いたい物が手元無い」事です。
2006/06/28
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-237- メルセデスCLK 塗装完了
大変お待たせ致しました。本塗りは完了しております。と言っても、現在こちらのオーナー様は仕事でN.Y.に滞在している筈ですので、出庫はまだ先になります。NYから見ているでしょうか…。
修理内容としては、フロントバンパー左角を部分的な塗装(クイックスポット)にて対応し、バンパーレール(モール)は外して単体で一本塗っております。
一緒にお預かりしておりますスピーカーボックスも本塗り完了しております。そちらも後ほどアップしますので楽しみにお待ち下さい(恐らくスピーカーボックスの方が楽しみにしているような気がするのですが…)。
2006/06/28
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-236- 後記になりますが・・・
ホイールをお預かりした時の画像です。右のゴールドっぽいアルミを、左のガンメタっぽい色に変更しました。どちらも新品です。
2006/06/28
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-235- ホイール塗装 本塗り完了
所謂最近流行の「メッキ調塗装」が施されたホイールで、画像右下が調色用にお預かりしたホイールで、左側棒で吊るされているのが今回塗ったホイールです。新品ですが、元々はゴールドっぽい感じでした。 基本的に当店では「メッキ調塗装」はまだ受け付けておりません。以前から作業内容は色々と勉強していたので頭には入っているのですが、ちょっと不可解な点が多く(足付けをしてはいけない工程があったり、水性の塗料を使ったりと)、今まで受付はしておりませんでした。 今回もそのつもりだったのですが、比較的「メッキ感」が少なく、私的な塗装のセオリーの枠を外れないでも出来そうなので特例として受付ました。 またこれに対応する材料も持ち合わせてはいないので、今回は知り合いの板金塗装屋さんに材料を小分けして頂く協力の下でも成り立ちました。500ccくらいで¥25,000の塗料です…。
本来の工程としては、
@ベース黒塗布(またはグレーなど) Aクリアー塗布 B強制乾燥硬化 C足付け無しでメッキ調塗料塗布 D専用一液型水性クリアー(または10:1&大量希釈などの粗悪クリアーでもOKらしいです) E自然乾燥硬化(または強制乾燥でも良いらしいです) F足付け無しで2液ウレタンクリアー(これはいつも通りのクリアーでOKとの事です。塗らなくても良いらしいですが、耐候性が弱く数年でボロボロと剥がれるとの事です。足付けはしても良いみたいですが知り合いはしなかったそうです)。
所謂「鏡」の原理と同じような事を塗装で行う事により、反射率の高い「メッキ感」が表現出来る感じです。
私的には「塗れる」=「経年数劣化が極力無い」と考えているので、上記C〜が相当不安な感じがして、未だこのメッキ調塗装は受け入れられません。
今回は先ほど記載した通り、「比較的メッキ感の少ない」ガンメタな感じなので、工程としては
@ベースコート グレーメタリック塗布(STANDOX目調色&ハードナー5%混入) Aメッキ調塗料塗布(極力薄く、ドライ2コート) Bいつも通りの2液ウレタンクリアー塗布(STANDOX) Cそして強制乾燥硬化
になります。これであれば「剥がれる」などのトラブルは無いと思われます。碁盤目テスト(密着性テスト)はクリアーしています。
明日一日置いて、明後日以降にはお渡し出来ると思います。完成次第連絡させて頂きます。楽しみにお待ち下さい。
2006/06/28
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-234- 擬態
自動車板金塗装と全然話が違うのですが、当店玄関横にある「スモモの木」(だと思うのですが…)に芋虫が3匹付いています。見事に木の枝と調和してしまっているのですが、写真中に二匹居ます。
次の企画車両としては、この「擬態」に纏わる事がコンセプトとなっております。今回は「キャメルトロフィーなLAND_MINI」で、次は「○○なLANDMINI」です。今回の車両が売れない事には発動出来ないのですが…。
2006/06/28
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-233- オリジナルブランドバッジ完成
先ほど塗った黒が乾いたら、最初は#240くらいで研ぎ、#400→#600→#800→#1000→#1200→#1500→#2000→#3000と番手を上げていって、最後はコンパウンドで磨きます。コンパウンドは金属用の物では無く、いつも使用している塗膜用でも問題ありません。出っ張った箇所が磨き込まれ、凹んだ箇所は先ほど塗った「艶消し黒」が残ります。味がある良い感じに出来たと思います(私的見解です。鋳造の経験は初めてなので何卒ご了承下さい)。
手前側の物がボンネットの既存位置に装着され、奥の失敗っぽいのはオマケでトランクリッドに装着します。
2006/06/28
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-232- オリジナルバッジ塗装
塗装と言っても、ちょっと趣向を凝らした感じに仕上げる為に行うだけです。 いつも通り、裏表にウォッシュプライマー(食い付きは良好です)を塗布し、その後艶消しの黒を塗ります。
小学生の頃、技術か美術の授業で「粘土細工を金属風にする」なる塗装を経験した方も多いのでは無いでしょうか。最初にライムグリーンを全部塗り、その後カッパー(銅色)を適当な感じに塗ると、凹んだ部分のみライムグリーンが残り、いかにも「緑青」(ろくしょう:銅の錆)が発生した「銅製品」な感じに仕上がります。今回のバッジはそれと同じような仕上げにします。荒れた素地表面を逆手に取る方法です。
2006/06/28
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-231- 金属のエッチング
ハンダ(低融点金属)をエッチングするのは初めてですが(DUPONTのマニュアルにも鉄かアルミしか記載ありません…)、私が思うに、生成時の金属表面には多くの不純物があると思うので、やはり素地調整は欠かせません。いつも通りデュポンのリン酸で処理をすると金属の表面は綺麗になります。ちなみに地面のコンクリートはアルカリ性なので、酸により泡が発生します。溶けているのでしょうか…。
2006/06/28
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-230- オリジナルバッジ鋳造作成 ついに完成
大変お待たせいたしました。ついに鋳造画像アップです。アップ出来なかった理由として、「知的所有権」(著作権)の申請がまだ下りていなかったのですが、本日無事認可されました。「認可」と言ってもこれは特許のように面倒な手続きはありません。自分のアイデアやネーミングなどを考えた(申請した)日付などを「第三者機関」によって証明して貰う為の申請です。書類が¥400で、申請料は¥3,000、あとは現金書留費用くらいです。書類を作るのが少々面倒なくらいです。 「LM mini」企画とは「LANDMINI」企画の事で、今回の「LAND_MINI」の製作にあたっては、当初より企画書やデザインを形(書類)として作成してあり、これらを提出しただけだったので比較的申請は簡単でした。 「LAND_MINI」とは、「LANDROVERなMINI」がコンセプトとなっております。さらにそのLANDROVER社の「DISCOVERY」の限定車である「CAMELTROPHY」(キャメルトロフィー)な感じにMINIを仕上げております。 現在、車体外側に付く装飾品数点は鋼材加工屋さんに依頼中で、ステッカーは既に完成したそうなので、後日届く予定です。完成まで後1〜2週間くらいの予定です。
話はそれましたが、鋳造はこんな感じで型から出来て、この後ポリッシュを行い、メッキのような仕上げにします。
2006/06/28
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-229- コスワースヘッドカバー
本日は確認のご連絡ありがとう御座いました。 通常のヘッドカバーと違い、凸部と凹部が独自な形態でありまして、「どこまで鏡面状仕上げにすれば良いのだろう・・」と疑問に思い、それらの個所の確認をさせて頂きました。通常文字部が「凸」になっていますが、これはその周りが凸になっていて、文字自体は凹になっています。なので凸部は全て研磨して鏡面状に仕上げ、文字内部には色が入ります(塗装されます)。 予定としては、明日エッチング(リン酸処理)をして、本塗りに入る予定です。完成楽しみにお待ちください。
2006/06/27
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-228- コミキ作
上手く塗れたと思います。ちなみに材料はボディとはちょっと変えて「1コートソリッド」です。同業者さんであれば解ると思いますが、クリアーよりも垂れ易いなどの難しい面もあります。それも踏まえて「上手く塗れた」と思っています。画像では「裏側は垂れていないかな…」のチェックです。いつも私が言っている事で、「塗り終わったら必ず見直しをして」の行動です。
2006/06/27
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-227- ホイール塗装
ホイールはボディと同色に仕上げます。今回の塗装担当はコミキです。 ちょっと前に知り合いのホイール塗装を練習として行い、案の定「ナイアガラ」(極度のタレ)を経験し、ホイールの塗装の難しさを痛感していた模様です。今回も黙って見ていましたが、仕上がりは上々でした。まだ塗装を始めて2年も経っていませんが、普通の人間ではあり得ないくらい上達が早いです(かと言ってコミキがお客様の車を塗る事はありません。今回のようなケースのみです)。 ちなみに彼は後半年くらいで独立する予定です。それでどうなるかは解りませんが(車の仕事をするのかどうかも解りませんが…)、当初よりそれを決めての教え方もしていたので今が何とかなっているとも思います(相当無理な事を色々とやらせましたので…)。
2006/06/27
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-226- ルーフキャリア&ホイール エポキシプライマーサフェーサー塗布
テッチンホイール(鉄製のホイールの事です)の弱点として、製品上で部品間の「隙間」があり、この隙間内部は処理し切れない面があるので、これの対策としてエポキシ系のプライマーを奥まで入れます。ついでにルーフキャリアもエポキシで固めます。 この「固める」の表現としてはエポキシ系こそが許される表現だと思っています。 「パテで固める」や「接着剤で固める」などの表現だと、それらは何系の樹脂なのかにより、受け取り方や感じ方は大きく変わります。例えば「ポリエステル系パテ」(一般的な板金パテやファイバーパテ、アルミパテなども)やラッカーパテで「固める」なる表現を使うと、私的には「手を抜いた作業」と感じてしまいます。私的には「固める」なる説明は「エポキシ」のみ許される表現ではないかと考えております。
しかし「エポキシ」の特性上、作業効率は非常に悪くなります。例えばパテの塗布から研磨までの時間として、単純に10倍以上の時間が掛かります。見た目の仕上がりも決して良くはありません(巣穴が多いのと表面が粗い)。さらに弱点としては「耐候性が無い」なので、その上に何かしら耐候性の良い素材で紫外線からカバーしなければなりません。なので活躍する場面としては、その多くが下地となってしまいます。自動車のボディー外板に一般的なエポキシクリアー(ビスフェノールA型)使うと、あっという間に横変(変色して黄ばむ事)してしまいます。白いボディはクリーム色に変わってしまうのです。
なので、今回のように下地で使うプライマーサフェーサーの場合、そのまま上塗りまで同時に行ったりします。何度か説明している「ウェットオンウェット」の工法です。塗膜が完全硬化する前に、その上に別種類の塗料を塗装出来たりもします。 セオリーとしては、同等の物か、下塗りよりも溶剤の弱い物で順番に行います。 一般的な溶剤の強さを順番にすると、 ・エポキシ→ポリエステル→ウレタン→ラッカー→フタル酸(ペンキ) となります。この順番を間違えて「ウェットオンウェット」を行うと「チヂレ」ます…。これは完全硬化していても同じ事が言えます。なので旧塗膜にポリエステルパテを乗せたりすると、下地が侵されて「チヂレ」が発生し、所謂「パテ痩せ」なる現象が起きたりもします。 今回のウェットオンウェット工法としては、単純に「エポキシ」→「ウレタン」となり、セオリーに逆らっていないので「チヂレ」も起こさず、良質の密着性も確保出来ます。
2006/06/27
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-225- LM MINI用ホイール&ルーフキャリア到着
今車体に履いている(装着している)ホイールは仮のもので、今回のコンセプト上、このテッチンホイール(鉄製ホイールの事です)が必要なのです。ルーフキャリアもです。先日ミニ屋さんが持って来てくれました。いつもお手数お掛けして申しわけ御座いません。
ミニの車体もそうですが、綺麗な状態に見えてもやはり手直しが必要な部位は多々あります。ホイールもそのまま塗れる訳では無く、ルーフキャリアもそうです。本日かなりこの下地処理に時間を取られました。 キャリアは既に「艶消しの黒」の状態ですが、この塗膜が恐らく缶スプレーによるラッカー塗装の為、この上に塗るエポキシ系の塗料では「チヂレ」が発生してしまいます。旧塗膜の黒が弱すぎる為、強いエポキシ溶剤に侵されてしまうのです。なので黒を取り除くのですが、その下から出てくる「白」はもっと厄介です…。恐らくメラミン樹脂塗料か、一液熱硬化型などの低温焼付け型塗料(150℃くらいの熱により硬化する一液型の塗料)で、これの特徴としては「優れた密着性」なのですが、それの良い面を利用してか「プライマー」が入っていません(塗られていません)。なので経年数により素地金属(鉄)との密着性が悪く、ボロボロと剥がれて来ます(実際にはそんなに簡単に剥がれないのですが、塗装屋的な観点からしての表現です)。なのでこれも全て剥がします。
2006/06/27
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-224- フェラーリ328入庫
本日は遠方よりのご来店、ご足労頂きありがとう御座いました。
今回のご依頼としては、左リヤ部に何かしらの薬品を撒かれた様子で、塗膜にシミが出来てしまっております。損傷個所としては、リヤゲート、左リヤフェンダー、リヤバンパーです。下地まで達している訳ではありませんが、塗膜のどこまでが侵されているかにより作業内容は変わります。これは手を付けてみないと(作業してみないと)解りませんが、修理は車両保険の適用(使用)となるので、これらは保険会社と当店でのやりとりとなります。なので車にとって最善の方法を選択しますので何卒ご安心下さい。 明日アジャスターさん(保険会社調査員)が来られるとの事ですので、OKが出ましたら作業開始致します。おってこちらのサイトで作業内容を説明させて頂きますので、完成まで今しばらくお待ちください。
2006/06/27
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-223- 「LM Mini」(仮名) 60%完成
「鋳造」の作業紹介はまだ途中ですが、車体の完成度が半分を超えておりますので、一旦ここでこちらの内容を紹介させて頂きます。
写真の撮り方で、画像のボディカラーと実際のボディカラーは違って見えます。実際には淡くて渋い黄色で、落ち着いた風合いです。 「MINI」の外装には「メッキ」部分が多々あり、今回のコンセプトの内容からして、これらのメッキ部は極力無くさなくてはなりません。しかし通常メッキには塗装の密着性が非常に悪く、塗る事は出来ても簡単に剥がれてしまう結果となります。密着剤などの使用では、バンパーなどに当たった飛び石などで簡単に塗膜が剥がれて(欠けて)しまったりします(しかし実際には密着剤の説明書に「メッキにもOK」的な事が書いてあったりもします…)。 しかしこの「メッキへの塗装」は、既に2年前に塗装工法を確立してあり(塗装と言うより下地処理の方法です)、碁盤目テストをクリアーしているのは勿論、メッキ表面とその上の塗膜(プライマー)でのフェザーエッジ部も美しく食いついています。密着不良で良く見られる「フェザーエッジ部が取れない」「エッジが切れる」などの問題は全くありません(同業者さんであればこの表現で理解出来ると思いますが…。説明し難くてすいません)。
これにより、前後バンパー・ヘッドライトリム、各部アウターハンドル・水切りモールのメッキ部分と、アルミ製のフロントグリル、FRP製のオーバーフェンダーを「艶消し黒」にして、全体を落ち着いた雰囲気にしつつ、引き締まったイメージにしています。ガラスモールのメッキ調部分も艶消しの黒にしました。
この後にはまだまだ装飾品が付きますが、この状態でもかなり真新しいイメージであるとも思います。ミニは比較的オーナー好みに仕上げられる車両が多く、時には奇抜なデザインもよく見られますが(前回のレモン入れローの様に…)、今回のデザインで気をつけている事は、「独自性」と「上品感」と「自然な風合い」のバランスです(と言っても、これから付く装飾パーツで独自性がずば抜けていってしまいます。それにより、「今までに類を見ない」までもが可能となります)。それがまだ完成しないのですが…。
2006/06/26
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