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Pro_Fit Diary 【プロフィット日記2006】

ここではプロフィットで最近行った作業内容やお預かりしている被塗物を紹介させて頂きます。
作業進がそのまま掲載されるとは限りませんのでご了承下さい。

他にも以前のプロフィット日記をご覧になれます。

■プロフィット日記2005 …以前のプロフィットで、この頃は小物では無く「自動車板金塗装屋」でした。欧州車をメインに扱っていましたね。

■プロフィット日記2006 …こちらも以前のプロフィットの頃でここで一旦閉鎖となります。MINIのプチレストアもやりました。

■プロフィット日記2008 …プロフィットが「小物塗装」として再稼動し始めてからになります。まだ先が見えていない頃でした(笑)。

■プロフィット日記2009 …この年からは色々塗らせて頂きました。自動車部品以外のご依頼品が増えた年でもあります。

■プロフィット日記2010 …自動車パーツではテールランプの「スモーク塗装」が増えまして、メガネや自転車フレームなどのご依頼も増えた年でした。

■プロフィット日記2011 …テールランプの「レッドキャンディー+スモーク」が増えた年でした。自転車フレームも多いですね。

■プロフィット日記2012 …究極に忙しい夏でした。確か三ヶ月待ちの状態にまでなったかと・・・。

■プロフィット日記2013 …そして現在進行形のプロフィット日記です。相変わらず稚拙な文ですがご容赦下さい…。



■プロフィット旧社外記 …仕事とは関係ない個人的なブログのようなページです。2012年までがこちらとなります。

■プロフィット社外記 …現在進行中の社外記です。仕事とは関係の無い作業や趣味を紹介しています。フランクな言動にはご容赦下さい。


基本的に文章の見直しはしていません。乱文・誤字・脱字がひどいですがご辛抱下さい。スピードと量を優先しています。

ページ内での最新の情報は上段になります。下になると古くなり、「Next」のボタンを押すとさらに以前の情報をご覧頂けます。

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jpg画像 フィアットバルケッタ 修正方法(img45.jpg) -45- フィアットバルケッタ 修正方法

今回の修理で「パネル交換」では無く、「板金修正」での作業を選択した理由の一つとしては「叩き易い」がありますが、いきなり叩く事はありません。方法としては、パネルの淵に引っ掛けて「入った箇所を引っ張る」になるのですが、この作業方法も色々とあります。最終的な「結果」の為に最も良い方法を作業者が色々と考える事が重要です。その為に、使用する材料の性質や、今後起こりえる問題の防止策を出来る限り考える事が重要な事だと思います。「今までこの方法で問題なかったから今日もこの方法で良い」は非常に危険な考え方だと思います。

てっとり早く引っ張る出すならば「スライディングハンマー」なる、穴の開いた錘がシャフトをスライドして、「掛ける」「引っ張る」が容易に出来る専用工具がありますが、一人で作業を行う場合はこの一動作しか出来ません。理想的には「凹んだ箇所を引っ張りながら高い箇所を叩く」の作業がしたいので、今回は(今回も)クランプ(パネルに挟んで固定する専用工具)を掛けてテンションを掛けながら、高い箇所を殺す(叩く)作業を行います。
その「クランプ」を掛ける場合や、フックを掛けて引っ張る場合、パネルにそのまま付けてしまうと不必要な変形を起こし易くなります。なので私が好きな方法としては「木」(「もく」と呼びます)を使います(結構普通の事ですが…)。今回のようなアール形状の場合、そのパネル形状に合わせた木を成型し、クランプやフックを掛ける箇所の間に挟んであげるとオリジナルのラインを極力崩さないように引っ張り出す事が簡単になります。またハンマーで叩く時も、間に木を挟んであげれば必要以上に鋼板も伸びません。車にとって必要の無いストレスは極力さける修理が望ましく思います。
私的には「作業前の環境作り」が好きですし、大切な事だとも思います。板金塗装に限らず、仕事としては「結果」が全てですが、その結果の為に大切な途中工程も多くあるのだとも思います。

2006/02/25
 
jpg画像 フィアットバルケッタ 作業開始しております(img44.jpg) -44- フィアットバルケッタ 作業開始しております

こちらは大変お待たせ致しました。ついに作業開始です。

事故の損傷としては、フロントより少し左側に突き刺さるような形での結構大きな損傷です。
しかし今回の修理で、現状問題の起きていた箇所の修理も一緒に行ってしまいます。これは良い事だと思います(オーナー様にとっては全然良いことではありません。すいません…)。

フロントパネルは左右のフェンダーと一体化されている様に見えますが、実際には分割したパネルで、つなぎ目は溶接されてくっついています。大きな赤丸部のフロントの損傷ですが、画像右側の小さな赤丸の部分でもパネルが折曲がってしまい、この箇所が「つなぎ目」になります。

パネル交換も検討していましが、気になっていた以前の「補修暦」は今回問題無く解消されそうなので板金修正で行う事にしました(保険修理なので当然車にとって最善の方法を選択します)。

ちなみにフロントパネルに起きていた問題を挙げてみると、

・ブリスター
 直径2ミリ程の大粒の物から微小のものまであわせると数百個。

・ペーパー目
 #120相当の粗い傷が下地から浮き出ています。

・ラインずれ
 ラインが全然違います・・・

・錆
 これは大きなブリスターの下に発生していました。

修理する前は、フロントパネルを既に交換しているようであれば、今回の修理も「パネル交換」を検討しておりましたが、パネルは新車時からのものなので板金(叩き)で修正する事にしました。車も切られたり(パネル切断)、穴を開けられたり(スポット溶接部はドリルで穴を開けます)、燃やされたり(溶接です)する事は喜ばないと思いますし・・・(何より10年以上先を考えると錆問題の可能性を抑える事が飛躍的に上がると考えます)。

ちなみにバンパーは粉砕してしまっていたので交換になります。

2006/02/25
 
jpg画像 190E(W201)ベンツ完了しております(img43.jpg) -43- 190E(W201)ベンツ完了しております

大変お待たせ致しました。先ほど部品屋さんがわざわざクリップ持ってきて頂き(21:00)完成致しました。

既に塗装は3日前に完了しておりましたが、部品屋さんの手違いで違うクリップが届いてしまい、上司の方が(こちらの方の方が仲が良いのですが)持ってきてくれました。感謝です。

明日電話にて再度ご連絡致します。午前中はちょっと激務になりそうなので午後になるかと存じます。

ちなみに画像では「半ドア」の状態になっておりますが、この型のベンツはドア上部の耳の部分が分厚いので(ウェザストリップ外した状態です)、ドアを閉めた状態だと綺麗に塗れません。この状態で気をつける事は、パネル同士のクリアーの「肌」が変わらない様に注意が必要です。

各ラインも綺麗に復元出来たと思います。仕上がり楽しみにお待ち下さい。

2006/02/25
 
jpg画像 E329ベンツワゴン 入庫〜作業完了(img42.jpg) -42- E329ベンツワゴン 入庫〜作業完了

こちらは新規のお客様ですが、以前より当ウェブサイト拝見して頂いていたとの事で、今回オーナー様が数点気になる箇所があるとの事で入庫となりました。先日はご足労頂き有難う御座いました。

こんかいはクォーターパネルに10cm程の擦り傷、その他細かい傷があったのですが、どうしても「塗装」となってしまうとデメリットの発生も抑えられないので、今回はタッチアップとポリッシュでの作業とさせて頂きました。
今回のお車に限った事ではありませんが、車両に既に傷がついてしまった状態では、それを直す事はいつでも可能であったりもします(当たり前ですが)。車はどうしても「飾り物」では無いので(しかし以前塗らせて頂いた車はそのオーナー様のご自宅の中に飾られていたりもするのですが…)、走っている以上傷が付くのはどうしても避けられません。商売的に考えるならば「塗れば何でも綺麗になって良い」となるのですが、板金塗装は知れば知るほど良い面意外の事も見えてきてしまいます。余り過剰に修理する事はお勧めしておりません。その辺りは人間の治療(手術)に似ていると思います(手術した事はありませんが…)。

タッチアップ箇所は結構目立たなくなったと思います(到底「本塗り」には敵いませんが…)。楽しみにお待ち下さい(本塗りではありませんので、念のため…)

それでは明日の御来店お待ちしております。



2006/02/25
 
jpg画像 メルセデス塗装前状態(img41.jpg) -41- メルセデス塗装前状態

クォーターパネルは結構大きな損傷ではありましたが、今回も無事板金(叩き)での作業で完了致しました。

ちなみに画像内の赤線は、もしクォーターパネルが「交換」になった場合の溶接箇所になります(パネルボンディング工法(構造用エポキシ接着剤使用工法)を使用しない場合)。

クォーターパネルの様に、溶接で付いたパネルを交換してしまうと、どうしても処理し切れない部分が出てきます。手の入らない袋状の箇所や合わせ目パネルの間など、手を尽くしたとしても難しい所があります。作業者にとって辛い事は「解っているけど出来ない」所だと思います。パネル交換を否定する訳では無いのですが(実際ディーラー在籍時はクォーターパネル交換も相当やりましたし…)、自分的に今知っている知識では今回のような作業の方が車にとっては望ましい事だと考えています(ちなみにディーラー在籍時はここまでの損傷での板金修正は殆どありませんでしたし…(と言うより、会社的に受け付けていませんでしたし))。

ちなみに以前も説明しましたが(アルファ146フロントパネル交換の時ですね)、溶接する前に溶接面パネル同士の間に塗る、通電性のある防錆処理剤「スポットシーラー」なる物がありますが、これについても私的には万全な物では無いとも考えています。使っている作業者(鈑金屋)の方であれば感じている事だと思いますが、溶接の温度に到底耐ええる塗料では無いと思います(実際剥がれたりしますし…)。仲の良い鈑金屋さんとも話した結果、以下のような見解になりました。

「パネル合わせ目の隙間から処理出来る箇所であれば、スポットシーラーも何も塗らない方が良い。塗膜は全て削り落とし、溶接が完了したらパネル間の隙間に溢れんばかりにウォッシュプライマーをノズルを使って流し込む。反対側から垂れてくるくらいに。その方が溶接の付きも断然良いし、車が長く持つ」

これは3年前くらいから使っている方法で、もちろん昔からスポットシーラーの使用も多々経験しましたが、私的には今の工法の方が良いと考えております。知り合いの鈑金屋さんも同意見で最近お気に入りのようです。

車はどうしても「消耗品」となってしまうのは仕方の無い事ですが、例えオーナーが変わっても何も問題が起こらない方が良いと思いますし(当たり前ですが…)、何より「車が痛い思い」をしない事が一番だと思います。昔私がバイトで行っていた鈑金屋さんでは、車にとって相当痛い仕事をしていたので(会社の方針だったので…)、「何をすればどうなるのか」は結構身に染みていたります。なのでその経験のお陰で問題対策は色々と考えられる様にもなりました。今となっては感謝です。

2006/02/23
 
jpg画像 190E(W201)ベンツ板金完了(img40.jpg) -40- 190E(W201)ベンツ板金完了

実は既に塗装完了しているのですが、一部クリップ(交換部品)が届かないので完成までもう少々掛かりそうです。お待たせして申し訳御座いません。

画像は板金(叩き)が完了し、この後のレッドブラウン(パテの下に塗れるスタンドックスのプライマー)を塗布する為のマスキングをした状態です。
板金作業後の全体的な流れとしては、

・マスキング
・レッドブラウン塗布
・強制乾燥硬化
・ポリパテ(ヘラ付け)
・強制乾燥硬化
・研磨
・マスキング
・スプレーパテ(スタンドックスのスプレーガンで塗布出来るポリパテ)塗布
・強制乾燥硬化
・研磨
・マスキング
・ウォッシュプライマー塗布(表裏共に)
・プライマーサフェーサー塗布
・強制乾燥硬化
・寝かし(一日)
・調色
・サフェーサー研磨
・被塗面素地調整(#1200研磨&足付け処理)
・清掃
・マスキング
・脱脂
・本塗り
・強制乾燥硬化
・磨き
・組み付け
・完成検査

となります。部品の取り外しは板金の前に行うか、板金後に行うか、またはパテを硬化させている間に行ったりします。この辺りはケースバイケースです。

2006/02/23
 
jpg画像 レンジローバー本塗り完了(img39.jpg) -39- レンジローバー本塗り完了

そして本塗り完了しております。本日ブースにて65℃40分の焼き(強制乾燥)を行いましたが、明日再度赤外線ヒーターで二度焼きします。

現行型のレンジローバーは、以前の型と違ってクリアーの肌が細かいです。非常にBMWの肌に似ています。以前のレンジは「テロッ」とした肌ですが、現行の方は「細かく浅い肌」となっています。これも綺麗に再現出来たと思います。

ちなみにこの塗色、ブラックに微量のパールが含まれたものになりますが、データ上だと「黄色味のある黒」に「ホワイトパール」のみの構成になっておりますが、実際は「レッドパール」と「グリーンパール」が使われています(塗膜顕微鏡で以前確認しました(確認するまでも無く肉眼で見えるのですが…))。なのでデータを当てにせず、自分なりに色を作成します(しました)。実は以前はランドローバー&ジャガー系のディーラーから多くの仕事を請け負っていたので、この塗色も相当こなしました。実際に作った色の中身は「青味のある漆黒のブラック」と「黄色味のブラック」、そして「ホワイトパール」「グリーンパール」「レッドパール」「ホワイト」「マイクロホワイト」(酸化チタン)など色々と混ぜています。データは時に全く当てにならなかったりもする訳です(データをベースにすると色が出ません…)。

こちらももう少しで完成です。画像の他にガーニッシュ(ドア下に付くプレート)の塗装も完了しております。仕上がり楽しみにお待ち下さい。

2006/02/21
 
jpg画像 ドアとドアの間のマスキング方法(img38.jpg) -38- ドアとドアの間のマスキング方法

リヤドアの前方に「耳」がある形状をした車種も多くあり、この箇所のマスキング処理は二通りあります。ドアの間のチリが広ければこの「耳」の箇所も一緒に塗ったりしますが、今回のように狭い車種の場合は中まで色が入らないのでちょっと面倒なマスキング方法を使います(と言ってもいつもやっている事なのですが)。
本当の名称は解りませんが、バックテープを応用したような感じで、昔通っていた職業訓練校に来ていた講師が「マキシテープ」などと言っていました(勘違いかも知れませんが…)。なのでとりあえず「マキシテープ」で通します。

先日掲示板でも説明しましたが、15ミリのマスキングテープ(15ミリに限りませんが)の端3ミリ程度を織り込んで「ヒラヒラ」した状態にします。かといってこれが開いた状態になってしまうと上手くいきません。通常の状態は「ピシッ」とテンションが掛かった状態なのですが、画像のように指で引っ張ると織り込んだ部分がめくれます。指を離すと元に戻ります。これが塗装時にはエアーの力で少しめくれます。しかし織り込んだ部分は空気の通らない行き止まりなのでその織り込んだ内部に色が入ろうとする事はありません。この折り目の際で微妙なボカシを行う訳です(説明難しいです…)

またこの場合、塗る方向も一定にしなければなりません。この折り目に直角にスプレーしてしまうとテープ際にクリアーが溜まってテープがくっついてしまいます。なのでスプレーガンがこの箇所に差し掛かる時は30度くらいの角度を付けて折り目の奥に塗料が入らないようにしてあげます。実際にはこの角度を少しずつ変えて行き、最終的にはベースコートより大きめにクリアーがコートされる様に仕上げます。塗り方自体は難しい事では無いのですが、スプレーする際に角度が付くのでその方向の肌が悪くならないように気を使ってあげるのがちょっと難しいところです。
さらに場合によっては「半ドア」状態にしてあげたり、このマキシテープの奥行きを変える事によってもボカシ際が変化したりします。

相当解り難い説明だとは思いますが、いつか「自家塗装講習会」をやる機会があれば是非紹介したいと思っています。(全然未定ですが…)

2006/02/20
 
jpg画像 レンジローバーマスキング(img37.jpg) -37- レンジローバーマスキング

先日掲示板でも相談がありました「マスキング」についてになりますが、画像の状態のようにドアの裏側から貼る方法が「バックテープ」になります。私的見解では全てのマスキングは「バックテープ」が基本となると考えています。
ちなみに画像内のドアは、前に掲載した新品ドアです。

2006/02/20
 
jpg画像 ちょっと休憩です(img36.jpg) -36- ちょっと休憩です

作業とは関係無い画像ですが、一応プロフィットの現場の一部です。華やかですが、ここで実際に作業してます…。仕事中はもっぱらDVD(live物)かCDチェンジャー、PC内などからの音源が現場に流れています。通り掛かる車からは何屋なのか解らないところでしょう…。基本的に現場が好きなので、とにかく現場は居心地の良い環境にしようとしている内に色々と様変わりしていきます。これが非常に楽しいので…。
板金塗装屋と言うと、どうしても「汚い」「暗い」と思われがちなので、まるで逆の環境にしたいと日々思っております。理想的には前面タイル張りの床なのですが…。

2006/02/20
 
jpg画像 ゲレンデ本塗り完了(img35.jpg) -35- ゲレンデ本塗り完了

とりあえずドアパネル二枚の塗装が完了です。本塗りで最も注意した事は「肌合わせ」で、ゲレンデはとにかく肌が悪いです…。ゲレンデに限らず、ランドローバーのディフェンダーなども元々軍用ベースの車両らしく、外装の塗装は美しくはありません(塗装屋の観点からしてです。すいません…)。肌をいつも通り美しく仕上がると、いかにも「塗ってあるな」の感が強くなってしまいます。なのでいつも通り、修理した事が解らない(解り難い)新車時の状態に近づけます。

肌を悪くする方法としては、まずクリアーのシンナー量を通常の15%(これも色々と変えますが)から12%程に減らし、ガン距離をいつもより3センチ程離してぬります。決して「汚く」塗るのでは無く、「新車肌の再現」なので適当に塗る訳ではありません。と言うより、いつも以上に慎重になります。
本塗り前に各調整はしておいたので仕上がりは良く出来ていると思います。是非楽しみにお待ち下さい。

2006/02/20
 
jpg画像 ゲレンデ塗装前状態(img34.jpg) -34- ゲレンデ塗装前状態

こちらは既に塗装完了しておりますが、塗装直前の状態です。
センターピラーもドア同様に傷が入っていますが、同時に塗装すると仕上がりが悪くなるので二回に別けての塗装になります。「だったらドア外せば」との見解もありますが、外さなくても済むのであればパネルは外さない方が良いと判断しています。後に手放す(売却する)時に、査定士に「ドアを外した形跡があるので事故車」との誤解を招き易くなります。ディーラー在籍の時は「面倒だから外そう」との考えが強かったのですが、以前バイトしていた板金塗装屋では主に外車の中古車を多く取り扱っていたのでこのような事も考えるようになりました。「何より車が痛い思いをするのは極力避ける」が修理の上で一番に必要な事と思います。塗装を知れば知るほど「塗る」事自体が良い事では無いとも思いますし…(勿論同時に良い事でもありますが)。

2006/02/20
 
jpg画像 ミニ マークU トランクルーム下地完了(img33.jpg) -33- ミニ マークU トランクルーム下地完了

ミニマークUの修理も順調に進んでおります。穴の開いたトランクルームは下地が完了致しました。

工程的には以下のようになります。

1.旧塗膜剥離
2.張り合わせパネル取り外し
3.錆落とし
4. エスコ塗布(浸透型エポキシプライマー)
5.パネル張り戻し
6.ファイバークロス貼り付けエスコ浸透
7. 乾燥硬化後、さらにファイバークロス貼り付けエスコ浸透
8. パテ塗布(段差消しの為)
9. ウォッシュプライマー&プラサフ塗布
10.ボディシューツ塗布(大きな凸凹を形成します)

となります。画像は10番の仕上がりになります。ボディシューツ厚塗りで防振性と防水性を高くします。

まだまだ時間掛かりそうですが、何とか早く上塗りまでいきたいところです。

2006/02/20
 
jpg画像 レンジローバー新品ドア 裏吹き(img32.jpg) -32- レンジローバー新品ドア 裏吹き

こちらも大変お待たせしております。本日本塗り完了しております。

こちらの作業はコミキで、撮影も同じくですが途中工程説明致します。

新品部品は黒いプライマーの状態で来ますが(車種によってはグレーだったりもします)、このまま塗る事はありません。新車時と同じくプライマー&プライマーサフェーサーで膜厚を確保します(他にも大切な事がありますが、そちらは「当店基本作業詳細」で紹介しております)。

最初に凹みが無いかをチェックし(結構あります)、#240のダブルアクションサンダーで素地調整をします。昔のランドローバー系はプライマーのタレ筋や肌荒れが酷かったですが、現行のレンジは相当良くなっています。
鋼板が露出した箇所は亜鉛メッキと同等の防錆効果のあるウォッシュプライマーを塗布し、その後全体的にプライマーサフェーサーを塗布します。裏側もです。
そしてサフェーサーが硬化しきる前に裏側にベースコート&クリアーを塗布します。「ウェットオンウェット」なる工法です。この時間を開け過ぎると「チヂレ」を起こします(この工程ではそんなに簡単には起こしませんが)。
そしてここで一旦焼きます(60℃40分で乾燥硬化させます)。そしてボディのドアと交換します。ある程度の部品はこの時点で前もって移植しておきます。




2006/02/20
 
jpg画像 ゲレンデヴァーゲン プライマー&サフェーサー塗布(img31.jpg) -31- ゲレンデヴァーゲン プライマー&サフェーサー塗布

既にマスキング剥がした状態ですが、わずか一ミリ幅の傷でもサフェーサーはこれくらいの幅の大きな面積に仕上がります。

鋼板まで達した傷まで塗膜を削り落とし、その塗膜厚の段差を緩やかに傾斜させる「フェザーエッジ」を丁寧に形成し、その厚み分をサフェーサーで補います。勿論サフェーサーの下には防錆効果の高いウォッシュプライマーを塗布しておきます。ここまでの作業でおおよそ1.5時間くらいですが、傷に直接パテを埋め込む修理ならば10分くらいで完了します。ドアの付属部品は全て外してありますが、これは合計でおおよそ3時間くらいです(ミラーの配線に少々手こずりました)。さらに取り付ける時間もあります。全て外さずにマスキングで行えばその手間だけです。板金塗装はなにかと不透明な料金設定ですが、このような積み重ねで料金が大きく変わっていきます。

こちらのゲレンデは既に塗装は完了しております。明日ポリッシュの予定となっております。車の無い生活でご不便お掛けしますが、完成までもう少々お待ち下さい。

2006/02/20
 
jpg画像 メルセデス190E(W201)入庫しております(img30.jpg) -30- メルセデス190E(W201)入庫しております

大変お待たせしております。作業は順調に進行しております。先日は御来店有難う御座いました。

丸印の箇所がベッコリ凹んでいますが(結構なスピードで巻き込んだとの事です…)、この型はクォーターパネル裏側にかなりのゆとりがある為叩き易いので板金です(そうじゃなくてもパネル交換は推奨しませんが…)。またプレスラインもあるしっかりした箇所なので板金修正し易い形状でもあります(その分ライン形成が難しいですが…)

仕上がりまでもう少々掛かりますが、何卒お待ち下さい。

2006/02/20
 
jpg画像 レンジローバー入庫(img29.jpg) -29- レンジローバー入庫

先日は遠方よりの御来店有難う御座いました。レンジローバーの入庫になります。なにやら最近大きい車体の入庫が多い様な気がします…。

損傷はドア二枚で、その内一枚は交換になります。アルミ製のパネルで大きな損傷を受けると修理が非常に困難な為です(べコベコになってしまいます…)。しかしドア一枚の部品代が18万、高いですよね…。再利用不可能なドアウェザーストリップが2万円弱(ここがBMWっぽいです…)と、非常に痛いです(高いです)

現在既にドアは手配中です。既存のドアはもう外してしまいました。

仕上がりと共に、途中経過楽しみにお待ち下さい。



2006/02/15
 
jpg画像 メルセデス ゲレンデヴァーゲンAMG入庫(img28.jpg) -28- メルセデス ゲレンデヴァーゲンAMG入庫

こちらも先日はご足労頂き有難う御座いました。度々の御来店有難う御座います。

本当ならば本日(昨日)保険アジャスターが車両確認立会いに来る予定だったのですが(電話ありました)、来ませんでした・・・。あいおいさん、ちょっといい加減ですね…。

損傷としては側面にイタズラ傷で、いつもながら痛い状況です(私も昔やられました…)

明日もう一度保険屋さんにこちらから連絡とってみます。お待たせして申し訳御座いません。

2006/02/15
 
jpg画像 フィアットバルケッタ入庫(img27.jpg) -27- フィアットバルケッタ入庫

先日はご足労頂き有難う御座いました。
今回は私も触れるのが初めてのバルケッタです。まだ作業前なので車の状態汚れていますが、作業前に洗いますので何卒ご容赦下さい。

損傷的には左フロント部で、フェンダーとフロントパネルが一体化した面白い形をしています。フェラーリみたいです…。

フロントバンパーは交換ですが、フロントパネルはとりあえず作業してみて板金で可能であれば叩きたいと思います。交換となると左右フェンダーと溶接で繋がないといけないので極力叩きの方向でいきます。バンパー外して裏側にスペースがあると助かります。

車体塗膜は全体的に洗車傷が多いですが、この塗色深みが出れば良い色味だと思います。是非仕上がり楽しみにお待ち下さい(オーナー様現在他国出張中なので出庫はまだまだですが・・・)

2006/02/15
 
jpg画像 MINI マークU作業状況(img26.jpg) -26- MINI マークU作業状況

助手席側フロアーは未だ穴が開きっぱなしですが、本日はトランクルーム内の下地処理を先行してみました。

このミニ、以前レストア(レストアの定義が難しいですが…)されていたようで、フロアー・サイドシェル・リヤフロアーどこもパネルが二枚になっています・・・。40年も前の車ならば当たり前ですが・・・。

トランクフロアーの塗装を剥がそうとしても、厚く塗られたまるでアスファルトの様なアンダーコートがペーパーに絡んでかなり厄介です。MBX(ワイヤーブラシの超強力な工具)も歯が立ちません…。なのでバーナー(LPガス)で軽く炙ってスクレーバーでネチネチと取り除きます。そして大穴を隠している張り合わせ鉄板が出てくるのですが、これが相当錆びてます…。ボディよりも腐食が酷いです・・・。理由は簡単で、鉄板と鉄板の張り合わせは「リベット」のみで、その隙間から水分が入り込んで「常時湿度100%状態」になってしまっています・・・。
なのでパネルを止めているリベットを揉んで(削って)この追加パネルを取り外し、びっしり発生した錆を落とし「エスコ」(浸透型エポキシプライマー)を塗布します。ボディ側と、この張り合わせパネル側どちらもです。そしてそれが乾かないうちにまた元に戻します。エポキシ系のプライマーはそれ自体が強い接着性を持っているので、このままくっついてしまいます。そしてリベットも元と同じ箇所(穴)に打ち込み元と同じ様時固定します。
そしてさらに連続した作業で、その上からエスコを流し込みます。鉄板合わせ目隙間にもどんどん入れます。そして隙間が埋まったら、さらにそれが乾かないうちに「ガラスクロス」を上から被せ、そしてさらにその上からまたエスコを流し込みます。これで大きい穴も小さい無数の穴も全て埋まります。掲示板でご質問のあった「ガラスクロスと組み合わせる樹脂はポリエステルに限らない」の方法になります。防錆処理と穴埋め&補強の全てが同時に行えます。紹介した知り合いの鈑金屋さんも既に実践済みで、相当気に入っていました。DIYレストアでも超お勧めの方法です。
ちなみに「ガラスクロス」と「ガラスマット」は違います(商品名かも知れませんが…)。
「ガラスクロス」は縦横の方向に綺麗に編んである物で、「ガラスマットはランダムな方向に繊維が並んでいる物です。エスコの様なエポキシ樹脂は粘度が高く(固く)流動性が悪いので、浸透し易い「ガラスクロス」の方が相性が良いと思います。

2006/02/11
 
jpg画像 456GT 本塗り後状態(img25.jpg) -25- 456GT 本塗り後状態

ボディ本塗りが終わった直後です。この後強制乾燥(60℃40分)にて塗膜が乾燥硬化したら次にバンパーを塗ります(が、画像撮ってません…。すいません…)

こちらも来週中には完成予定となります。来週早々から磨き工程に入ります。
仕上がり楽しみにお待ち下さい。

2006/02/11
 
jpg画像 フェラーリ456GTも塗装完了しております。(img24.jpg) -24- フェラーリ456GTも塗装完了しております。

ご依頼内容としては、右クォーターパネル(リヤフェンダー)ベースコートにある傷ムラの処理と、リヤバンパークイックスポット(部分的な補修)になりますが、この二つを同時に行うと仕上がり的に少々問題があるので(出来ない事はありません)本塗りは別々に行います。最初はクォーターパネルです。こちらは先日もお話した通り、問題の起きていた箇所の剥離作業は必要ありませんのでサフェーサーも塗布しておりません。
クォーターガラスも取り外す予定でしたが、クォーターガラスモールが以外と簡単にモールアップ処理(モールの隙間に詰める専用具でモールを浮き上がらせる)たので脱着も無しです。仕上がり的には問題なく出来たと思います。

2006/02/11
 
jpg画像 AUDI A4 本塗り完了(img23.jpg) -23- AUDI A4 本塗り完了

こちらも大変お待たせ致しました。マニアックなカラーのA4組み付けもほぼ終了しております。この色、英国っぽいですね・・・。

ドアトリム(内装)のクリップが6個程破損したので現在これの部品待ちとなります。あとお伺いしてなかったのですが、フェンダーサイドマーカー(ウィンカー)も破損しておりましたのでこれもついでに発注しておきました。もしご不要でしたらうちの在庫品にしておきますので問題御座いません。完成時のご連絡の際に確認させて頂きますのでご検討の程宜しくお願い致します。部品到着は火曜日か水曜日になると思います。
遠方よりの御来店になりますので、来週辺りでのご予定立てて頂ければ幸いです。ちなみにお預かりは構いませんので急がなくても大丈夫です。
それでは仕上がり楽しみにお待ち下さい。


2006/02/11
 
jpg画像 S20 ヘッドカバー結晶塗装も完了しております。(img22.jpg) -22- S20 ヘッドカバー結晶塗装も完了しております。

こちらも本日完成です。大変お待たせ致しました。
前回の仕上がり気に入って頂けたようで今回も2個まとめてのご依頼になります。ご贔屓有難う御座います。

結晶塗装でのオリジナルオーダーカラーは(結晶塗装に限りませんが)その場での目調色になるので「前回と同じ色に」とのご依頼は非常に難しいのですが、小分けした塗料が残っていたのでそれを基にして色を作成出来たので本当に助かりました。

明日の土曜日は出勤する予定ですが、途中留守にする時間があります。プロフィット都筑店だった所に残していたコンプレッサーとバイク取りにいかねばなりません。本当に車に乗るのか微妙な所ですが…(多分100キロ以上あります…)
ちなみにこのコンプレッサー、業者さんに売る予定ですが、まだ決定では無いのでご希望の方にはお譲りします。詳細としては、

・200V
・うるさい
・BANZAI製
・10年くらい前の物
・大きい重い(長さ1.5メートルくらい)

です。100Vエアードライヤーもセットで付けて5万円ですが、取りに来られる方のみ限定なのでちょっと難しいと思います・・・。ご希望の方は早めにご連絡下さい(ちなみに一年動かしていないので動作確認してからになります)

話はずれましたが、来週完成のご連絡させて頂きます。仕上がり楽しみにお待ち下さい。

2006/02/11
 
jpg画像 YAMAHA R1完成しております。(img21.jpg) -21- YAMAHA R1完成しております。

ご連絡頂き有難う御座いました。無事塗装完了しております。写真が上手く撮れなかったので良いのが無かったです・・・。すいません・・・。
ご要望通り深いブラックになっております。

FRPパーツながら、出来具合は良い状態だったので、サフェーサーを塗布しなかったアンダーカウルの仕上がり具合も上々になっていると思います。是非楽しみにお待ち下さい(水曜日で一応ご予約承っております)

2006/02/11
 
jpg画像 Ferrari456GT 入庫(img20.jpg) -20- Ferrari456GT 入庫

掲載お待たせ致しました。先日はご足労頂き有難う御座いました。
こちらは先日マラネロでお世話になりましたオーナー様のもう一台のフェラーリです。
今回のご依頼としては、クォーターパネルのクリアー下にペーパー目が発生しているのでそれの修復になります。
原因はある程度解りました。ベースコートにスジ状に発生した模様は「深いペーパー目」では無く、ベースコート表面のみの極軽い傷で、これによりベースコートメタリックに無数のスジが見えてしまうと思われます。恐らくベースコート塗装中にペーパーを掛ける「中研ぎ」によって起きたものと思われます。そして塗装自体は、その周りの部分的な補修「スポット塗装」が行われている為、クリアーのボカシ際がはっきり見える状態です。私が嫌いな修理内容の一つで、外板パネルの目立つ箇所でクリアーをボカシてしまうとこうなります。新車補修では修理費が捻出出来ない為、この様な補修方法が頻繁に行われたりします。以前(10年以上前ですが…)メーカーのPDIセンター(新車点検&整備する工場)にこの問題の対策をしに行かされた事がありますが、ボンネットのど真ん中を部分的な補修で行う事が日常茶飯事だったりしていました。恐ろしい光景です…。

こちらの作業は既に開始しております。問題が解ったのでむやみに下地を削る事は辞めました。勿論こちらの作業は見積もり内より削除致します。仕上がりまでもう少々お待ち下さい。

2006/02/08
 
jpg画像 ピンボケですが・・・。(img19.jpg) -19- ピンボケですが・・・。

溶植によって極小の凹みが出来た箇所(一ミリ未満)はその内部まではサンダーでは処理出来ないので、いつも通りスポット的にサンドブラスト処理をし酸化した皮膜を取り除きます。そして全体的にはダブルアクションサンダー#80で研磨し、鋼板表面全ての素地調整が完了します。そして脱脂後直ちにプライマー(スタンドックスレッドブラウン)を塗布し、この日は完了します。板金作業は途中まで私がやっていましたが、いつもの鈑金屋さんが到着したので引継ぎをお願いします。ちょっと組み付け途中の他の車(業者さんのミニ)があったので助かりました。ちなみにこの鈑金屋さん、アウディは80・100の時代から多く手掛けているので色々と良くご存知です。「アウディは昔から面倒な作りしてますよね。でも今のは割と楽になりましたね。」との事です。心強いです。

あ、雪が積もってきてしまったのでそろそろヤバイです。
また更新しますので是非楽しみにお待ち下さい。

2006/02/07
 
jpg画像 AUDI A4 ドア修正(img18.jpg) -18- AUDI A4 ドア修正

凹みの修理方法としては、凹んだ箇所を出しながら高い箇所を叩くのが基本となりますが、その方法は色々とあります。
今回は「波状ワイヤー」なる、波の形をした直径2ミリのワイヤーを凹み線に沿って溶植し、一度に引っ張り出す方法を取ります。画像は10cm程で部分的に引っ張っていますが、最初は長いまま全体的に引っ張ります。厳密には「引っ張りながら叩く」で、引く力を掛けながら、高い箇所を叩いて上げます。叩く事によって低い箇所が出てくる訳です。今回の様にプレスラインが少ない一枚物のドアパネル修正では「伸びてべコベコ」になってしまうのが最も怖い事です。溶植する事の良い点は、熱が加わるので同時に「絞り」が行える事です。凹みを修正しながら伸びた鋼板を縮めてあげられます。火(熱)が入っているので錆び易い状態になっていますが、表裏共に適切な素地調整・防錆処理が出来れば問題ありません。裏からドリーを当ててのハンマリングに拘る必要は無いと考えます。べコベコになってからでは手遅れですし…。
引っ張る行為も、同じ箇所ではその部分だけが飛び出て来てしまうので溶植箇所はどんどんと変更して全体的に平滑に出してあげます。

ちなみに画像ではチェーンが掛かって大袈裟に見えますが、手で引っ張りながら叩くよりもチェーンブロック(通称ガッチャ)等で一定の力で引きながら、丁寧に高い箇所を殺してあげる(叩いて低くしてあげる)方がより正確にラインを復元出来たりします。

2006/02/07
 
jpg画像 AUDI A4 ドア損傷状況(img17.jpg) -17- AUDI A4 ドア損傷状況

画面「黄色」の箇所が凹んだ箇所です。赤い箇所は「高くなった」箇所になります。この様に凹んだ箇所は鉄板が伸びて周りは逆に高くなります。凹んだままパテを付けてもオリジナルのラインには戻りません。それどころか、鋼板が伸びて面積が大きくなっている為、ドアパネル全体の「張り」が無いのです。押すと「ペコペコ」と音を出して簡単に歪みます。
特に今回のように、同一パネル内で上下横方向同時にに一直製に押し擦った損傷だと、上下のラインの真ん中は大きく膨らんでしまいます。元々ドア中央が膨らんだアウディA4のラインが、より大げさな感じになってしまっています…。

2006/02/07
 
jpg画像 R1 FRP亀裂修理(img16.jpg) -16- R1 FRP亀裂修理

部位的に弱い箇所だったので何かしらのストレスで亀裂が入ってしまった模様です。この修正の作業手順としては以下の通りになります。

1.ゲルコート研磨(ガラスマットを貼り付ける厚み分を掘り下げます)

2.シュワミックス(速乾性ウレタン系接着剤樹脂)を塗布後、浸透型のガラスマットを貼り付け、その上から再度シュワミックスを塗布します。通常ポリエステル樹脂(リゴラック)を塗布しますが、範囲的に小さいので速乾性の樹脂を使用しました。リゴラックよりも強度があるので性能的にも良いと判断します。

3.硬化後、はみ出た分のガラスマットをカットし、研磨にて大まかなラインを成型します。

4.ポリエステルパテを塗布し、研磨します。

5.再度部分的にサフェーサーを塗布します。

現在ここまでの状態です。予定としては明日には本塗りしたいと考えております。本塗り後の掲載楽しみにお待ち下さい。

2006/02/06
 
jpg画像 YAMAHA R1 サフェーサー塗布(img15.jpg) -15- YAMAHA R1 サフェーサー塗布

先日はわざわざ御来店頂き有難う御座いました。作業進んでおります。が、少し問題が起きました。オーナー様もご存知の通り、この製品はFRPで、とにかく「薄い」のです…。アッパーカウルの弱い部分に「亀裂」が発生していました。極めて細かい亀裂で下地処理(ゲルコート研磨時)に気付かず、サフェーサーを塗り終わって乾燥硬化した時点で気付きました。なので再度下地処理を行っています。

詳しくは後述します。

2006/02/06
 
jpg画像 R33 GT-R  本塗り完了(img14.jpg) -14- R33 GT-R 本塗り完了

実はかなり前に完了しているのですが、サイドステップカバーが届きません。今メーカーで作っている模様です。

一度届いたのですが、二箇所に傷が見られたので取り替えて貰いました。カラード(塗装済み)製品なので傷はあり得ません。しかしこんなに長くなるとは…。到着予定は2月14日となっております。その他組み付けも完了しておりますので、完成予定はその辺りとなります。お待たせして申し訳御座いません。

ちなみに後日アライメント調整(確認)もしますが、これは外注依頼となります。
このアライメント調整(確認)をする為の「アライメントテスター」がもしかしたら手に入るかも知れません(手に入らないかも知れませんが…)。リフトに設置出来る奴で、何かコンピューターが付いているらしいです(全然詳細も不明ですが…)。いつになるのかも解りませんが…。


車両完了次第メールか電話にてご連絡しますので何卒もう少々お待ち下さい。

2006/02/06
 
jpg画像 R33 GT-R  本塗り前(img13.jpg) -13- R33 GT-R 本塗り前

日記掲載が大変遅れましたが、実はほぼ完了しております。なので途中工程の紹介になります。
ライン形成はやはり大変な作業でしたが、オリジナルラインを忠実に再現出来たと思います。

工程としては、ポリエステルパテ(ヘラ付け)2回で大まかなラインを出し、その後の複雑なラインはヘラ目を出したく無いのでスプレーパテ(これもポリパテですが)2回での作業となりました。そしてサフェーサーも二度打ちして複雑で微妙なラインの再現に至りました。パネル裏側の防錆処理も行っているので今後錆やブリスター発生の起こる可能性は非常に低くなります(時間経過してみないと解らない事なので言い切れる事ではありませんが不安に思われなくて大丈夫です)

ちなみに前記した「パテが痩せる事はあり得ない」との事ですが、私的見解では(実際にデータも取っていますが)、やはりその通りだと考えています(ラッカー系では無く、ポリエステル系或いはエポキシ系)。パテは勿論、塗料材料も「溶剤」を含んではいるので、「乾燥硬化時」には溶剤分が揮発した分「目減り」はします。残った塗膜(パテ)は分子的に結合(三次元網の目構造)しているので、それ以上変化する事はありません(時間的には必要ですが)。削るのは勿論乾燥硬化後になるので「目減り」を意識する必要はありません。
なので私的な見解では「パテ痩せ」とは溶剤分が残ってしまった場合に起こる事だと考えます。恐らくパテの硬化時に熱を掛けていない場合に起こる可能性が高くなるのだと思います。熱を強制的に掛けてあげれば(60℃〜80℃)パテ内の溶剤分は塗料に比べると格段に揮発してくれる筈です。パテ痩せが起こる原因は材料的な問題よりも人為的な問題では無いかと考えます。
「パテ痩せ」の原因を幾つか考えてみると、

1.厚塗り…表面から溶剤分が抜けにくくなり、所謂「溶剤篭り」を起こしてしまう。ポリパテをやむを得なく厚塗りする場合は数回に別けて行うのが基本になります。(ちなみに「ポリパテ」とはポリエステル系のパテを指し、この中には板金パテ・ファイバーパテ・アルミパテと呼ばれるポリエステル系のもの全てを含みます)

2.自然乾燥・・・前記した「強制的な過熱」をしない場合です。基本的な加熱方法は、パテの硬化初期状態は自然乾燥をし、ある程度硬化反応を起こしてから(表面が硬化し始めてから)熱を上げていきます。最初から加熱し過ぎると鋼板の伸び加減が変わったり(鋼板が伸びた状態でパテが硬化してしまう)、パテの密着性が格段に低くなります(ポリエステル系の性質です)

3.巣穴の混入・・・パテ内部の巣穴と言うより、パテ表面に出来た多くの巣穴によって、その上に塗布する「サフェーサー」の吸い込みにより「サフェーサーの痩せ」が起こると考えます。見た目はパテの部分が艶引けするような感じに見えるので「パテが痩せた」と勘違いしてしまいます。粘度の高いサフェーサーなどは巣穴の奥まで入ってくれないので起こり易いと感じます。

4.チヂレ・・・ポリエステル系溶剤はウレタン系よりも強く、パテを付ける下地の状態が悪ければ下地を侵してしまう「チヂレ」を起こします。パテの厚みがあるのでその問題は見えなくなってしまうのですが、パテの下では塗料のチヂレによって塗膜が崩壊したりします。「グニュグニュ」した状態で既に密着性もかなり落ちています。なので、パテを付ける面に塗膜を残してはいけないのが常識な作業になります。しかしいつも記載している通り、パテ自体に化学的な防錆硬化は無いので、パテの下に塗れる防錆塗料が必要になってきます。それが可能なのがエポキシ系のプライマーや、スタンドックスレッドブラウンだったりする訳です。

これらが全てではありませんが、それらを全て考えて作業をしていれば、「パテが痩せる」なんて事はあり得ないと思います。10年前の材料であればまた考え方は違いますが、現代のパテは非常に優れていると思います。パテが「悪」と思われてしまうのは非常に残念です…(一般的な見方としてですが…)
これと同じように「コンパウンド」も「悪」と見られがちです(勝手な私的見解です)。「大切な塗膜を削ってしまう邪悪物」的に見られ、量販店に並ぶコーティング剤には「ノンコンパウンド」を前面に押し出してたりもしますが、性質と使い方を誤らなければ美しい塗膜の維持には必要不可欠な物だと考えています(説明も無いまま粗めのコンパウンドが含有されているものもありますが…)
なので、コンパウンドの良い面を沢山の方に知って欲しく「ポリッシング講習会」を開催しようと考えました。が、まだ先になると思いますので何卒もう少々お待ち下さい・・・。

2006/02/06
 
jpg画像 ミニ バッテリーボックス底蓋(img12.jpg) -12- ミニ バッテリーボックス底蓋

こちらの素材は、以前フロント部事故修理でお世話させて頂いた「アルファロメオ146」のボンネットから切り取りました。損傷を受けて部品交換&廃棄処分品です。所謂リサイクルです。

これの良いところは、既に亜鉛鋼板&エポキシプライマーが塗布されている事です。そんな優良品中々売っていませんので…。

ボディ本体の箱部分にスッポリ被さる大きさを計り、その一回り大きめにカットし、計った箇所を「影タガネ」なる物で打ち込みます。下にコンパネなどの木材を敷いて行えば鋼板がべコベコにならずに綺麗な箱蓋が出来上がります。DIYでも十分作成可能です。

曲げて旧塗膜が割れた箇所を削り落とし、ウォッシュプライマーを塗布しておきます。その後「3Mパネルボンド」で取り付けます。溶接だとまた腐る恐れがあるので今回の修理ではパネルボンディング工法を多様する事にします。まだまだ時間掛かりそうですね…。

2006/02/02
 
jpg画像 ミニ マークU トランクルーム内バッテリーボックス(img11.jpg) -11- ミニ マークU トランクルーム内バッテリーボックス

リフトに上がったままのミニマークUです。トランクフロアーはそんなに悪い状況では無いのですが、バッテリーが入る場所(現行型も同じです)は腐ってボロボロでした。このままではバッテリがー地面に落ちるのも時間の問題だったでしょう…。

幸いにして底部のみの腐食だったので、腐った箇所はさっぱり切り落とし、作成したパネルを貼り付ける事にします。貼る箇所の旧塗膜を剥離し、浸透型エポキシプライマー「エスコ」を塗布しておきます。穴から向こう側が良く見えます(当たり前ですが)

2006/02/02
 
jpg画像 マラネロ フェンダー裏側(img10.jpg) -10- マラネロ フェンダー裏側

フェンダー損傷箇所の裏側は覗けば見える箇所なので、パテに頼らず念入りに叩き(叩いたのは鈑金屋さんです)凸凹しないように気をつけました(表側は勿論パテを使っています)。その上に純正状態と同じ質感になるようにアンダーコート(ボディーシューツ)を塗布します。勿論ウォッシュプライマーも塗布しての重防錆処理となっております。

2006/02/02
 
jpg画像 マラネロ フェンダーボルト処理方法(img9.jpg) -9- マラネロ フェンダーボルト処理方法

「修理した事が解らないように」との強いご要望からこのような処理を行っております。以前やはり他のお客様で「高畑さんが見てボルト外したかどうか解らない仕上がりに」とのご要望により行った事がありますが、その理由として「じゃないと仕事が手に付かない」であり、その職種がパイロットだったりするので、それは人命にも関わってきてしまう恐れがありました(大袈裟ですが、どの車もオーナー様方々にとっては計り知れない程大事にしている事と思いますので…)

ちなみに工程的には難しい事ではありません。手間が増えるだけなのでご依頼があれば勿論承ります(勿論追加料金は発生するのですが…)。

1.先日紹介した通り、ボルトについた旧塗膜を剥がします。ボルトには刻印が打っていたりするので、サンダーで削るだけでは文字が消えてしまいますのでサンドブラスト処理或いは剥離剤の使用になります。前者の方が望ましいと思われます。

2.ボルト&ワッシャーにプライマーを塗布します

3.ボディ側、ワッシャーの跡が付いた箇所を研磨にて平滑にし、こちらにもプライマーを塗布します。今回は旧塗膜が厚かったので、その上にサフェーサーも塗布し平滑にします。

4.そしてボルト&ワッシャーを取り付けつます。どちらも足付け処理をしておきます。薄膜&高密着性を保持しているので締め付けても塗膜は「グニュッ」とはなりません。

5.塗る範囲のマスキングをします。

6.そして本塗り(トップコート)。そして乾燥です。

塗った箇所は真新しい感じになってしまっているので、風化させてさらに「リアル」にしたい場合は、水や油を塗布してその上に砂を振り掛けて数週間放置すると違和感無くなると思います(わざわざそんな事をする方は居ないと思いますが…)

ちなみにジャガー(現行型)などでは、このフェンダー内部辺りはトップコートが隠蔽しきっていない為、下色(アンダーカラー)の状態にベースコートがミストっぽくなっていてクリアーは半艶っぽくなっています。ジャガーに限らず最近の車は大体そうですが、フェンダー交換の際にはそれも再現したりします。

2006/02/02
 
jpg画像 フェラーリ575マラネロ完成!(img8.jpg) -8- フェラーリ575マラネロ完成!

大変お待たせ致しました。本日最後の部品(エンブレム)が到着しついに完成です。お待たせして申し訳御座いませんでした。
後は洗車後に各部のタッチアップ処理を行います。

事故の損傷は拭える仕上がりに出来たと思います。是非楽しみにお待ち下さい。改めて明日(本日)完成のご連絡させて頂きます。

マラネロ無くなるのは少し寂しいです。通りすがりの小学生が良く「あ、マラネロだ!」とビックリしています(と言うより、良く知ってますよね…)。ちなみにこれ一台で新築一戸建てが買える金額するみいたいです…(私は全然知りませんでしたが…)。

2006/02/02
 
jpg画像 AUDI A4 フロントフェンダー板金終了(img7.jpg) -7- AUDI A4 フロントフェンダー板金終了

ドアの板金はまだまだ時間が掛かると思われますので、フロントフェンダーのみ本日一気にサフェーサー(防錆処理)まで進めます。

いつも通り、板金(叩き)完了後にスタンドックスレッドブラウン(プライマー)塗布、スタンドックスポリパテ塗布&研磨、フェザーエッジを綺麗に出してマスキング完了、この後ウォッシュプライマー(デュポン820R)を塗布し、そしてプライマーサフェーサーで大きく覆います。「重防錆処理」の完了です(一般的な防錆処理としては、最後の「プライマーサフェーサー」のみの場合が多いのでこの様に呼んでいます。厳密にはちゃんとした定義があります。以前の日記内に説明があります)。

ちなみにこちらのオーナー様、以前よりこちらの日記をチェックしていたとの事です。ご贔屓有難う御座います。
最近では自社ホームページを持っている板金塗装店も普通になり、当店のサイト新規発見率&メールの数も減って「飛び込み」的な方が少なくなっていると思われますが、相変わらず訪問者数は変わらないので、恐らく殆どが「常連さん」状態になっていると思われます。ありがたい事です。今後とも日記続けていけるようがんばります。

2006/02/02
 
jpg画像 AUDI A4作業状況(img6.jpg) -6- AUDI A4作業状況

先日は遠方よりの御来店有難う御座いました。また日記掲載大変お待たせ致しました。作業は既に進行しております。

こちらのアウディの損傷状況としては、ボディ右側面の損傷で、フロントバンパー・フロントフェンダー、フロントドア、リヤドアに至るまで、上下二本の筋がボディに食い込んだ感じです。オーナー様自信では無く、ご家族の方の運転だったそうで、一報を聞きつけたオーナー様は仕事も手に付かず単身赴任先より飛ぶ様にやって来られました(との事です)。心中お察し致します。

オーナー様自信、相当自家塗装がお好きな様で、コンプレッサーやスプレーガン(しかもIWATA)、ちょっとした塗装ブースまでもがあるそうです。羨ましい限りです(私も趣味的で良いので塗装は死ぬまで続けたいですので…)

先週の土曜日からコミキ(うちの従業員です)が風邪でダウンしているのでちょっと全体的に遅れ気味です。インフルエンザでは無いとの事ですが、39度の高熱が続いているそうです(途中出勤はしてたりしますが全く身動き取れてません…)。とりあえずはいつも通り現場14時間労働で補っていますが、ここ5日間スプレーガン握っていないのが不満です(下地では塗ってますが)。

そんな訳で先週末からは、業者様からの仕事で前後の車に挟まれてしまった車両のフレーム修正&板金、そして昨日からようやくアウディ板金に取り掛かりました。ドアの損傷が大きいのでとりあえずはフロントフェンダーの凹みを3箇所修正です。どれもプレスラインが潰れてしまった状態でしたが、部位的に叩き易い箇所なので助かりました。
ちなみにフロントバンパーは取り外さない予定でしたが、残り4本ボルトを外すだけの状態だったので外してしまいました。勝手にやった事なので勿論追加請求は致しませんし、仕上がり的にも気分的にも良くなる筈です(出来てはいませんので言い切れない言い回しですいません…)

2006/02/02
 
jpg画像 フェラーリ純正ボルト(img5.jpg) -5- フェラーリ純正ボルト

メーカー純正かどうかは全くの不明ですが、フロントフェンダー上部を止めている10ミリのボルトです。フェンダー交換は免れたのですが、一番先端のみチリ調整の為回しました。なのでボルトに付いていた塗膜がグニュっとなってしまったのでサンドブラストにて全て剥離します。これにプライマーを薄く塗布し、取り付けてから本塗りします。塗膜が薄ければグニュッとなり難くなります。
こうすると、ボルト外したかどうかの区別は殆ど解らなくなります。結構面倒なのですが…。

ちなみにマラネロはフェンダー内部の塗装も完了しております。これも結構時間掛かってしまいましたが、損傷部裏側も見た目解らなく仕上がっております。残るはバンパー裏側とバンパー下部です(艶消し黒仕上げ)完成までもう少しですね。

ちなみに最近プロフィット日記内で専門的な用語(言語)が多くなってきたので、簡単に説明させて頂きます。結構面白いと思います。

「焼く」・・・本当に焼く訳では無く、加熱強制乾燥(硬化)する事を指します。大体60℃〜80℃くらいです。「これ焼いたか?」「焼き過ぎるなよ」などと使います。

「焼き甘」・・・焼きが甘い事で、所謂「硬化不十分」です。「オイ、これヤキアマだろ」「随分ヤキアマだなぁ・・・」などと使います。

「色を入れる」・・・何に入れる訳では無く、「色を塗る」事を指します。主に着色の事で「ベースコート」の事を指し、クリアーの事ではありません。「もう色入ったか?」とか「色の入りが甘いなぁ」などと使います。

「染まりが悪い」・・・ちなみに自動車塗装(塗料)は「染料」では無く「顔料」が基本なので、厳密には「染まる」は間違いなのですが、業界では「染まる」と表現します。「染まり」とは「隠蔽」の事を指し、「随分染まりが良い色だ」=「隠ぺい力が強い色だ」となります。「この色は随分染まりが悪いな」などと使います。

「色が決まる」・・・何色にするかを決める事では無く、調色が完了したかどうかを指します。「色が決まらない…」とか「色が決まった!」などと使います。ちなみに「染まりきった」(隠蔽しきった)との意味合いもあります。「色が決まらない」は「色が染まらない」との意味もある訳です。

「足付け」・・・塗装する下地処理として、傷を無数に付けて塗料の密着性を高める作業です。上に塗る塗料によって番手(荒さ)を変えます。サフェーサーであれば#240〜#400くらいで、上塗りであれば#800〜#1200くらいになります。塗料自体は接着剤でも何でもありませんので、これをしないと簡単に剥がれたりします。

「足が付かない」・・・証拠隠滅の事では無く、「足付けし難い」を指します。バンパーなどに塗ってある軟化剤の入った塗膜や、現行型ベンツの「耐擦傷性クリアー」などは傷が付き難い反面、足付けもし難くなる訳です。

「色が飛ぶ」・・・実際に塗料が飛ぶ「ミスト」の事も指しますが、「退色」する事も指します。鮮やかな赤などに使われる有機顔料は退色もし易くなります。色褪せたアルファロメオの赤を見たときは「このアルファ、随分色が飛んでるな」などと使います。

「塗料が重い」・・・実際に比重が大きい訳では無く、「塗料粘度」が高い時などに使います。「塗料粘度が高い」=「塗料が硬い」となり、塗り難くなります。スプレーする際出難くなるので重い感じがする訳です。「このサフェ随分重いな」とか「今日は寒いから塗料が重いなぁ」などと使います。

「切れないペーパー」・・・ちなみに「ペーパー」は「耐水ペーパー」の事で、所謂「研磨紙」の事を指します。「紙やすり」です。そして「ペーパー」を切るのが難しい訳では無く、「切れない」=「研磨力が無い」を指します。古くなったペーパーや粗悪品の事を言います。「こんな切れないペーパーじゃいつまで経ってもラインが出ないぞ」とか「随分切れるペーパーだなぁ」などと使います。「切れ味が良い」=「研削力が強い」となる訳です。

「シャブい」・・・前記した「重い」の逆で、塗料粘度が低い場合を指します。シンナー希釈をし過ぎた場合などで塗料がシャブシャブした感じが語源と思われます(私的見解)。「随分シャブくしたなぁ」とか「これじゃシャブ過ぎて垂れちゃうよ」などと使います。

などなど、初めて現場に立つ人間には意味不明な言語が多過ぎるのですが、これに慣れてしまい日記内で意味不明な説明となってしまいがちです。
まだまだあるので今後また時間見つけて掲載致します。



2006/01/28
 
jpg画像 マラネロバンパーも本塗り完了しております。(img4.jpg) -4- マラネロバンパーも本塗り完了しております。

バンパーは新品の状態からプライマーサフェーサーが塗布されていましたが、下地の状態が良く無かった為に、バンパー一本下地処理をし直しました(研磨→サフェーサー全面塗布)。

バンパー下部は半艶のブラックになりますが、こちらは後日となります。新車時の状態としては、やはりホワイトの上に黒が乗っかる状態となっておりましたので、これも同じ状態(順番)に合わせます。

今後の作業としては、フェンダー内部の塗装、バンパー下部の塗装、バンパー裏側の塗装(艶消し黒)になります。

予定よりも長くなって申し訳御座いません。仕上がり喜んで頂けるよう努力致しますので何卒もう少々お待ちください。

2006/01/27
 
jpg画像 フェラーリマラネロ塗装完了!(img3.jpg) -3- フェラーリマラネロ塗装完了!

こちらも大変お待たせしております。先ほど無事本塗り完了致しました。が、まだまだやる事が残っているのでもう少々時間掛かると思います。お待たせして申し訳御座いません。

塗色はBIANCO、カラーコードは100になる珍しいホワイトソリッドカラーです(部品屋さん曰く内装も相当珍しいそうです)。
当初はフェンダー交換も考慮していましたが、板金での修正になったのでオーナー様の気にされていた「パネル間の色違い」も解消出来たと思います。フェンダー内でベースコートのボカシを行い、クリアーのみパネル一枚での「2コート塗装」が可能となりました。画像を見ると解ると思いますが、ドア寄りの方に色は飛んで(塗装して)おりません。
今までのフェラーリであれば1コートソリッドが基本だったのですが(ROSSOのみを知るだけですが…)、こちらは新車塗膜が2コートでの構成になっております。
ちなみに既にパネル間での色違いは存在していたので、「極力ドアに色を近づけてフェンダー一枚全てに色を入れて(ベースコートを塗布して)もっと良くしよう」と考えていたのですが、調色をしていて気付きました。ドアの上部と下部で色が違うようです…。ドアの下部の方が「スカシ」が暗い感じです。これの理由としては、恐らく染まりきっていない(隠蔽しきっていない)事だと思います。ベースコート下のプライマー色が濃いグレーな為です。これは結構最近では良くある事なので安心して頂いて問題御座いません。低隠蔽色の殆どの車両がこれにあたります。有名なところではVWのNewビートルなどはかなり酷いです…。
近年の傾向として「環境問題」があるので、「車一台に使う塗料量」を少なくしなければならないのです。またレース車両などでは車体重量を抑える為に昔から「塗料は1キロ以内で」なる指定があったりは良く聞きます(「1キロ」は勝手な想像です)

2006/01/27
 
jpg画像 Z33 塗装完了!(img2.jpg) -2- Z33 塗装完了!

大変お待たせ致しました。Z33無事塗装完了しております。本日磨き工程も完了し、ヘッドライトとフロントバンパーを組み付けた状態となっております。早ければ明日には完了予定です。

先日も記載した通り、新車塗膜がかなり柔らかい為(今までに感じた柔らかさとは違います…)、下地処理として念には念を入れて「サフェーサーの二度打ち」を行いました。一回目のサフェーサーでラインを出し、二回目の低溶剤型のサフェーサーでシールする、です。

オーナー様より「納期やコストよりクォリティを優先して下さい」とのメールが先ほど届きました。お心遣いありがとう御座います。
仕上がりは喜んで頂けるよう毎回努力しておりますが、私的な見解では「新車以上」は難しいと感じております。逆に簡単にこれが言える方が疑問だと感じるのですが…(私的見解です)
新車塗膜以上に得られる物もあれば、劣る事もあると思います。「新車以上の仕上がり」の定義は非常に難しいとも考えられますし。
しかし今回の塗装によって、今後今までよりも飛び石傷が付き難くなればと思います。その可能性は高いと感じております(はっきりとした事では無いのでこれも言い切れる事ではありませんが)。

完成までもう少々です。仕上がり楽しみにお待ちください。

2006/01/27
 
jpg画像 祝☆プロフィット日記2006オープン(img1.jpg) -1- 祝☆プロフィット日記2006オープン

プロフィットのウェブサイトは基本的に私(高畑)が運営しているのですが、「隠れウェブマスター」なる人物(元上司)に色々と助けて頂いております。元々は自動車のメカニック(以前マセラティのヘッドカバー外して頂いた時に日記登場してます)なのですが、今はPCのシステムエンジニア(だと思いますが…)をやっています。今回の2006年ページも作成して頂き、メニューまで勝手に変更してくれていました。ビックリです。いつもいつも本当にありがとう御座います。
他にも、社内のLANを構築して貰っている方や(元同僚。以前プジョー306の修理日記掲載で登場)、日記内作業内容の間違いなどを素早く指摘して頂ける方(オートサプライヤーさんです)などなど、色々な方々にサポートして頂きプロフィットは成り立っております。この場を借りてお礼致します。これからも何卒宜しくお願い致します。

2006/01/27
 

My Memory(It's Free!)