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Pro_Fit Diary 【プロフィット日記 2012】

ここではプロフィットで最近行った作業内容やお預かりしている被塗物を紹介させて頂きます。
作業進がそのまま掲載されるとは限りませんのでご了承下さい。

他にも以前のプロフィット日記をご覧になれます。

■プロフィット日記2005 …以前のプロフィットで、この頃は小物では無く「自動車板金塗装屋」でした。欧州車をメインに扱っていましたね。

■プロフィット日記2006 …こちらも以前のプロフィットの頃でここで一旦閉鎖となります。MINIのプチレストアもやりました。

■プロフィット日記2008 …プロフィットが「小物塗装」として再稼動し始めてからになります。まだ先が見えていない頃でした(笑)。

■プロフィット日記2009 …この年からは色々塗らせて頂きました。自動車部品以外のご依頼品が増えた年でもあります。

■プロフィット日記2010 …自動車パーツではテールランプの「スモーク塗装」が増えまして、メガネや自転車フレームなどのご依頼も増えた年でした。

■プロフィット日記2011 …テールランプの「レッドキャンディー+スモーク」が増えた年でした。自転車フレームも多いですね。

■プロフィット日記2012 …究極に忙しい夏でした。確か三ヶ月待ちの状態にまでなったかと・・・。

■プロフィット日記2013 …そして現在進行形のプロフィット日記です。相変わらず稚拙な文ですがご容赦下さい…。



■プロフィット旧社外記 …仕事とは関係ない個人的なブログのようなページです。2012年までがこちらとなります。

■プロフィット社外記 …現在進行中の社外記です。仕事とは関係の無い作業や趣味を紹介しています。フランクな言動にはご容赦下さい。


基本的に文章の見直しはしていません。乱文・誤字・脱字がひどいですがご辛抱下さい。スピードと量を優先しています。

ページ内での最新の情報は上段になります。下になると古くなり、「Next」のボタンを押すとさらに以前の情報をご覧頂けます。

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jpg画像 シグナスのレンズ3点 スモーク塗装 本塗り完了です!(img2383.jpg) -2383- シグナスのレンズ3点 スモーク塗装 本塗り完了です!

そして無事本塗り完了です。お待たせしました!

手前のテールレンズは薄く見えますがこれはブースの蛍光灯の明かりが透過しているのでそう見えるだけで実際はもっと濃いです。奥にあるウィンカーレンズが実際の濃さですかね。

ちなみに今回のスモーク濃度は「濃い目」で承っておりますが、実際にそこまでの濃さだと危険極まり無いですので一歩手前で止めてあります。「標準濃度より若干濃く」といった濃度で、今回一緒に塗っているデミオのテールランプと同じ濃さです。これでも十分に濃いですのでご安心?下さい。本当の「濃い目」の用途としては何か失敗した時に内部を完全に隠したい場合くらいですので。


完成したら改めて画像紹介しますので、マスキングテープが張って無い状態だったらまた見た目は変わると思います。既に強制乾燥は終えていますので今週完成予定です。
どうぞもう少々お待ち下さいませ!

2012/12/20
 
jpg画像 シグナスのレンズ 本塗り前(img2382.jpg) -2382- シグナスのレンズ 本塗り前

紹介が遅れていますがこちらも昨日中に無事本塗り完了しておりますのでご安心下さい。

画像は本塗り前の状態で、マスキングテープが張ってあるのはレンズの裏側ですので気にしないで大丈夫です。

よく脱脂清掃しエアーブローをしてホコリを飛ばしたらプラスチックプライマーを塗っていよいよ本塗り開始です。

2012/12/20
 
jpg画像 メルセデスW204クーペフロントグリル 付属部品も本塗り完了です!(img2381.jpg) -2381- メルセデスW204クーペフロントグリル 付属部品も本塗り完了です!

スリーポインテッドスターもマットブラックになっています。

見た目だけならば「缶スプレーの艶消し黒」でも同じように仕上げられます。またメッキ用の下地処理も今回程大袈裟では無く、ミッチャク○ンなどの缶スプレーを使えば良いのかも知れません。それであれば自家塗装でも可能ですから費用も今回の1割以下で可能です。

それはそれで構わないと思いますし(私もやって来ましたから)、ただそれじゃ駄目だと思う方も居らっしゃるので当店が成り立っている訳でもあるんですよね。しかも今回のこのオーナー様は車を乗り換えてまた以前と同じような今回のご依頼ですし(笑)。有り難い限りです。


それでは完成しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

2012/12/20
 
jpg画像 メルセデスW204クーペフロントグリル 付属部品も(img2380.jpg) -2380- メルセデスW204クーペフロントグリル 付属部品も

メッキモールなどの付属品も勿論一緒に塗っています。

2012/12/20
 
jpg画像 メルセデスW204クーペフロントグリル 本塗り完了です!(img2379.jpg) -2379- メルセデスW204クーペフロントグリル 本塗り完了です!

そして無事本塗り完了です。画像では塗り終わってから既に強制乾燥を行った状態で艶も消えきっているのが解かると思います。単に黒を塗っただけでは無くちゃんと艶消しクリアーを塗っていますのでご安心ください。勿論艶消しクリアーは2液ウレタンですから耐候性・耐擦り傷性・耐薬品性に優れています。さすがに缶スプレーとは違いますので(お金も違いますから…苦笑)。

2012/12/20
 
jpg画像 メルセデスW204クーペフロントグリル 本塗り準備完了です(img2378.jpg) -2378- メルセデスW204クーペフロントグリル 本塗り準備完了です

組み付いた状態だと「一個」の部品ですがそのまま塗るのは少々男前過ぎるので、塗る時はこんな感じで分解して塗るのが普通です。分解しないと塗れないって訳では無く、どういった仕上がりを求めるかですからね。例えば中古車の仕事で元受さんから「1万円で塗ってくれ」って言われて断る事が出来なければ分解せずにそのまま塗るしかないですからね。後にケツを拭く人間が気の毒でなりませんが…。


黒い部品は未塗装で樹脂の素地が剥き出しの状態ですからプラスチックプライマーを塗っておきます。

2012/12/19
 
jpg画像 デミオのテールランプ 下地処理(img2377.jpg) -2377- デミオのテールランプ 下地処理

そしてこちらも同時に進行しています。デミオ用の社外品テールランプで、下で紹介したシグナスのレンズ同様既にスモークが掛かっています。

画像では結構黒く見えますが実際にはもっと薄くて、オーナー様的にはやはりちょっと物足りなかったようです。今回は「標準濃度より若干濃い目で」といった濃さで承っております。

自動車のレンズはバイクとは違って一般的に土台部分からは剥がせない構造になっているので土台部分全体をマスキングします。

2012/12/19
 
jpg画像 シグナス(スクーター)のレンズ 下地処理(img2376.jpg) -2376- シグナス(スクーター)のレンズ 下地処理

こちらもお待たせしております。シグナスの社外品スモークレンズですね。元々スモークのレンズなのですが思っていたより薄かったせいか今回「濃い目」で承っております。

スモークを塗るのは裏側ではなく「表」ですので裏側をマスキングしておきます。

ちなみに余程の事が無ければレンズを塗るのは「表側」です。理由としては裏側を塗っても綺麗には塗れないからですね。

スプレーガン塗装では「エアー」を使う事により塗料を飛ばしている訳ですから、空気が上手く流れない状況では綺麗に塗装するのは不可能なのです。
単に隠蔽させる塗装であればまだ何とかなりますが、テールランプのような「透過性」の塗装を行うにはムラが無いように均一に塗る必要がありますから、レンズ裏側の御椀状になった空気が行き止まりになる箇所を均一に塗るのは難しいのです。


マスキングを終えたら表方の表面に均一に傷を付けて(足付け処理です)塗る準備を行います。

2012/12/19
 
jpg画像 メルセデスW204クーペフロントグリル 下地処理A(img2375.jpg) -2375- メルセデスW204クーペフロントグリル 下地処理A

フィンの形がこんなですから足付け処理は結構面倒です。

が、ちょっと前まではこういった足付け処理に使う副資材は耐水ペーパーかスコッチしかなかったので、その時の大変さに比べれば全然楽なのでそんなに苦ではありません。使っているのは布状になった研磨材です。業界では有名なアシレックスですね。「アシ」は勿論足付け処理の「あし」の事です(多分ですが)。黄色いのは「レモン」と呼ばれて#800相当の番手となります。

指では太過ぎて細部の奥まで届かないのでヘラにこの布を巻いて作業します。


ちなみにこのグリル、届いた時には凄く油っぽかったので一度全てをアクリル洗浄液を貯めた洗浄槽に数日け置きしています。
油膜が残ったままでこういった足付け処理をすると油分が傷に入り込んでしまい余計事態を悪化させますので、そういった場合には「ウォッシュコンパウンド」と「スコッチ」を併用して作業します。

2012/12/19
 
jpg画像 メルセデスW204クーペフロントグリル 下地処理(img2374.jpg) -2374- メルセデスW204クーペフロントグリル 下地処理

昨日報告したように工場で使っているノートパソコンがクラッシュしまして、精神的にはかなり凹みましたが現場作業は滞りなく進行していますのでご安心下さい。あれはあれ、これはこれですからね。

メッキパーツは別工程で作業進行していますので、残りの部品を足付け処理して塗れるように準備をしておきます。

2012/12/19
 
jpg画像 BMW MINIのエアーダクトグリル塗装 完成ですA(img2373.jpg) -2373- BMW MINIのエアーダクトグリル塗装 完成ですA

先ほどの「新車の塗装」ですが、これはまさにピンキリです。実際私が勤めていたのは外資系自動車メーカーの集中センターでして、外注ではなくちゃんと正規の社員(何故か笑)で勤めていましたので一応は客観的に色々と見てこれたとは思っています。

外車の場合は日本に来た時に実はかなり手直しがされます(ただ近年の例えばドイツ車なら少ないでしょうが)。
新車補修は私の勤めていた会社の場合は「豊橋」にセンターがありまして、そこで陸揚げされた車体は全てチェックされ、何かしらの補修と磨き作業が行われます。確立は100%です(爆)。そのまま日本で走れるレベルの車体なんて一台もありません。

これは10年以上前の話ですが、当時一緒に働いていた同僚はその後某フランス系メーカーのまさにその陸揚げされた新車をチェックする仕事をしています。聞いた話ですが「あのままで乗れる人間の神経を疑う」との事でした。それくらいピンからキリまであるのです…。


ちなみに私が勤めていたセンターは基本的にはオーナーが付いている車体の「事故修理」が基本でしたが、立場が下な私の場合には新車補修が多かったです。時間が無い癖に面倒な仕事が多いからですね。オーナーが付いていない車体だと「ワランティ作業」といって、メーカー負担での修理になりますから無理な仕事が多いのです。

ちなみにかなり大きな面積の修理を行ったとしても「新車は新車」として販売されます。今はどうか解かりませんがそれくらいで中古車扱いはされません。しかも新車の修理は前記したように限られた時間の中でかなり無理をして作業しますから新車だからといって特別な修理をする訳ではありません。むしろオーナーが付いていない車の方が楽だったりしますからね(中古車の修理が安く出来るのもそう言う事です。

確かに登録さえされていなければ定義上は新車ですが、屋根まで交換した車を新車って言うのはちょっと微妙ですよね…(まあ昔の話です。今の自動車業界は知りませんので)。



と、すいません。話が反れてしまいまして。
ご依頼はお任せコースですから磨き処理はしていませんが、とりあえずそんな感じで一応は艶がある仕上がりだとは思います(笑)。

メッキ素地への下地処理もちゃんと施してあるので数年経ってペリペリと剥がれて来たりもしないようにしていますからご安心下さい。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。
この度のご依頼、誠にありがとう御座いました!

2012/12/19
 
jpg画像 BMW MINIのエアーダクトグリル塗装 完成です!(img2372.jpg) -2372- BMW MINIのエアーダクトグリル塗装 完成です!

本日完成していたのですがすっかり紹介が遅れてしまい申し訳御座いません!他の作業(本塗り)でどうしても手が離せない状況になってしまいまして…。


ご依頼頂いていた物は社外品のメッキパーツで、色はボディカラーと同色の「チリレッド」(カラーコード:851)で塗ってあります。

あとオーナー様のご希望と言うかご依頼時の質問で、

「最低でも新車のドアミラーに塗られている程度の艶が欲しく」

との事でしたが、ドアミラーの艶がどの程度なのかはちょっと解からないですが(車体によって違いますので…酷いのはヒドイです)、私的にはとりあえずは大丈夫かと思います。自分で塗っている物を自分で評価するのは難しいんですよね…。

もう一枚画像あるので紹介します。

2012/12/19
 
jpg画像 BMWのパニアケース塗装 完成ですB(img2371.jpg) -2371- BMWのパニアケース塗装 完成ですB

ちょっと判り難いですが色は3コートホワイトパールで、車体の色がこれだから仕方ないのですが普通の塗装よりは当然割高になります。
まあそれだけに高級感があった良い色でもあるんですよね。現在自転車フレームの塗装でご検討頂いている方もやはりホワイトパールをご希望ですので(返信お待たせしてすいません。何とか今日中にはご連絡差し上げます)。


それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。
ここ半年間の「送信済みメール」は消失しましたが(苦)、受信メールは全て復旧しましたので内容を残して返信していただいているものに関しては問題ありません。こちらのオーナー様もそうでしたので助かりました。

この度のご依頼、誠にありがとうございました!

2012/12/19
 
jpg画像 BMWのパニアケース塗装 完成ですA(img2370.jpg) -2370- BMWのパニアケース塗装 完成ですA

左のエンブレムが付いている方が「見本」としてお預かりしていたパニアケースです。今回ご依頼いただいて塗ったのは右側ですね。元々は黒いプラスチック素地の状態だった物です。表面がザラザラとした梨地を「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で平滑な下地を作っています。あのザラザラのまま塗ってもこういった艶にはなりませんので(想像以上に上塗り塗膜は薄いのです)。


色に関しては「調色」は行って折らず、既存の色見本帳の中から一番近い色を選んでその配合データをそのまま使用しています。
まったく同じ色とは言えませんがパニアケースのように単体になる部品であれば装着されれば違和感無く感じると思います。同じ車種のデータから作っても全く違う色みたいな物が出来る事もありますからね。

2012/12/19
 
jpg画像 BMWのパニアケース塗装 完成です!(img2369.jpg) -2369- BMWのパニアケース塗装 完成です!

大変お待たせしました!梨地だったパニアケースの蓋は艶々のホワイトパールで無事完成となります。


昨日紹介したように工場で使っているパソコンがダウンしてしまい復旧に時間が掛かってしまいました。消失したデータもかなりあるのですが出来るだけ早く復旧するように致します。
メール返信でお待たせしている方々には申し訳ございません。現在の滞っている現場作業とシステムの復旧を優先しておりますのでもう少々お待ちくださいませ。


他にも画像あるので紹介しますね。

2012/12/19
 
jpg画像 只今復旧中です(謝)(img2368.jpg) -2368- 只今復旧中です(謝)

大変申し訳御座いません。仕事で使用しているノートパソコンが本日朝一から故障しておりまして現在も復旧の真っ最中です。

新しいHDDと交換したり、古いHDDから自宅PCでデータを救出してみたりしていますがどうやらリカバリーは失敗に終わりそうです。

どうにもならなくなった場合は新たに全てをインストールし直し、出来る限り元のデータ(とメール内容)に戻す努力をしておりますのでどうぞ今しばらくお待ち頂けますようお願い申し上げます。

ちなみに画像は全てありますし、本日も現場作業自体は進行しておりますからご安心ください。


ただしこちらから送信したメールで、内容を消去して返信して頂いている方々には少しご協力を頂くことがあるかも知れません。受信したメールは全てサーバーで保管していますがこちらから送っているメールはパソコンにしか保管出来ないのです。ですのでメールの内容を消去して返信されている方についてはこちらから送った内容が解からないのでお見積もり額が不明になる恐れがあります(お客様の方にはそれがありますから問題は無いと思いますがこちらでは解からないのです…)。もしそういった場合には送ったメール内容を返信して頂くなど、どうかご協力頂けますようお願い申し上げます。内容を残して返信して頂いている方は大丈夫です。サーバーと自宅PCに保管されてますので。


ご迷惑をお掛けしますが何卒ご理解ご了承の程宜しくお願い致します・・・!


ちなみに画像はHDD交換中の仕事用ノートPCです。現在進行中で今日は徹夜ですかね…(疲)

2012/12/19
 
jpg画像 バイクのウィンカーレンズ スモーク塗装承りました!(img2367.jpg) -2367- バイクのウィンカーレンズ スモーク塗装承りました!

標準濃度のスモークでご依頼承りました。バイク用のウィンカーレンズです。この度のご依頼、誠にありがとう御座います!

しかし事前に相当小さいとは伺っていましたが、本当に小さいレンズなんですね…。これだけ見るとプラモデルの物かと思う程です。

が、使用する用途がプラモデルとは違いますので作業内容もプラモデルを塗る物とは全く違います。屋外での使用となれば耐候性・耐薬品性・耐溶剤性・耐擦り傷性能が求められますから見た目だけじゃ駄目なのです。

多分この辺が「模型の塗装」と「実車の塗装」での違うところで、
ただこれはどちらが優れていると言うことではなく、同じに見えてもそれぞれは全く別の塗装と言うことですね。

例えば自動車の塗装において、下地にラッカー系の色を塗ってその上にウレタンクリアーを塗ったらそれで塗膜は成り立ちません。経年で層間剥離が生じます(今時そんな事はしませんよね)。
かといって自動車補修用のウレタンベースコートだと溶解力が強過ぎて、一般的なプラモデルに使われているプラスチック(PS=ポリスチレン)にこれを塗るとベースカラーの溶剤に侵されてプラスチックの表面が解けてしまいます。

であれば「水性系」の塗料なら応用が利きそうですが、この場合はベースカラーを塗ってからクリアーを塗り終わるまでの時間が厳密に決められているので(オーバーするとチヂレます)かなり慌しい作業になってしまいます。現実的で無いというか使う意味が無いですよね。1色につき1リッターもあっても使いきれませんし(苦笑)。


それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。
改めましてこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!

2012/12/17
 
jpg画像 BMWのヘッドカバー 結晶塗装「黒」 本塗り完了です!(img2366.jpg) -2366- BMWのヘッドカバー 結晶塗装「黒」 本塗り完了です!

珍しく焼き付け後に写真を撮る機会があったので撮影しておきました。削るのが勿体無いくらい綺麗に結晶目は出たと思います(笑)。

ただ今回のこのヘッドカバーはまだまだやる事が沢山あるので完成まではまだもう少し時間が掛かりますかね。いつもなら凸部を削って光らせれば終わりですが、今回はこの凸部上面に「M」のカラーである「青」「水色」「赤」3色の塗装を施すようご依頼頂いておりますので…。

ちなみにこの色、現在TACさんに入庫中のBMWのトランクに本物のエンブレムが貼ってありました!凄いタイミングですよね…。
今週中には出庫してしまうとの事ですからその前に何とかその色を搾取(笑)しておきたいと思います。

2012/12/17
 
jpg画像 BMWのヘッドカバー 本塗り準備完了(img2365.jpg) -2365- BMWのヘッドカバー 本塗り準備完了

こちらは無事本塗り完了しておりますのでご安心ください。先日凸部を面研しておいたBMWのヘッドカバーですね。


表面が汚れたように黒ずんで見えるのは燐酸処理によるもので、アルミ素地をエッチングしつつ燐酸皮膜が形成されてパッと見はムラっぽく汚く見えてしまうのです。塗装前の素地としては好ましい状態ですからご安心ください。塗装がより強く食いつく為の準備が出来ているって事ですので。

2012/12/17
 
jpg画像 FRP製メーターパネル 素地調整完了(img2364.jpg) -2364- FRP製メーターパネル 素地調整完了

#400までは空研ぎで、#600からは水研ぎにしています。

最初から最後まで全てを空研ぎ、または水研ぎでも出来るのですが、今回はこの方法でやっています。理由は色々あって、私が小僧の時にこういった疑問を上司(親方)に聞くと大抵返ってくる回答は「今日はそう言う気分だからだ」といった事でした。本当はもっと胆略的でしたけどね(苦笑)。
まあ実際こういった事はその時点の私には確かに理解出来ない事で、実際に色々な方法をやってみて次第に理解していくって事ですから1年2年じゃ無理なんですよね。


ちなみに今回の場合は素地がサフェーサーではなくポリエステル(ゲルコート)だからです。サフェーサーに比べると硬いので粗い番手の研ぎ残しがありそうだからキレの良い水研ぎで仕上げています。空研ぎペーパーの#600じゃ取れない傷でも水研ぎペーパーの#600なら取れるんです。勿論傷の入り方もキツイですけどね。

最後に#1000までやったら水を掛けてチェックします。
実際には水を掛けてチェックするのは「ライン」でして傷の具合はこれでは解からなく、雑巾でこの水を噴き上げた時によく判ります。
深い傷があったら研ぎ直しを繰り返していきます。
地味な作業ですが見習いの時にキツイ作業を沢山やっておくと大抵の事は辛抱出来るようになるようです。最初の1年半は本当に辛かったですので…(歯医者に予約している事も言える状況で無く、結局その日に行けないんですよ)。

2012/12/17
 
jpg画像 FRP製メーターパネル 素地調整(img2363.jpg) -2363- FRP製メーターパネル 素地調整

平面的な部分は少ないので殆どが手研ぎになります。
だからといって悠長に時間を掛けてと言う訳にはいきませんので(時間工賃ですので)効率よく作業を行います。

本塗り前の下地としては最終的に#1000程度の目になっていれば良いのですが、最初からここまで細かい番手を使っていては日が暮れる(と言うか昇る)どころかラインさえ出てくれないので最初は粗い番手からスタートするのが基本です。

この「番手」を上手く使い分けるのが早く良い結果に到達する為のコツでして、古くなってキレの悪くなったペーパーをいつまでも使うより、新しく沢山の種類のペーパーを細かく繋ぐのが早くて良い結果を出せたりします。

今回行った順番としては、

#320→#400→#600→#800→#1000

といった感じで、全てが同じ種類のペーパーと言うわけでは無く色々な製品を使い分けています。

例えばこれを

#320→#600→#1000

または

#400→#800→#1000

と省略するのもアリだったりします。要は最短で同じ結果を出せれば何をやっても構わない、と言うのが実は塗装の仕事でして、細かいマニュアルは存在しませんから殆どが作業者の技量と言うかやり方(考え方)に任せられるのです。

ただし「粗い傷を取り残していた」といったミスが生じれば最初からやり直しと言うことでもあるので、上記のように番手を密にしてリスクを減らすなどの任意保険的な事を随所に盛り込んでいく必要があるのです。

私的な見解では、「自分がやる事は完璧」と考えるより、「自分はミスをする」って思ってやっていた方が間違いは無いですかね。

2012/12/17
 
jpg画像 FRP製メーターパネル 素地の状態(img2362.jpg) -2362- FRP製メーターパネル 素地の状態

FRP製品の場合は造り手によって仕上がりが全然違っていたりして、今回のメーターカバーはその点悪い出来具合ではないのでサフェーサーの塗布〜研磨は必要無い判断しました。まあ一枚ものだから巣穴が無いって言うのもあるんですけどね。

ただゲルコート表面を見るとやはり繊維目は出ていますから、これを残したまま塗るとマズイので表面を研磨して平滑にしておきます。

2012/12/17
 
jpg画像 cannondale System Integration 使用原色(img2361.jpg) -2361- cannondale System Integration 使用原色

オーナー様が外国人の方で日本語も余りお得意では無さそうなのでちょっと画像を多くしています。まあ見ているかどうか解からないですが(苦笑)。


今回使った原色はこんな感じで、以外かも知れませんが右から三番目のグリーンは結構重要な色だったりします。

で、メインとなるのは左から三番目のゴールドメタリックかと思いきや実は違うのです(笑)。ゴールドを表現しているのは実は左二個のシルバーメタリックと、真ん中にあるオレンジ色っぽいイエローです。シルバーとイエローを足してゴールドになる訳ですね。

左から三番目のゴールドは着色メタリックで、確かにこれ単体でゴールドなのですがメタリック目(粒子)が細かいので鮮やかさが足りないのです。
この辺がそれぞれの原色特性を知っておかないと中々難しく、ただ逆にこの100色程度ある原色全ての癖を把握しておけば色の作成は結構楽しいです。


ちなみに右から二番目の鮮やかなイエローは要らなかったですね(笑)。これは使っても使わなくてもあまり関係無かった色です。

2012/12/17
 
jpg画像 cannondale System Integration 色作成(img2360.jpg) -2360- cannondale System Integration 色作成

どうでも良いことなのですが、物事の呼び方についてちょっと考えてしまう事があります。

本来であればこの作業は「調色」と呼んで然るべき事だと思うのですが、私的に思う調色作業とは事故や何かで生じた損傷を元の形に戻すための「補修作業」(refinish)で行う「色の復元」であって、こういった新たな色を作成する時に使っていいべきかどうかとちょっと悩んでしまったりします。
調色作業とは本来はもっと高度な作業の筈なのでは…といった感じですね。まあ考え過ぎでしょう(笑)。


と言うことで、今回のベースカラーは「ゴールドメタリック」ですから、色見本帳から選んで頂いたゴールドに合わせて色を作ります。早速先日小分けボトルに詰め込んだ原色を利用しています。
詳しくは昨日の社外記へどうぞ。

2012/12/17
 
jpg画像 cannondale System Integration サフェーサー塗布(img2359.jpg) -2359- cannondale System Integration サフェーサー塗布

先ほど塗ったプライマーに続けてサフェーサーを塗布します。

自家塗装などで使われる一般的なサフェーサーは缶スプレータイプの「ラッカーサフェーサー」が主流で、これの謳い文句としては「密着性を上げるため」と言われていたりしますが、実際に仕事としてやっている塗装で使われるサフェーサーは「密着性」では無く「充填力」の方こそが重要になってきます。密着性の役割は「プライマー」が担う筈ですからね。

ただこの「プライマー」と「サフェーサー」が一緒になった「プライマーサフェーサー」(通称プラサフ)が今は主流なので、プロの塗装屋さんでも勘違いをしてしまっていたりするのです。元々は英語なんだから訳せば意味が解かる筈なんですけどね(苦笑)。平滑に仕上げる為にある程度の膜厚を充填する役割があるのです。


と言う事で、サフェーサーは研ぐのが前提ですから結構塗ります。大体4〜5コートくらいですかね。
サフェーサーが完全硬化したら次は研ぎの作業です。

2012/12/17
 
jpg画像 cannondale System Integration プライマー塗布(img2358.jpg) -2358- cannondale System Integration プライマー塗布

今回はパテを塗っているのと全体的に小キズが多いのでサフェーサーを用います。なのでその前にウォッシュプライマーを薄く塗布しておきます。

サフェーサーは2液ウレタン性で、本名称としては「プライマーサフェーサー」ですからこれにも防錆能力はある訳ですから実際にはこれだけの塗布でも良いのです。ただ実際に作業していると判るのですが、プライマーを塗って上げるのと省いたのではやはり金属素地への密着性やら防錆能力の違いが判るんですよね。


ディーラーで努めている時は流れ作業的なところもあったので如何に楽をするかで仕事をしていた面もありましたが、一個一個仕上げている今ではちょっとした事なら多少時間を割いてでもやっていけるのが良いですね。文句を言う上司も居ませんし(笑)。

2012/12/17
 
jpg画像 cannondale System Integration プライマー塗布前(img2357.jpg) -2357- cannondale System Integration プライマー塗布前

シートステーの内側に何か硬い物を入れて強い力で開いたと思われる跡があったのでその部分はパテで補修してあります。あとワイヤーガイド部分も何故か途中までノコギリでカットしようと試みた跡が…。こちらもオーナー様に確認してパテで補修してあります。


全体をシリコンオフで十分に脱脂洗浄したらまずはプライマーの塗布になります。

2012/12/17
 
jpg画像 BMW MINIのエアーダクトグリル 本塗り完了です!(img2356.jpg) -2356- BMW MINIのエアーダクトグリル 本塗り完了です!

そして無事本塗り完了です。ちょっと奥まった形になっていますが、裏からも塗れるようにしておけばそんなに難しくはありません。

ご依頼は「お任せコース」で、オーナー様的に「艶具合」を少々心配されていたようですが、一応艶だけはいつもテロテロに仕上げているつもりですのでご安心頂いて大丈夫かと思います。ザラザラとかツブツブしたような肌で終わらせたりはしませんのでご安心ください。

と、言葉で説明しても説得力は無いと思いこうやって出来るだけ画像やら作業内容を公開しているんですけどね(笑)。自分で言うのも何ですが、ここまでオープンにしている塗装屋も多分珍しいと思いますが…(笑)。


来週半ばには完成出来る予定です。もう少々お待ちくださいませ!

2012/12/15
 
jpg画像 BMW MINIのエアーダクトグリル 本塗り前(img2355.jpg) -2355- BMW MINIのエアーダクトグリル 本塗り前

お待たせしました。MINI用の社外品エアーダクトグリルですね。

元々メッキが施されていたものに、十分な密着性が保持出来る下地処理を施しています。


塗装する為の固定方法としてはちょっとチープな感じがしますが、スプレーガンの塗装ではエアーがスムーズに流れるようにするのが綺麗に仕上げるコツなので、空気の流れを遮断しないようにバランス良く固定するのが大事なのです。

そして裏表360度どの方向からもストレス無く塗れるようにする為この様に30cmくらいの芯棒に固定しています。

車体を塗る場合は手の動きだけで無く「体全体」で塗るのが基本ですが、小物を塗る場合は自分が動くよりも被塗物を動かした方が楽に綺麗に塗れますので今はこの方法が基本です。塗る時は台からこの棒を抜いて左手で持ち、右手にはスプレーガンを握って塗っています。

2012/12/15
 
jpg画像 キャノンデール System Integration イメージイラスト(img2354.jpg) -2354- キャノンデール System Integration イメージイラスト

完成のイメージはこんな感じです。グラデーションを掛けてみましたがちょっと雑ですいません…。

ベースはゴールドメタリックで、ロゴはブラック、クリアーは艶有りで承っております。

随分派手になりそうですが、自転車の場合は補機類がシルバーか黒などの地味な色ですから組みあがってしまえばそんなでも無いと思います。

2012/12/15
 
jpg画像 BMW3シリーズのテールランプは無事装着されたようですA(img2353.jpg) -2353- BMW3シリーズのテールランプは無事装着されたようですA

そして装着後です。ちょっと画像が明る過ぎていたのでこちらで少し調整しておきました。

日記に掲載した時にコメントを頂戴していましたので紹介させて頂きますね。

>ホームページの日記で確認しました。ドンピシャです。濃さ、艶、カンペキ!!観ていて震えがくる程です。(大げさでなくて)

>塗装についても、楽しく拝見させて頂きました。設備や材料が段違いなのは当然ですが、それを生かすも殺すも腕次第。いい設備で、いい材料を使って、いい腕で作業する。まさにプロ!!

>日記でマスキングの写真も拝見しましたが、やっていることは、自分がプラモデル塗装でやっていることと基本は一緒なんですね。写真観てビックリしました。なのに、あの仕上がりというのは、もう作業精度(腕)がケタ違いということなんですね。


との事です。本当はまだまだ続きがあるのですが(爆)恐縮してしまいますので省略させて頂きました。しかし有難い限りです。


オーナー様も模型の塗装など嗜まれるようで、私の年末年始の休みに自宅で何かやってみたいと思います。機会があれば設備など紹介したいと思います。整えてはみたのに全然使ってませんから良い機会かも知れませんしね。こ

の度のご依頼、誠にありがとうございました!

2012/12/15
 
jpg画像 BMW3シリーズのテールランプは無事装着されたようです(img2352.jpg) -2352- BMW3シリーズのテールランプは無事装着されたようです

発送したら直ぐに装着されたようで(笑)メール頂いていたのですがすっかり紹介が遅れてしまいました(時々埋もれてしまっておりまして…)。失礼しました。


画像は装着前の状態ですね。白いボディにちょっと鮮やか過ぎる赤が確かにおめでたい感じです(苦笑)。

2012/12/15
 
jpg画像 デミオのフォググリルも(img2351.jpg) -2351- デミオのフォググリルも

こちらの方が梨地強く(粗く)多少サフェーサーは大目になりました。

Kい点々はガイドコートで、単に缶スプレーの黒をパラっと掛けているだけですのでご安心下さい。この後の工程で「研ぎ忘れ防止」の為に行っている事です。


今日は寒い上に雨が降って来ていますから、もしかすると雪になるんじゃあ…って感じです。
ただ今日は丁度納品の仕事があるので自転車でもカブでも無く珍しく車での出勤ですから安心です。運びたい荷物も色々ありましたからね。


それでは網部分の件、どうぞご確認の程ご検討宜しくお願いいたします!

2012/12/15
 
jpg画像 デミオのバンパーマウス(グリル) 梨地部サフェーサー塗布(img2350.jpg) -2350- デミオのバンパーマウス(グリル) 梨地部サフェーサー塗布

最初にプラスチックプライマーを薄く塗ったら続けて2液ウレタンのサフェーサーを塗布します。軟化剤は2%程度入れてますのでこれによりある程度曲げても塗膜が割れたりはしません。逆に作業性は落ちますから殆どの塗装屋さんは「出来れば入れなくない」と言うのが本音な材料ですかね(笑)。まあその辺はケースバイケースかと思われますので勿論否定はしません。


ちなみにナンバーが付く部分、まるで欧州車向けのように幅広に作ってますね。
日本車であれば日本のナンバー企画に合わせてもっと狭い筈で、むしろ外車の場合はこのサイズになってきて、日本のナンバープレートを取り付ける際に「ナンバーブラケット」を付けて日本向け仕様にしたりします。ベンツなんかは普通にそうですよね。

ただネットで確認してみると今回のデミオは特にナンバーブラケットは使わずこのままナンバーを固定しているようで、その姿も特に違和感が無いですから問題なさそうです。と言うか普通気にしないですかね(笑)。

と言う事でナンバーのサイドも良く見えるのでこの部分もサフェーサーはちゃんと塗っておきます。

2012/12/15
 
jpg画像 デミオのバンパーマウス(グリル) 梨地部素地調整(img2349.jpg) -2349- デミオのバンパーマウス(グリル) 梨地部素地調整

本日は第三土曜日ですので基本的には休日となりますがとりあえず普通に営業しています(笑)。来月の仕事は何も決まっていませんが(苦)年内は結構忙しくなっておりまして…。

で、こちらのデミオのバンパーマウスですが、網の部分については現在オーナー様と検討中となっています。

ただ網目の部分に「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程を行うのは現実的ではありませんから(作業時間と費用の桁が変わってしまいます…)、行うとしたら「クリアーの二度打ち」で対応するかも、といった感じです。

梨地の上にクリアーをたっぷり塗っても硬化後には結局梨地が浮き出たような仕上がりになってしまいますが、一旦完全硬化させた後に表面を軽く研磨し「もう一度塗装」を行えばサフェーサーを使わないプラスチック素地のままでも見れるような仕上がりには出来ます。ただ梨地が粗過ぎる場合にはこれも効果は薄いですけどね。今回のようなケースならこれが宜しいかと存じます。


とりあえず平面で広範囲な梨地部分に関しては当初通りサフェーサーでの処理を行いますのでこちらは作業進行させておきます。軟化剤を入れるので硬化速度は一般的よりも遅いですから週末の間に寝かしておきたかったんですよね。


ちなみに網の部分に研ぎ粉が付くのが嫌だったのでマスキングは先に行っています。

2012/12/15
 
jpg画像 cannondale System Integration パテ塗布(img2348.jpg) -2348- cannondale System Integration パテ塗布

一部のワイヤーガイドをカットしようと試みた跡があって、一応オーナー様にどうしたいか伺ったところ、パテで直しておいてくれとの事でしたので修正しておきました。

ただこれとは別にガタガタに凹んだ箇所もあったので一緒にパテで処理しておきます。
ちなみにこのフレーム、一部に熱を掛けた跡や今回のパテの部分は何かを挟んで強い力で開いたような形跡が見られます。
大きく何かを改造・変更したのか、または事故?に遭ったかで修正されたようですね。

2012/12/15
 
jpg画像 cannondale System Integration 素地調整(img2347.jpg) -2347- cannondale System Integration 素地調整

サンドブラストで細部の処理をしたら平面部分をダブルアクションサンダーで均します。小キズはこの時点で削り落としてしまいます。


しかしcannondaleのフレームはパイプ形状がかなり特殊です。横長の楕円だった物が途中から縦長になったり、中央部が細身になっていたり、ダウンチューブが真っ直ぐに見えて実は微妙にアールがついていたりと、パイプ一本一本が本当に凝った作りをしています。

2012/12/15
 
jpg画像 メッキパーツ 下地処理(img2346.jpg) -2346- メッキパーツ 下地処理

先日プライマーを塗っておいたメッキパーツです。プライマーが完全硬化したので表面を研いで塗れるようにしておきます。

四角い枠の方はBMW MINIのグリルダクトで、その他はベンツのフロントグリルのパーツです。スリーポインテッドスターはやはり存在感がありますね。と言うかやたら大きいですが(笑)。


こういった部品は「大量生産」によって造られるので一つ辺りのコストは安くなっていますが、最近身近になってきた「3Dプリンター」の登場でこれからのもの造りは全く違う物になってくると言われています。
例えばこのベンツのエンブレムを倍の大きさで一個だけ作るとしたらかなりの費用が掛かる筈ですが、3Dプリンターを使えば一個分の費用でも作れたりするのです。しかもあっという間に…。元のベクトルデータさえあれば拡大縮小はマウス操作一つで簡単に出来ますからね。

こういった新しい機械のお陰で今まで出来なかった事がプロでは無いアマチュアでも比較的簡単に出来るようになる訳ですが、これによって仕事が減ってしまう、または完全に無くなってしまう方々も居るのでは・・・と心配だったりもします。

例えば家の模型とか作る仕事をされている方、設計がパソコンのソフト(例えばCAD?)で造られているならボタン一つで縮小された建造物が出来てしまうんじゃ…と考えてしまいます。


私としてもこういった革新的な技術革命はとても他人事では無いのですが、小物塗装に関してはまだまだ機械化は難しいかと思います。
塗るのはまだしも、大変なのはこういった下地処理の作業ですから、これをどうやったら機械を使って簡略化出来るのか全く想像もつきません。どうやっても地道にコツコツとやっていくしかない気がしますが…(苦笑)。

でも3Dプリンター欲しいですね…(憧)。

2012/12/14
 
jpg画像 BMWのパニアケース 3コートパールで本塗り完了です!(img2345.jpg) -2345- BMWのパニアケース 3コートパールで本塗り完了です!

ベースカラーとしてソリッドのホワイトを塗り、その上にパールコート、そしてクリアーを塗って無事本塗り完了です。

各々のコート数としては、

@ベースカラー・・・4コート
Aパールカラー・・・3コート
Bクリアー・・・Aコート

となっています。
ベースコートに関しては「完全隠蔽」する事が基本ですが、これが厚塗りになると硬化不良や塗膜の強度が落ちるので極力薄く済ますのが基本です。DUPONTなんかこれで何度も煮え湯を飲まされましたので(DUPONTのセンタリ6000ユーザー(XB系)なら解かりますよね…)。

ちなみにAのパールコートは、通常のベースコートに比べてシンナーの希釈率が高いので(100%)1コート分が通常の半分くらいです。

また@で塗っているソリッドのホワイトは、通常のホワイト原色ではなく隠蔽製の高い白原色(MIX870)を使っているので4コートで済んでいます。普通の白(MIX570)だったら黒い部分は4コートじゃとても隠蔽しないですよね。これもSTANDOXユーザーだったら解かると思います。STANDOXは全体的に隠蔽性が弱いですからね。


と言う感じで、同じ塗料でも「メーカー」によって全然性質が違います。
例えばフェラーリのレッド(ロッソコルサ)であれば「鮮やかな赤」の原色がかなりの割合で使われていて、DUPONTであれば原色名は「AM50」(ブリリアントレッドでしたっけ?)で、これはかなり隠蔽力の強い赤です。お値段も1Lで2万円近くとお高いですよね。
これに相当するSTANDOXの原色としては「MIX561」(ルビーレッド)で、どちらも見た目は同じ赤ですがこちらの赤は隠蔽力は弱いです。5コートで隠蔽するかどうかってくらいですからデュポンの倍以上悪いんじゃ…って感じです。


と言う感じで、塗装屋としては塗料が変わるとまた一からやり直さなければならなかったりと結構厄介です。
逆に色々な塗料を扱っていれば長所短所が解かりますし、今の勤め先を辞めて次の会社を探すのも有利になります。

私の場合は主に「PPG」「DUPONT」「STANDOX」と来ています。外車を扱っているとどうしても外資系の塗料に偏りがちですが、学校では関ペ(とシッケンズ)、バイト先ではロックなども使っていました。

溶剤はそろそろ引退して次は水性系に行きたいですね。小物塗装なら比較的簡単に入れそうです。
スタンドックスの新しい水性塗料「Standblue」、是非使ってみたいんですけどね(その前のスタンドハイドはやはり駄目でしたか…)。


と、すいません話が反れまして!
来週半ば前には完成出来る予定です。もう少々お待ちくださいませ!

2012/12/14
 
jpg画像 BMWのパニアケース 本塗り前(img2344.jpg) -2344- BMWのパニアケース 本塗り前

先日サフェーサーの研磨が完了していたので、台にセットしていよいよ本塗り開始です。

ちなみに塗る時のセッティング方法としては、空になった一斗缶を3個重ねてその上に乗せています。これならフチもちゃんと塗れますし、高さ的にも丁度良いのです。見た目はイマイチですけどね(苦笑)。

2012/12/14
 
jpg画像 デミオのバンパーマウス(グリル) 下地処理A(img2343.jpg) -2343- デミオのバンパーマウス(グリル) 下地処理A

本当はフチまできっちり塗りたい所ですが、途中からいきなり網形状になっているので見切る部分の判断が難しいのです。単に塗るだけならまだしも、サフェーサーの塗装〜研ぎ作業もありますからね…。


と言う事で、見切りのラインは「山」のプレスラインから2mm程上にしようと思っていたのですが、実はもう良い一つ方法がありました。

この部品の色はマツダの「カーボングレーマイカ」(カラーコード:28B)の艶有りで承っていますが、一旦この部品全部をこれで塗ってしまう事にし、完全硬化した後に上の部分をマスキング〜下の網目部分を「艶消し黒」で塗れば見切りのラインは綺麗に仕上がると思います。網側をマスキングするのは難しくても上部分をマスキングするのは簡単ですので。
下側の艶消し黒は通常の2コート仕上げでは無く、ベースコートのみの激安コースでコストを下げればそんなに負担増にもならないと思いますので、一応参考材料として後程メールにてお知らせ致しますね。

2012/12/14
 
jpg画像 デミオのバンパーマウス(グリル) 下地処理(img2342.jpg) -2342- デミオのバンパーマウス(グリル) 下地処理

こちらのデミオも色々なパーツを御依頼頂いていますが、その中に数点「梨地」のパーツがあるので先にそれを平滑化する作業をしておく事にします。

画像の部品はフロントバンパー前面に付くグリル部分で、これの上部分で梨地になっている箇所の塗装を御依頼頂いています。

ただその部分は表面が細かいザラザラ状の梨地になっているので、このまま色を塗っても素地の影響を受けて艶の無い仕上がりになってしまいますから、予め「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理で平滑にしておく必要があるのです。


ただ今回はメッシュ部分との境界線が難しく、ただ削れば良いとした単純な事では無いんですよね…。悩みます。

2012/12/14
 
jpg画像 BMWのパニアケース蓋  サフェ研ぎ(img2341.jpg) -2341- BMWのパニアケース蓋  サフェ研ぎ

先日塗っておいたサフェーサーが硬化したので表面を研ぎ付けます。

最初は#320のダブルアクションサンダーで全体の平面を粗研ぎし(手前赤い方)、その後クッションパッドを間に挟んで#400で目消し&曲面ラインを粗研ぎします。サフェーサーは当然2液ウレタンなので結構研ぐのは大変で、これを最初から「手研ぎ」だけで行うと時間が掛かってしまいますから、最初の段階ではエアーツールの力を借りて作業時間を減らすのです。

「伝統工芸」であれば、手間と時間が掛かるのが判っていても昔ながらのやり方で行う意味があるのですが、如何せん私が行っているような塗装をそれでやると費用が桁違いになってしまうので、仕上がりは勿論ですが「作業時間」を如何に短く出来るかも色々と考えなくてはならないのです。それの解決方法が「工具」や「新しい副資材」ですね。自動車補修業界は比較的開発費も潤沢なので新製品はぞくぞくと出て来ますから新しい物を使わない手は無いのです。

ただ近年は不景気の為かそういった新製品もかなりペースが落ちたと思います。
塗料メーカーは自動車補修用塗料関連自体を他社に売ってしまったりするくらいですからね。儲かる業種から儲からない業種になって来ているのだと思います。

ちなみに身売りされた塗料はDUPONTです。まさかnこんな大手が…(って結構前の話ですけどね)。


で、機械研ぎだけでは角の部分などがガタガタに仕上がっていますので、最後は#400で手研ぎをし、いつもならばここから「#600→#800の水研ぎ」になるのですが、今回は新しい空研ぎペーパー#600を入手したのでそれを使い、最後まで空研ぎ作業のみで行いました。

番手の細かい空研ぎ用ペーパーの使用は比較的コストが高くなるのですが、スピードとこの寒さの中「水研ぎ」をしなくて済むのでそういった面では相殺が出来るのです。


塗装の仕事は好きですので仕上がりは勿論いつも最上で完成させたいと思っていますが、仕事でやっている限り「時間」と「コスト」も考えなければいけないのでそれが難しい所ですかね。まあそれも含めて塗装は楽しいのですが(笑)。

2012/12/14
 
jpg画像 cannondale System Integration サンドブラスト処理(img2340.jpg) -2340- cannondale System Integration サンドブラスト処理

先日ある程度の旧塗膜を剥離しておいたので、あとは細部に残った残りの塗膜をサンドブラストで剥離します。画像だと綺麗に見えますがこれでもまだ残っているんですよね。

サンドブラストを行うキャビネット(箱)は最近なら3万円くらいと比較的安価で売っているのですが、自転車フレームが丸々入って回転出来る程のサイズとなると結構高いと思います。

私が使っている物は知人の方に作って貰った物で、とにかくサイズは大きいですから使い勝手は良いのです。

ただサイズが大きいだけに、奥に物を落とすと手が届きませんが…(苦)。この辺が設計ミスです。

2012/12/13
 
jpg画像 BMWのヘッドカバー 凸部研磨A(img2339.jpg) -2339- BMWのヘッドカバー 凸部研磨A

凸部はこんな感じでとりあえず塗装前の調整は完了です。

塗装時にはこの部分も一緒に塗ってしまい、最後にまた面研してアルミ素地を露出させ、フィンの一部をBMW「M」のカラーリングである「赤」「青」「水色」で塗装を施します。

ベースとなる結晶塗装が「黒」ですから、この3色のフィンは中々映えそうですね。


とりあえずはここまでで、またタイミングが来ましたら次はリン酸処理を行う予定です。もう少々お待ちくださいませ!

2012/12/13
 
jpg画像 BMWのヘッドカバー 凸部研磨(img2338.jpg) -2338- BMWのヘッドカバー 凸部研磨

ダブルアクションサンダーだと戦力不足なので最初はシングルサンダーで削ります。ペーパーの番手は#120です。まあまあ粗い方ですが、6枚使ってようやく平滑になりました。

シングルアクションは切削能力は高いのですが、これだけに頼ると今回のような場合は角が丸まってしまったり歪んだ仕上がりになってしまう可能性があります。
なので最後はダブルアクションサンダーで平らになるように削って仕上げるのです。番手は同じく#120ですね。

2012/12/13
 
jpg画像 BMWのヘッドカバー 凸部素地(img2337.jpg) -2337- BMWのヘッドカバー 凸部素地

ベースはいつも通り「結晶塗装」なのですが、凸部のフィンについては一部を色で塗る仕様で御依頼頂いていますので、後でやり易いように先に凸部分の素地調整を行っておきます。


凸部については製品を仕上げる際にフライス加工で面研されているのが一般的なのですが、BMWの場合は砂型鋳造そのままで仕上げているのが多い気がします。やる気が無いんですかね(いや違うでしょう)。

と言う事で、ちょっと削っただけでは画像のように「巣穴」が全然取れません。実際には巣穴では無くザラザラの表面が研ぎ切れていないんですけどね。
ガンガン削らないと平滑にはならないのです。

先にやっておいて正解ですね。結構大変です(笑)。

2012/12/13
 
jpg画像 BMWのヘッドカバー 素地調整(img2336.jpg) -2336- BMWのヘッドカバー 素地調整

状態としては比較的綺麗なのですが、一部に何かの膜みたいなのが残っているのでワイヤーブラシで落としておきます。

ワイヤーブラシといってもこれはかなり巨大な物で、所謂「デッキブラシ」の先端に取り付けられる物です。なのでサイズはデッキブラシそのものです。ゴトー氏がどこかのホームセンターで見つけて買っておいてくれました。

最初は「ちょっと大き過ぎるんじゃ無いか?!」と思いつつも折角買って来てくれたので要らないとは言えず(笑)、とりあえずと使ってみたらこの毛足の長さが非常に素晴らしく、普通は入らないような奥まった所まで綺麗に入ってくれます。これは中々の優れものですね。

最後にシンナーで掃除しておきます。

2012/12/13
 
jpg画像 AUDI R8 カーボンパネル 作業予定(img2335.jpg) -2335- AUDI R8 カーボンパネル 作業予定

こちらもお待たせしております。

ちょっと作業内容が普通では無いのとこの大きさですから他の作業と並行して、と言うのは難しいようです。

ですのでとりあえず現在他にお預かりしている品々の完成目処がついたらじっくり作業させて頂きたいと思います。何卒もう少々お待ちくださいませ。


しかしこのパネル、当然の事なのですが外だけでは無く内側もカーボンです。ドライカーボンと言うより「プリプレグカーボン」ですかね。最初から樹脂が沁み込んでいるカーボンで、型に嵌めて真空引きで樹脂を吸出し熱を掛けて固めるタイプの物です。実際どうなのかは知りませんが(苦笑)。


どうぞもう少々お待ちくださいませ!

2012/12/13
 
jpg画像 cannondale System Integration 旧塗膜剥離中(img2334.jpg) -2334- cannondale System Integration 旧塗膜剥離中

数日間溶剤槽に浸けておき、出してはスクレーパーとワイヤーブラシで擦ってはまた沈めを繰り返してようやくこんな感じで剥がれました。気温が低くなってくると分子の動きが悪いので溶剤による剥離硬化もちょっと弱くなっています。かといって溶剤を温めるのは危険ですから、出しては擦ってを繰り返して溶剤が旧塗膜に浸透し易くしてあげます。


で、とりあえずある程度の塗膜が剥がれたので、あとは細部をサンドブラストで処理しますね。とりあえずこんな現状はこんな感じです。

って、これを和訳したら凄い英語になりそうですけどね(オーナー様は外国人の方で日本語は読めないようでしたので)。

もう少々お待ちくださいませ!

2012/12/12
 
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